そのじゅう
数日が経ち…母さんと別れて家に帰った。
(こんなに家を空けたのは初めてだなぁ)
「…ただいま~って誰も居ないかー
平日の昼間だし」
(やっとのんびりできる。
あれ?明日ってひな祭りだよな…)
「あぁ‼…色々あって忘れてたけど…
明日って大阪までバイク取りに行く日じゃん!」
それはまだ女の子になる一週間前のこと…
俺は某オークションであるバイクを落札した。
ディバージョン400というあまり知られていない(いや、忘れられてる?)ヤマハのオートバイである。
まぁとりあえず準備しよ。
夕方頃
…ガチャっ
「あれっ、何で姉貴が?」
「…今日帰ってきたんだよ。
てかさ、一応女の子の部屋なんだからノックぐらいはしろよな幸一」
「これが女の子の部屋ねぇ…
ちょっとは片付けたらどう?」
(確かに女の子の部屋には見えないな…)
「まぁそのうちな…それより親父なんか言ってたか?」
(夜勤だから今日は帰ってこないし…)
「…新しい免許証がリビングの机の上にあるって、それで明日は仕事だから一人で行ってこい…てさ」
こうして明日は一人でバイクを取りに行く事になった。
「なぁ姉貴、飯は?」
「えっ、俺が作るの?
めんどくさいから食いに行くわ。
…準備しとけよ」
そう言って幸一を部屋から出すと…
「…やっぱり女の子になっても中身は変わんないんだな…姉貴って」
「オイ、聞こえてるぞ」
例え性別が変わろうと自分を無理して変えなくてもいい…自分は自分なのだから。




