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そのじゅうさん



病院にはバイクで行く予定だった、でも

…駐車場が無い(工事中)。


近くに停めようと場所を探すもバイクの駐車場が無く、それに車だと渋滞するし…

なので電車で行った帰りのこと。


(…けっこう混むなぁ)


帰宅ラッシュちょっと手前、

乗るのがイヤになるケド帰るには乗るしかない…。


(ドア前に、可愛い娘発見!)

やはり女の子になっても可愛い娘に目が行ってしまう。


ん…あの男怪しいな。


…電車が揺れ度にその娘の表情が何だかおかしい…

ケータイをさわるフリをしてその娘の回りを見る。


(やっぱり…な)

痴漢だ。


カメラにその姿を収めてから、男の肩をたたく。


「オイ、何やってんだよ!

…全部見てだぞオッサン!」

と、大声を出す。


(とりあえず女の子は無事だな)


すぐさま逃げようとする男の急所をおもいっきり蹴る。

(今日は鉄心入りの靴だからな

…朝くつを間違えたけど役に立ったな)


すると男はうずくまり声を上げる。

(痛みは分かるが容赦しねーぞ)




彼女の名は、秋沢結城

どうやら律儀な娘らしく…。 


いいと言ったつもりだったのだか…

お礼がしたいと言って聞かない。

(このまま帰すのも、なんか勿体ないし…)


「あの~よろしかったら家に来ませんか?

お礼をしたいので」


てな訳でこの子の家に向かう。



アレだなぁ、ちっこくて可愛いケド…少し幼い気がするぞ

…まさか小学生とか中学生じゃないだろうな。


「えっと…歳いくつかな?」


「えっ…私、二十歳です。

独り暮らしの…」


(…ハタチって言った?

俺とあんまり歳違わねーし⁉

…この可愛さ反則だわ)

「ごめん、けっこう下に見えたからさ…」


「大丈夫です、慣れてますから。


ちなみにお姉さんはいくつですか?」


(お姉さん?…俺のことだよな)

「えっとキミよりひとつ上の21歳だよ」


「ふふ、何だかお姉さんって、

男の人みたいですね?」


「ハハ…そうかな?

(みたいじゃなくて元男だし)

独り暮らしなんだよね、

じゃあボクが家に行っても大丈夫なのかな?」


(あっ、なんか変じゃないか?

助けたお礼で、女の子同士なんだし…

逆に何が大丈夫なんだ?)


「大丈夫ですよ。ちょっと狭いけど…

ボクっ子ですか、珍しいですね。」


(やべぇ、ドキドキしてきた。

女の子の部屋に行くの初めてだし…)


「あ、このアパートの2階のハシです」





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