2・キャラメイク
5〜4〜3〜2〜1〜0…
12時になると同時に、 詩音の視覚がいつも見ている自分の部屋の天井から突然切り替わり、真っ白な世界に飛んだ。
「ようこそ!LWO、ロストワールドオンラインへ!!」
真っ白な世界には、光っている球体と自分の体だけしかなく、光る球体がこちらに話しかけてきている。
「今からプレイヤーの設定を行います。ウィンドウ画面を見てください。初めに種族の選
択を行います。」
光る球体が話し終わると目の前にウィンドウ画面が表示された。
『人間』…一部特殊系を除く全系統のスキルにバランスよく適性がある。
『獣人』…肉体系のスキルに適性がある。ベースの獣によって変動。
『エルフ』…魔法系のスキルに適性がある。ベースの属性によって変動。
『ドワーフ』…技術系のスキルに適性がある。ベースの属性によって変動。
注意:適性があるからと言って、スキルを取得すらできない事もあります。
いやいや、適性あってもスキル取れなかったら、種族の意味なくないか?
まぁLWOは、プレイヤーの行動によってキャラを成長させていって欲しいっていう方針っぽいから、種族はアシストが少し入るだけなのかな?
種族の簡単な説明が表示されたが、詩音は前もって決めていた『人間』を選択した。
「『人間』ですね?それではプレイヤーのキャラの設定を行います。」
光る球体の横に自分と同じ顔をしたキャラクターが表示され、身長や体重を変えたり、顔を弄ったりできるようだ。
「体とかは変えすぎると動きにくいらしいし、髪は黒のままで目をコバルトブルーにしよう!」
詩音はもともと運動神経もよく、体も170センチはあって、程よく筋肉も付いているし、顔も普通なので、特に変更したいところもなく、目の色だけ変えた。
「このキャラ設定でよろしいですね。次にステータスの設定を行います。」
キャラ設定は名前を記入と、ステータスの割り振りができるみたいで、初期SPは100あり、各ステータスの横にプラスとマイナスが書いてある。
プラスを押してみると、0から1に変化した。
名前にはシオンとそのままの名前で登録した。かぶった名前がなかったようで、すんなり終わった。そして、ステータスはこんな感じにした。
名前・シオン
種族・人間
レベル・1
体力・10→210
魔力・10
筋力・1→41
耐久力・1→41
速度・1
知力・1
器用・1
運気・1
スキル 〈空×10〉
称号 なし
体力と魔力はSP1につき10上がり、他のステータスは全て1につき1上昇した。
シオンは極振りにしようと考えたが、ゲームの始まる前にどんなキャラを作りたいか考えて、防御が硬く攻撃も高い戦車のようなキャラにしようと考えた。
やっぱり憧れるよね戦車とか。
「それでは、スキルの選択を行います。5つ選択できます。」
光る球体は、ウィンドウを出してくれるが目の前に出てきたのは数百を超えるスキルがあり、肉体系、魔法系、技術系、特殊系をタグで分けられるようだ。
タグの中でも、肉体系と特殊系が種類が明らかに多いような気がする…。もしかしたら、ステータスによって初期スキルの選択肢が変わるのかもしれないな、極振りしてたら極振り専用のスキル出たかもしれないな。
仕方ないと頭を切り替えてタグを選択してみる。
「とりあえず、特殊系を見るか。」
・アイテムボックス
・筋力上昇
・耐久力上昇
・速度上昇
・知力上昇
・器用上昇
・運気上昇
・鑑定
・目力
・腕力上昇
…
たくさんありすぎて何とればいいのかわからなくなるなこれは、
今回のキャラのイメージに必要な物を探そうと、特殊系をスクロールしながら考えていると、面白そうなスキルを発見した。
『狂人化』…AS、5分間、器用と知力半減、筋力と耐久2倍、痛覚2倍の状態になる。使用後、30分のクールタイム。
痛覚2倍ってのは結構嫌なんだけど…。
このスキルを見たとき俺のキャライメージが
できた。頑丈な化け物ロールだ!!
『狂人化』を元に使えそうなスキルを調べていくと、5つのスキルが決定した。
『痛みの強化』…PS、痛覚2倍、痛みを感じるほど筋力と耐久力倍増。
『痛覚の代償』…PS、痛覚3倍、ダメージを半減。
『痛回復』…PS、自らに痛みを与えることで、痛みの分だけ体力を回復する。
『増血』…PS、血液を増やす。状態:貧血にならなくなる。
痛覚が『狂人化』を含めると痛覚12倍になる。痛いのに慣れる必要があるけど、化け物ロールしたいんならこれぐらいしないとな!
痛覚倍増系のスキルは特殊系や肉体系にあり、結構探すのに時間がかかってしまったけど、スキル選びが終わったので、ようやくゲームが始められると思うとドキドキするな!
「設定がすべて終わりました。それでは、ロストワールドオンラインLWOに転送します。」
こうして、イロモノプレイヤーが1人LMOの中に入っていった。