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20日目⑤

20日目⑤



俺はシブハを騙し、颯爽と街から外へ逃げ出した。




















ガシッ






「へぇーアリトはこうやって逃げ出そうとするんだー」





肩を掴まれると同時にシブハのような声が耳元に響き渡る。



落ち着け、アリト。

きっと空耳にちがあたなあた。



「ん?どうして止まってくれないの?聞こえてるぅ?」

肩にかかるチカラが増すとともに甘ったるい声が再度俺を引き止める。

もしかしたら白昼夢かと期待したけど、現実のようだ。



「……どうしてわかったんだ……シブハさん」


振り向いて答えると、シブハ悪い笑顔で答える。


「アリトならなんとなくそうするかなーって思ったの」


女の勘ってやつか!?こわっ!!

でもそれだけで俺がすぐに逃げようとするなんてわかるか?


「でもそれだけで俺がすぐに逃げようとするなんてわからないだろ?」


「そこは私のスキルを応用したんだよ」


シブハの『倉庫空間(レンタルスペース)』は一度物が入ると、物が「キャミソール×1」といった表記が書かれたウインドウが頭の中にあるイメージで、取り出す時はその表記を取り出したいと思いながら手を集中させるイメージらしい(なぜ例がキャミソール?)


「だからー、実はアリトに学生証を借りた時に、私の中では『アリトの学生証』って表記になるはずなの。でもアリトこの学生証捨ててもいいから逃げようって思ったでしょ?だから表記が『学生証』になってたからおかしいなぁって思って張り込んでたの」


まじか、そんな使い方があるとは。

俺がイメージした使い方の上をいってる。(それも俺の嘘を見破るというどうでもいい使用方法で)


「まじか、そんな使い方ができるなんてすごいな!じゃあそろそろ日が暮れそうだし、また明日な!」


俺はそう言ってもう一度脱出を試みた。



ガシッ



「じゃあとりあえず部屋に戻ろうか♪」



「……はい」



また部屋に戻ることになった。










「いやぁーこれからどこの国にいくのか楽しみだね!」


部屋に戻るとシブハはベッドに腰掛けながらそう言った。


「いや、しかし本当にいいのか?俺と一緒に行くってことは、この国を裏切ることになるんだぞ?あとクラスの奴らとも敵対する可能性だってあるんだからな?」


そう、今は可能性。


「いいよいいよー別にこの国に特別な感情があるわけでもないし、クラスも全員好きってわけじゃないしね。」


「え、そうなの、シブハは結構クラスの奴らと喋るじゃん」


「女の子にはいろいろあるのよーアリトちゃん♪」


そう言ってシブハは自虐的に笑う。


「中にはこの世界にきて露骨に女の子に当たり強い奴らもいるしね。ホントキモい」


あぁー確かにいたな。急に饒舌になったりする奴が。



「と、言うことで。誰が何と言おうとアタシはアリトに着いてくから!……置いてかないでね?」


「は、はい!わかりました!」


なんか俺今脅されてる!?

だが、絶対零度よりも冷たい目をしたシブハ様には逆らえない!(既に俺の全財産&荷物をレンタルスペースに収納されて物理的にも逆らえない!)


「じゃあどこ行くかは明日考えるとして今日はもう遅いから寝るか。またな」


「何また逃げようとしてんの?アリトもこの部屋で寝るんだよ?」



今何と言いました?シブハ様?



「いや、ダメだろ!こんな若い男女が一つしかないベッドの部屋で寝泊まりなんて!校則にも反するし!」



「異世界だから校則の範囲外でーす!え?アリトってもしかしてD(童貞)?」


違う!俺は断じて童貞じゃない!だから笑うなってば!



「だからって!俺だって男なんだからなんか間違い起きたらシブハも困るだろ!」


「あーもうめんどくさいな!」


そう言ってシブハは俺を引っ張り自分ごとベッドへダイブインした。


「間違い?おこしちゃえばいーじゃん♡」















こうしてシブハが俺の仲間になった。





20日目

アリト:元高スペックモブ野郎、G級冒険者、非童貞(自称の為確認不能)

素質:剣士

体力:10

魔力:0

攻撃力:5

防御力:5

素早さ:5


スキル

上段斬り


所持ゴールド:496,680G


仲間:シブハ

アリト「どんどん強さ以外のスペックが追加されてってねーか?」

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