そのよん
駅に着くと、こちらに気付き手を振る女性…
母さんを乗せる。
「久しぶり、
…ホントに女の子になったのね~」
「うん 久しぶり、
よく俺だって分かったね」
「もちろん、分かるわよ。
…ねぇ、ブラは?」
「ん、付けてないよ。
何だか、店に入りずらくてね」
「…とりあえず、下着を買いに行くわよ」
近所のリーズナブルな洋服店で下着を買ってもらい(Bカップだったそうです…)
トイレで付けようかと
男子トイレへ…
母さんに腕をグイっと引っ張られる
「ちょっとケイ!
今は、女の子でしょ?」
しまった…
でも、
まだちょっと抵抗あるし…
「じゃあ、この多目的トイレに…
あ、母さんも来てよ」
「分かったわ。
でも出来るだけ自分でするのよ」
(ブラってどう着けるんだ?)
「母さん…よくわかんないんだけど」
「あ~やっぱりね。
…ここはこうやって…できた。」
鏡を見れば青い下着姿の女の子…
「俺…母さんと少し似てるよな」
「当たり前でしょ親子なんだから…。
それよりも顔真っ赤よ?」
「だって恥ずかしいんだもん…」
「こうやって見ると…
ケイってホントに綺麗な体してるわね…。
下はこれ穿いてね」
「コレって…スカートじゃん!。
まだムリだって…」
「大丈夫よ。
これはキュロットスカートで半ズボンと一緒なの」
(あ、ホントだ。
スカートなのにズボンだ
…これなら大丈夫そう)
「短い間だけど…
せっかく女の子になったんだからね。」
(えっ、短い間って
…知らないんだ母さん…)
スカートを履き、シャツを着る。
(やべぇ…超カワイイ)
…俺じゃないみたいだ…。
店を出て、母さんの実家へ向かう。
「暑いわね…エアコンつけてよ」
昭和の車にクーラーは豪華装備なワケで…
「クーラー付いて無いよ。
それとさ…女の子だから、圭織って呼んでよ」
「分かったわ圭織。
じゃあ、『俺』って言うの禁止ね」
確かに変だよな…
「…じゃあさ『僕』はいいの?」
「うーん…ビミョーだけどね。
やっぱり『私』かな」
「それもなぁ…
やっぱり、ボクっ子でしょ」
「…言葉遣いとかも直さないとね」
そう言う母さんは少し嬉しそうに見えた。






