表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/13

とべないしょうねん。


 とぶ、とぶ。


 たかくとぶ。


 音も景色も、色も速さもおいていく。



 とぶ、とぶ。


 たかくとぶ。


 心も体も、想いも絆もすてていく。



 何ももたずに、ひたすらとんで。


 総てをすてて、ただとんで。


 何もじゃまするものはない。


 だからもっとたかくとべるはず。


 何もおもたいものはない。


 だからもっとたかくとべるはず。



 でもどうしてだろう。


 ボクのあしはじめんについたまま。


 ちっともとんでなんかいない。


 何がたりない?何がよけい?



 もっとすてて、もっとおいて。


 かるくなればとべるはず。



 すてる、おいてく、すてる、おいてく。



 何でもかんでもおきざりに。


 何でもかんでもすてていって、ボクにはもう、なんにもない。


 おもたいものは、なにもない。


 でもどうして?やっぱりとべない。



 わからなくって、わからなくって。


 うつむき、みあげ、ふりむいて。


 そして、きづいた。



 ああ、そうか。



 はねをすてたら、とべないや。











ただとびたかったしょうねんのお話。


しょうねんは少し、捨て過ぎてしまった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ