表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

分身

作者: 52
掲載日:2026/02/27

村から出たければ、体の一部を置いていく。


この村には、そんな掟があった。


心臓であっても構わない。村に置いていけば、死ぬことはない。


だがオレは体の一部を

置いていくのはイヤだ。


夜を待った。

誰もいなくなる時間を見計らい、村の端で静かに穴を掘る。


あと少し、あと少し。


きっと村の外の空気は、さぞかしうまいだろう。


あと少し。あと少し。


――抜けた。

やった。これで村ともおさらばだ。


空気がうま……。

息が、できない。


男は、そのまま二度と目を覚まさなかった。

 





「村長、やはりあの男は、何も置かずに出ていったようです」


「そうか」

村長は静かにうなずいた。


「本体を置いていかねば、分身だけで生きられるはずなどない」




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ