爪を切る頻度だけはピアニスト
私は手の爪に関しては管理が厳しい。
きっと前職が影響しているのだと思う。以前、保育士として働いていた。保育中に保育士の手が子どもに当たって、怪我をさせてしまうことのないように爪を短く切っていた。
だから1ミリでも爪が伸びると切る。習慣というか少しでも伸びると気持ちが悪いのだ。頻度でいうと2、3日に1回は切っていると思う。
そんなこともあって私の爪は子どものように丸い。大人のすっと長い爪には永遠になれない。一時期そのことが嫌な時期もあったけれど、今はどうでもいい。
私はお風呂に入る前に1時間動画を観るのがルーティンだ。音楽系の動画を観ることが多い。ある晩、1つの動画に出会った。
――ピアニストのリサイタルの1日
みたいなタイトルがついていた。私はリサイタルやコンサートが大好きだ。演奏者が舞台の裏側でどんな準備をしているのか気になった。そして、その動画を再生した。
女性ピアニストが小さな舞台(ホールとかでなくお店のような雰囲気の場所だった。)で昼、夜2回公演をする、というものだった。休日だったのか旦那さんがいろいろとサポートしていた。会場までの送迎、昼食の準備など。
その中でこんなテロップとともに女性が爪を整える様子が流れた。
〈爪は2日に1回くらいの割合で切っています。〉
――!! なぬ⁈ 私、爪を切る頻度はピアニストと一緒じゃんっ!!
私は最近になってキーボード(実家ではピアノ)を再び弾くようになった。昔ピアノを習っていた時は大嫌いだったのに。今くらい当時練習していたらなかなかうまくなっていただろうと思う。月謝がもったいない。でも、今、再び弾くようになったからプラマイ0か、と思ったりもする。
いくら練習したとてうまくなる訳でなく、せいぜい譜面通りの音を鳴らしている感じだ。だからダイナミックな曲を情熱的に演奏するピアニストの方々を見て、こんな風に弾けたらさぞかし気持ちいいだろうなぁ〜と常々思っている。
今更、ピアニスト並に弾けるようにはならない。でも、爪を切る頻度だけはピアニストと一緒だ! と嬉しくて小躍りしそうになった夜だった。
読んでいただき、ありがとうございました。
今日もたどたどしくキーボードを弾いております。