第三十六話 許せない思い
「ちっ、何が聞きたいんだー」
「くすくす、僕は怒っているんですよ。人の家に火を付けて全員焼き殺そうとしたのですからね。本当の気持ちは全員死刑ですよ。でも質問に答えてくれたら、そのまま帰して上げようと思っています。僕はあなた達とは違って約束は守りますよ」
「な、何が聞きたいのだ。知っていることなら答える」
「そうですか。聞きたい事はただ一つ、あなた達がカドモス商会の関係者かどうかです」
「……」
「ふふふ、アクエラさん、この人達の拘束を解いて下さい」
「あの、ぬし様、この者は何も答えていないでありんす」
「くすくす、違うと言わなかったので、答えたのと同じ事です。返して上げましょう」
「で、ありんすか。ノコ様がよいのであればいいのでありんすが」
「出口はあちらです」
僕は玄関の扉を指さします。
賊の隊長と、その部下は大急ぎで走り出しました。
「くそがーー、てめーらは、絶対後悔させてやるーー。カドモス商会の恐ろしさは、こんなもんじゃねーー。ひゃーはははーー」
扉の外に出ると、安心したのか捨て台詞を吐いて走っていきます。
「見苦しいのじゃ、許せないのじゃー」
ユーリさんが怒って追いかけようとしました。
「ユーリさん放っておきましょう。約束は約束です」
「分りましたのじゃ」
「あー君達は、地下へ行って貰えますか」
僕は、新たにゾンビになった、カドモスの部下のゾンビも地下に入って貰うことにした。
どんどんゾンビが増えてしまいます。気を付けないといけません。
それから一週間、静かに時間が流れました。
何故、すぐにガドモス商会が動かなかったのか、少し不思議に思っていた。
そして、すぐにカドモスが動けないその理由が分った。
それは王都で、勇者がドラゴンを撃退した凱旋パレードを行う為だった。
王都では、国の存亡の危機を救ったということで、勇者ヒロの盛大な凱旋パレードが行われた。
勇者ヒロが満面の笑顔で、馬十頭に引かれた大きな台車の上で、立派な椅子にふんぞり返り手を振っている。
パレードの中には、ヒュア姫の姿もあった。
何故か、大通りから外れた、僕の家の前をパレードが通過した。
僕が三階の窓からパレードを見ていると、勇者の近くにいるゼルバン大将軍が騎馬の上で手を振り、めちゃめちゃウインクしている。
その後ろに騎士部隊が続き、その先頭にホベルトさんがいた。
ホベルトさんも手を振り、めちゃめちゃウインクをしている。
騎士に守られる形で王族の馬車が続き、貴族が続いた。
貴族の中に、カドモス侯爵もいるのだろう。
珍しくヒュア姫はおしとやかにしている。
その後ろに、兵士が続き、この戦いに参加した冒険者が続いた。
そして冒険者の先頭に、サビアさんとシロイさんの姿があった。
二人は大声で「姉御―、姉御―」って叫んで手を振っている。
ティコーさんの姿もあった。
ティコーさんは千切れんばかりに手を振っている。
そしてこのお祭りが終った二日後に、事件は起った。
最後までお読み頂きありがとうございます。
「面白かった!」
「続きが気になる、読みたい!」
「頑張って!」
と思ったら
下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。
面白かったら星5つ、つまらなかったら星1つ、正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です!
ブックマークもいただけると本当にうれしいです。
何卒よろしくお願いいたします。




