第五十四の問い「お話って何……?」
短めご免です><
春休みは春期講習があるので、更新は遅めかもです
「くっちゅん!」
レイが出て行ったあと、あたしは盛大なくしゃみを一発。そんなに寒くはないけど、ドレス一枚でうろうろしてたから風邪を引いたかなぁ……?
ジャージに着替えようとしたとき、とんとん、と軽いノックの音がした。
「…………? あ、レイかな」
手に取ったジャージを元の所に戻し、髪を手でささっととかし、いまだにノックをしているドアに向かって歩き出した。
レイがやるようなことではないな、と思いながらドアを開ける。すると、いかにもチャラそうな茶髪が視界に飛び込んできた。
「あ、秀名ちゃーん。いたー」
「……クロード……何の用? 言っておくけど、部屋には一歩たりとも入れさせないからね」
目を細め、警戒をするあたしに、クロードは呑気な声で、
「違うって。呼んでるのは僕じゃなくて、お父様」
きっとあたしが何かを食べている状態だったら、やつの顔に口の中のものを吹き出すだろう。目を見開き、半信半疑でオウム返し。
「クロードじゃなくって、お父様――……王様が呼んでる……?」
「そう、お父様。お父様は王様」
ニコニコと笑って緊迫した空気をバラバラに砕けさせるクロード。こいつはある種のムードメーカーになれると思う。
「それじゃあ行こうか、遅くなると怒られちゃうからさー」
さり気なく手を繋ごうとするやつを睨み、これから訪れる時間に、不安を覚えていた――。
Q、お話って何……?
A、分からないけど、とにかく不安です。
場所は変わり、レイとウォンチ。
「……直々に、『息子と保崎秀名を呼んで来い』といわれました。ゴミ捨ての帰りでしたので、途中でシェルさんをお呼びしたのですが……。不安そうでした」
メイドの顔になったウォンチは、レイの腕をつかみ、
「どっちにしろ保崎秀名がらみで、いい知らせではないと思います。…………行きましょう、心の準備はできていますか?」
不安そうに顔を覗いてくるウォンチに頷き、さり気なく腕を振りほどき、廊下を歩きだした。その後ろを、不安そうな瞳でついてくる。
「……返事、していないよな……畜生、分かり切ってるんだよ、お前の言おうとしていることは…………っ!」
いつもより荒い足取りで、廊下を進んだ――。
☆ ☆ ☆
「……なるほど。ついに、ね」
「……やはり、分かりますか」
「あれ、ソウシいつの間に女装」
「いやあ、区切りをつけました。……それよりアシルお兄様、行きましょう」
喉が渇いたのか、アシルとソウシは食堂でばったり会ったところ、料理の片付けに追われている年配コックから声がかかった。
いい知らせだとは思わない。だが行かなくてはいけない。
「……楽しい時間は良くも悪くも、長くは続かない……」
最近読んだ本の一説を呟きながら、ソウシを連れて歩き出した。