おやばと
【忘れ去られた〝平成〟の村。謎の感染症におかされた青年は、刃を背負った少女に拾われる】
〝おやどり〟がいなければ、まともに歩くことすらままならない。それが、俺の身を蝕んだ奇病の症状だった。
見知らぬ場所、見知らぬ人たち。目覚めた俺は、自分が誰なのかすらわからない。
パニックに陥る俺を助けてくれたのは、ひとりの女の子――はとちゃん。
日本のどこかにある山奥の秘境、蛍灯村(けいとうむら)で、かつて流行したという〝ひなどり症候群〟に、どういうわけか感染してしまった。
そんなどこの誰とも知れない俺の手を、はとちゃんは引いてくれた。
戸惑いながら、あたたかく迎えてくれた村のみんなとも打ち解けてきた頃。
〝iONウイルス研究所〟の所長を名乗る空閑清華(くがさやか)という女性が、俺たちを訪ねてくる。
〝ひなどり症候群〟の治療法研究に力を貸してほしいという彼女らに対して、村のみんなは、なぜか否定的だった。
その確執を前にして、俺はやっと知るんだ。
ここ蛍灯村が、〝ひなどり症候群〟の流行によって日本という国から隔絶され、いまだ〝平成〟の時代が続いている、忘れ去られた村であったことを。
※この物語はフィクションであり、実在する人物・地名・団体とは一切関係ありません。
〝おやどり〟がいなければ、まともに歩くことすらままならない。それが、俺の身を蝕んだ奇病の症状だった。
見知らぬ場所、見知らぬ人たち。目覚めた俺は、自分が誰なのかすらわからない。
パニックに陥る俺を助けてくれたのは、ひとりの女の子――はとちゃん。
日本のどこかにある山奥の秘境、蛍灯村(けいとうむら)で、かつて流行したという〝ひなどり症候群〟に、どういうわけか感染してしまった。
そんなどこの誰とも知れない俺の手を、はとちゃんは引いてくれた。
戸惑いながら、あたたかく迎えてくれた村のみんなとも打ち解けてきた頃。
〝iONウイルス研究所〟の所長を名乗る空閑清華(くがさやか)という女性が、俺たちを訪ねてくる。
〝ひなどり症候群〟の治療法研究に力を貸してほしいという彼女らに対して、村のみんなは、なぜか否定的だった。
その確執を前にして、俺はやっと知るんだ。
ここ蛍灯村が、〝ひなどり症候群〟の流行によって日本という国から隔絶され、いまだ〝平成〟の時代が続いている、忘れ去られた村であったことを。
※この物語はフィクションであり、実在する人物・地名・団体とは一切関係ありません。
*1* やさしい子守り歌
2022/05/28 00:30
(改)
*2* 知らない場所で
2022/05/28 00:35
(改)
*3* 差しのべられた手
2022/05/28 00:40
(改)
*4 * 緋色の風
2022/05/28 01:00
(改)
*5* 空閑 清華
2022/05/28 06:06
(改)
*6* いかないで
2022/05/28 10:31
(改)
*7* おやとひな
2022/05/28 12:03
(改)
*8* えがお咲く
2022/05/29 18:49
(改)
*9* 山道の貴婦人
2025/05/10 01:38
*10* 山奥の洋館
2025/05/10 01:38
*11* まどろむ朝
2025/05/10 20:42
(改)
*12* さむいはこわい
2025/05/13 01:09
(改)
*13* しあわせは42℃
2025/05/14 20:18
*14* 真夏の敗北
2025/05/20 20:40
*15* これからのこと
2025/05/22 20:38
(改)
*16* ほんの一歩でも
2025/05/22 21:45
(改)
*17* 一度殴られたほうがいいかもしれない
2025/05/26 00:31
*18* ようこそいらっしゃい!
2025/05/26 00:31
(改)