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第39話:学校での友情と兄の葛藤

 真壁基氏と真壁碧純は、アパートで穏やかな月曜の朝を迎えていた。

 碧純が朝食を準備しながら、週末の出来事を振り返った。

「お兄ちゃん、有紀ちゃんとのクッキー美味しかったね。学校でも話したいな」

「あぁ、ユエルとの時間、楽しかったな。お前のおかげで友達が増えたよ」

「そだね~。お兄ちゃんの健康管理、私がしてるから安心だよね」

「ポイント高いな」

「うん、妹的なポイント。お兄ちゃん、私のことちゃんと見ててね」

「あぁ、見てるよ。お前、俺の大事な女だからな」

 碧純が顔を赤らめ、朝食を運んだ。

「いただきます」

「いただきます。お兄ちゃん、今日何するの?」

「異世界冒険の原稿進める。編集者に進捗送る。お前は?」

「学校だよ。有紀ちゃんとあゆちゃんに週末のこと話そうかな」

「ギャル系の友達と委員長か。お前、クラスで人気者だな」

「うん、だよね~。お兄ちゃんと一緒なら、なんでも楽しいよ」

「俺もだ。お前がいてくれるから、なんでも乗り越えられる」

 二人は笑い合い、朝を穏やかに過ごした。

 その日、碧純は学校で久滋川亜由美と結城有紀と昼休みに集まった。

「碧純ちゃん、週末どうだった?」

「うん、有紀ちゃんが来てくれてさ。お兄ちゃんにクッキー渡してたよ」

「へぇ~、『筑波のエルフ』と仲いいね」

「うん、有紀ちゃん優しいよ。お兄ちゃんのこと秘密にしてくれるって」

 結城有紀が微笑んだ。

「碧純ちゃん、楽しかったでござる。先生と一緒、素敵でござるね」

「うん、だよね~。有紀ちゃん、また来てね」

「うん、ぜひでござる。学校で噂収まったでござるよ」

「ほんと? 良かった~。お兄ちゃんの痛車、笑いものだったけどね」

 あゆみが目を輝かせた。

「痛車ってどんなの? また聞きたい!」

「『お兄ちゃんのためならパンツもあげるよ』って書いてあって…変だよ」

「ははっ、面白いお兄ちゃんじゃん。優しいんだね」

「うん、だよね~」

 三人は笑い合い、友情がさらに深まった。クラスメイトも噂を笑いものとして忘れつつあった。

 放課後、図書委員の仕事中、あゆみが碧純に言った。

「碧純ちゃん、委員長と仲いいの珍しいね。どんな感じ?」

「うん、有紀ちゃん優しくてさ。お兄ちゃんのこと誤解してたけど、今は友達だよ」

「へぇ~、いい関係だね。お兄ちゃん、ほんと面白いね」

「うん、だよね~。変だけど、私には大事なお兄ちゃんだよ」

 結城有紀が加わった。

「碧純ちゃん、先生のこと秘密にしてるでござる。噂も収まって良かったでござるね」

「うん、有紀ちゃんのおかげだよ。お兄ちゃんと一緒なら、なんでも平気だよ」

「先生と碧純ちゃんの絆、素敵でござる。拙者も嬉しいでござるよ」

 友情がクラスに温かい風を吹かせた。

 夕方、アパートに戻った碧純が夕飯を準備した。

「お兄ちゃん、実家から届いた刺し身こんにゃくでサラダにするね」

「美味そうだ。ありがとな、お前」

「そだね~。お兄ちゃん、学校で有紀ちゃんとあゆちゃんと話したよ」

「そうか。ユエルとギャル系の友達、楽しそうだな。お前のおかげで友情できたんだろ」

「うん、だよね~。お兄ちゃんと一緒なら、友達も増えるよ」

「お前が大事だからな。卒業まで待つって約束、守るよ」

「お兄ちゃん、それポイント高いよ」

「ポイントばっかりだな。お前と一緒なら、なんでも乗り越えられる」

 食後、基氏が原稿を進めていると、内心で葛藤が芽生えた。

「お前が友達と楽しそうにしてるの嬉しいけど…お前を誰かに取られるのは嫌だな」

 碧純がリビングで佳奈子の荷物を眺めた。

「お兄ちゃん、ママの衣装まだあるよ。有紀ちゃんに見せたいな」

「母さんの策略、笑いものだ。お前と一緒なら、なんでも楽しいよ」

 二人は笑い合い、友情と兄妹の絆で日常を彩った。基氏は葛藤を抑え、碧純の笑顔を未来への支えとした。



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