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第四十四話 反国王派の粛清

「なんでしょうか?」


「ノコ様の死刑執行を見に来ている、カドモス侯爵派の貴族達を国家反逆罪で一網打尽にしたいと思っています」


「えっ」


「実はカドモス侯爵は、王様にとっては手出し出来ないほどの強大な敵対勢力だったのです」


「だから、カドモス商会があんな商売をしていても、合法だったわけですね」


「ふふふ、そうです。ノコ様のおかげでカドモス勢力を根絶出来ます。ありがとうございます」


「あの、ゼルバン様、ノコ様っていったいどの様なお方なのですか」


 今の会話を聞いていた女性衛兵が疑問を口にした。


「ふふふ、僕はただのF級冒険者です」


「と、いうことだ。今見たことは、口外しないように」


 ゼルバン大将軍が、女性衛兵にウインクした。

 おいおい、衛兵さんも赤くなってんじゃねーよ。

 結局、カドモス侯爵が赤いドラゴンの王を、怒らせたのは事実で、それにより国家存亡の危機を迎え、その罪を問われる形になった。


 今日、僕の死刑を楽しみに見に来ている貴族達は、カドモスに加担する者として粛清されるということらしい。

 まあ、一歩間違えば、国家が無くなっていた可能性があるのだからしょうが無い。


「では、ノコ様宜しくお願いします」


 ゼルバン大将軍は騎馬を走らせ、見えなくなった。

 僕は、ゴトゴト揺られながら進んで行く。

 しばらく進むとそこには、大勢の兵士の姿が有り、見に来ている貴族達をぐるりと囲んでいた。

 それは蟻の子一匹逃がさない強い意志を感じる囲いだった。


 僕は、ローズとユーリさん、アクエラさん、デルイドさんに暴れないように頭の中で指示した。

 そして断頭台の横に僕の入っている檻がゆっくり固定された。


「今日はやけに警備が厳重だな」

「そりゃあ、カドモス様にたてつく極悪人だ厳重になるだろうさ」


 回りの見物人からそんな声が聞こえてきた。


「死刑囚ノコよ出ろ!」


 鍵が開けられた。

 それと同時にゼルバン大将軍の声がかかる。


「全員取り押さえろーー!!」


「な、なんだ、なんなんだー」

「うわああーー」

「やめろ、何をするー」


 集まっている貴族から悲鳴が上がる。


「逃げようとする者は、全員切り捨てろ!!」


 ゼルバン大将軍が叫ぶ。


「ぎゃああーー」


 数人の断末魔の声が上がった。

 その声を聞くと、貴族達は大人しくなった。


 僕の回りには、最強の四人衆が集まり守ってくれている。

 金髪縦ドリルロールのデルイドさんが、ユーリさんには劣るものの巨乳を押しつけてくる。


「ノコ様、デルイドです。これから宜しくお願いしますわ」


「うん、よろしく」


 僕は、あたりを見回し襲撃隊の隊長の姿を探していた。

 その姿はゼルバン大将軍の横にあった。


「ゼルバン様――、その男は僕の屋敷を襲った男です」


 僕が指をさすと、ゼルバン大将軍が襲撃隊の隊長をにらみ付けた。


「ひっ」


 襲撃隊の隊長が小さな悲鳴を上げた。

 次の瞬間、ズバッ、隊長の体が真っ二つになった。


「ふーー、さすがに赤竜王の尻尾から鍛えたドラゴンソードは切れ味が違う」


 僕が王国に寄贈した、レッドドラゴンの若き王の尻尾から作られた剣を、ゼルバン大将軍は国王からもらったらしい。

 他には、勇者とホベルトさんがもらったということだ。


「ノコ様、これで一網打尽です。国王も枕を高くして眠れるでしょう」


 ゼルバン大将軍がご機嫌です。


「あの、一つ頼みがあります」


 今度は僕が、ご機嫌なゼルバン大将軍に、頼み事をしようと思った。

最後までお読み頂きありがとうございます。


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