表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/66

第二十一の問い「三角関係、決着つく……か?」

今回は長いです……^^;

すみません>< 前後編に分けようと思ったんですが、第二十の問いが長引いたので……

 結局、アシルさんは、あたしが泣きやむまで抱いていてくれた。

 上からしずくが垂れてきたけど、あたしは空気の読める子なので、言わないでおく。


「……それじゃあ、アシルさんは、これからどうします……?」


 何とか落ち着いたあたしは、アシルさんに聞く。


「うーん……とにかく、あの二人は両想いになってほしいな」


 そうだろうね。自分はあきらめるんだもん。


「にしても、女性恐怖症のジェル君が、なんでランドさんを好きになったのかな……?」

「ああ、そういえばそうだよね……」


 二人で頭をひねっていると。

 とんとん、と軽いノックの音がして、振り向くとつまらなそうな顔をしたシェルが立っていた。


「何二人でラブシーンやってんだと思ったら、いきなり頭ひねって……君たち、一体何やってるの?」


 ちょうどいい! こいつにジェル君のこと聞こう。


「ねえねえ。ジェル君の好きな人、知ってる?」

「ランドさんでしょ。双子は自然と分かっちゃうからね」


 つまらなそうに答えるシェル。

 面白くない。


「じゃあ、なんで女性恐怖症なのに好きなの?」

「あいつの女性恐怖症、最初は嘘だったからだよ」


 ……ん? どういうこと……?


「あいつは女性恐怖症と嘘をついて、ランドを、なぜか一緒にいれる、特別な存在に仕立て上げたんだ。だけど、そのうち、本当に女性恐怖症になって……今のとおりさ」


 後半、肩をすくめていうシェル。


「そ、そうなんだ……兄弟でも、気が付かなかった……」


 少しショックを受けたアシルさん。

 にしてもこの双子は……二人そろって小悪魔かよ……。


「あの二人、両想いなんだよなー。さっさとくっついてほしいんだけど」

「そうですよね……アシルさん……もう、強制(コントロール)させちゃおっかな……」


 え!? と声を上げるアシルさん。

 にやりと笑い、あたしは朗らかに部屋を出て行った。


 ☆ ☆ ☆


「あ、レイ」


 部屋を出て少しして、あたしはレイを見つけた。


「ちょうどいいところに」


 そういって、無理やり腕をつかむ。


「はっ!? おい、離せっ!」

「あんた、協力して」


 きょとんとしたレイに、あたしはいたずら笑いを浮かべた。



 Q、三角関係、決着つく……か?


 A、つかせる!



「ねえ……話って何?」


 あたしからちょうど三メートルのところで、冷や汗をかきながら聞く、ジェル君。


「ジェル君、ランドさんのこと、好きなんでしょ……?」

「え? あーっと……えー……」


 しどろもどろなジェル君に、あたしは喝。


「はっきりしろ!」

「ま、また? なんかデジャヴュ……す、好きだけど……?」


 そういったのを確認して、あたしはある名前を呼ぶ。


「だってー。レイ、()()()()()


 ジェル君が、慌ててあたしが声をかけたほうを向く。

 そこには、あきれた顔をするレイと、いつもより顔が赤いランドさん。


「あとは任せるね」


 そういって、その場を離れる。

 これからどうなるかは、この二人次第だからね。 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ