第拾弐話 レッツ『カルメ焼き』!!
なぜ白い粉の名前をこの名前にしたか忘れてしまった......。
試験期間になりそうなので、投稿が滞りそうです。
第拾弐話 レッツ『カルメ焼き』!!
あれから何年か経って、5歳となった。俺の病状は快復には向かなかった。
しかし、さまざまなスキルが新しく生えてきて、だいぶ楽になった。これが今の俺のステータスだ。
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名前:ルッツ・フォン・ヴィルヘルム
年齢:5歳
種族:人間
性別:男
状態:熱
職業:なし
加護:■■■■■■
称号:ヴィルヘルム家長男、転生者(ステータスボーナス:知力+500)
LV:1
体力:36/40
筋力:3
防御力:11
魔力:27,058,783,137,632/27,058,783,137,642
知力:38(+500)
魔力抵抗:13
俊敏:21
幸運:10
スキル
【観察眼】
【神聖魔法】LV:10
【魔力回復速度上昇】LV:10
【魔力操作】LV:10
【魔力制御】LV:10
【魔力圧縮】LV:10
【計算】LV:8
【高速再生】LV:10
【痛覚鈍化】LV:10
【睡眠耐性】LV:8
【空腹耐性】LV:4
【悪臭耐性】LV:8
【毒耐性】LV:9
【精神攻撃耐性】LV:10
【熱耐性】LV:2
【幻妖花の■■】LV:10{【光合魔成】【魔呼吸】
固有スキル
【クリエイト・パルビス】
【クリエイト・カルメ焼き】
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【高速再生】は、【神聖魔法】のヒールで、ずっと体の内側をずっと癒していたら、
生えてきたスキルだ。これは、意識していなくても勝手に発動してくれるので、
頭がだいぶ楽になった。
【痛覚鈍化】は強い痛みをずっと感じていると生えてくるスキルらしい。暴力を振るわれている子供などに多いスキルだそうだ。また、冒険者なども、日々のケガによって、時々生えるものがいるらしい。
【睡眠耐性】は俺が痛くてよく眠れない日が続いたときに生えてきた。これのおかげで、
短い睡眠時間でも、眠くなることはない。
【空腹耐性】は痛さと吐き気でものが食べられなくて死にかけた時に生えたスキルだな。
これのおかげで空腹とはもう無縁の生活を送ることができる。
【悪臭耐性】は体を洗うことが出来なくて、自分が臭すぎて生えてきたスキルだな。
スラムとかに住んでいる人や冒険者なども所持していることがあるらしい。
【毒耐性】は鎮痛剤を飲み過ぎたせいだ。薬は外部から入る毒と認識されるらしい。だからずっと
飲み続けていたら生えてきた。ラティスもどんどん効かなくなるといっていたしな。
【熱耐性】は熱が高い状態が続いてたから、生えてきたスキルだな。熱といっても、
火みたいな高温じゃなかったから、そこまでスキルレベルは上がらなかったけどね。
部屋にラティスが入って来た。
【精神攻撃耐性】は多分痛み、吐き気とかのストレスのせいだと思う。初期の方は、【痛覚鈍化】などのスキルレベルが低くて、余計にストレスがすごかったんだと思う。
【幻妖花の■■】は【高速再生】を常時発動していたせいで体から魔力が漏れてレベルアップしたのだ。
こいつがレベルアップしなければ、魔力の増える量ももう少し抑えられたのだがなぁ。
一週回って呪いみたいだ。
下らへんにある、固有スキルはその人が独自の経験を繰り返し経験することで、稀に生えてくるスキルらしい。
【クリエイト・パピルス】とは重曹を魔力を消費することで作り出すスキルらしい。どうやらこの世界では、重曹のことをパピルスと呼んでいるらしい。何故かはわからない。
【クリエイト・カルメ焼き】は完成されたカルメ焼きを作るスキルらしい。実験の工程のようなものがないので、
あまり面白いスキルではない。ただ、失敗することはないので、焦げずに作ることができる。
コンコンコン。
スキルを確認していたら、ドアがノックさ
「失礼します。」
「じゃまするぜ。」
ノックと共にリーゼとラティスがルッツの部屋に入って来た。
「よう、調子はどうだ?例のモノも持って来たぜ。」
そう、リーゼとラティスは二人で、例のモノ──重曹を開発したのだ。
この世界では重曹のことをパルビスというらしい。
「うん。【痛覚鈍化】もあるし、座っている分には痛くなることはないよ。ただ、歩くと少しは痛みを感じるけどね。気持ち悪くて吐いちゃうから、食べ物が食べられないのは悲しいけど、お腹もすかないし、【空腹耐性】と【魔呼吸】があるからから、あまり困りはしないけどね。」
「この病気での死因は自殺と餓死だからなぁ。その点お前はまだいい方だな。俺の予想よりだいぶいい感じだしな。」
「では、ルッツ様。カルメ焼きを作りますので、少々お待ちください。」
そう、重曹を使って作るのはカルメ焼きだ。
用意するのは、ザラメ、重曹、水だ。なお、重曹を鑑定したところパルビスと
出てきたらしいので以後パルビスと呼ぶことにする。
それではレッツカルメ焼き!作るのはリーゼだが、最初は俺が作っていたんだが、
痛みと、吐き気がひどくて、作れなくなったときにリーゼがもう覚えたから自分が作る
と言い出したのでそれからはずっとリーゼが作っている。
では解説をしていく。
まず、お玉に砂糖を乗せる。火の出る魔道具(以後魔導コンロと呼ぶ)の上に金網を乗せ、
その上に砂糖を乗せ、水を少しかけてお玉をコンロの上にセットする。
砂糖を乗せかき混ぜながら、125℃になるまで、弱火でかき混ぜる。強火でやると溶ける前に焦げてしまうから注意だ。この世界の温度計では273+125=398になるわけだ。
しばらくすると水気が抜けてきて、粘り気が出てくる。
温度計が398を示したら、一回コンロの上から降ろす、沸騰しているので、泡がなくなるまで待とう。
そしたら、パルビスを薬さじ半分ほどの量を入れて20秒ほどかき混ぜる。20秒くらい経つと膨らんでくるから、
そうなる前にかき混ぜるのをやめなければならない。大体、生クリーム位になって来た時に混ぜるのをやめるといい感じだ。
膨らみ終わったら、再びお玉にのせて加熱をする。棒で押してみて、溶けるようになったら、お皿に移して完成だ。作り方次第では、肩などを使って、絵を描くこともできるだろう。俺は食べられないので、
リーゼとラティスが食べるのだ。ちなみにこれを俺の部屋でやる必要はみじんもないが、その工程を見るだけで、
俺の心が満たされるんだよ。実験をしてるみたいでワクワクするんだ。
「「いただきます」」
リーゼとラティスはカルメ焼きを食べるとき、いつも悲しい顔をする。
「前から気になったんだけど、どうしてそんな悲しい顔をしてるの?」
「いやな、俺がまだ人と会話しながら生活することができるんだなと思ってな?」
「病気でもしてたの?」
「いや、俺はな同僚の薬師にはめられたんだよ。俺が貴族様に作った薬をそいつが、俺の作った薬を毒とすり替えて、暗殺をしようとしたんだ。結果的には未遂で終わったが、俺は冤罪を着せられて奴隷落ちしそうになったんだ。
騎士に牢屋に連れて行かれそうになっていた時に旦那様が来て下さったんだ。旦那様には人が嘘を言っているか言っていないかがわかるらしくてな、俺が冤罪を着せられたということを証明してくれたんだ。
解放されて、お礼に一杯しようと誘ったんだが、急いでいるからいって断られて、何をそんなに急いでいるのかと尋ねてみたら、息子が病気で、薬を作ることができる医者を探してるといわれてな。ちょうど俺が適任だったから連れてきてもらったというわけだ。」
この世界では、医者と薬を作るのを同じ人がやることは珍しい。就いている職業によって
ボーナスが違うらしいからだ。医者だと、【消毒】、【殺菌】などのスキルを覚えることができて、
薬師だと【ポーション精製】、【品質向上】などのスキルを覚えることができるらしい。
ハルトは俺の病気が長期的なものと予想し、いつでも診察と薬を処方できるという条件を併せ持つ
人を探していたようだ。
ハルトには頭が上がらないな。俺も早く病気を治さないとな。
────しかし、このように会話をできる日々は長くは続かなかった。
幻妖花が魔力の増量に影響があることを知っているものはルッツ以外いないためどけようとしないのです。むしろ縁起の良い花とされているので、部屋からわざわざどけるなどということはしないのです。
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最初に考えた作品の題名が残ってしまっていたのと題名の話数が表示されていなかったのを修正しました。10/1




