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異世界鑑定士と世界迷宮  作者: tipper
2/5

紹介と召喚

キャラ説明をしてみたかったはずです。そのせいでストーリーの部分が少し足りません。

 ―数週間前。

 平谷辛亥は「終点、OO駅、OO駅でございます。」というコールを聞いて飛び起きた。慌てて電車から降りた彼は、彼があわただしく降車した理由―背の高い男子生徒と少し小柄な男子生徒、黒髪にポニーテールの女子生徒、眼鏡をかけたおとなしい女子生徒の四人―に出合い頭に不満を言った。


「駅に着いたら教えてくれって頼んだのに、ひどいことをするじゃないか!」


 その言葉に、四人は口々に

「俺は姉さんがどっかに行くから…」

「僕は起こそうとしたんですけどねー、めんどくさくなっちゃった♪」

「ちょ、ちょっと筆!その言い方はないじゃない!」

「私一応声かけたんだけどな…」

といった。順に背の高い男子―黒頭 筆、小柄の男子―佐藤 越後、ポニテの女子―黒頭 墨、眼鏡の女子―八雲 鏡花である。彼らは辛亥のクラスメイトであり、また幼馴染でもある。


 そんな彼らに辛亥は、「まあ、ちゃんと降車できたからよかったよ。ただし佐藤、お前は後でシメる。」と返す。決して彼は怒っていない。怒っていないはずだ。そう、自分は紳士、紳士なんだと自分に語り掛ける。


「にしても、やっぱり何十回見てもでかい家だなー。さすが富豪。」

―十分後。

 駅から出て少し歩いたのち、辛亥一行は墨と筆の家―黒頭道場にやってきていた。

「そうか?そこまででかくないと思うが…」と、筆は言う。

「まあ、それはお前の感性が狂ってんだよ。」と、越後。


 黒頭道場。ありとあらゆる武術を極めたと豪語する現黒頭グループ当主・黒頭硯が趣味として家の隣に建てたこの巨大な道場は、近所では有名な場所である。もちろんその孫である墨、筆だけではなく、辛亥たちも通っている。


 黒頭墨―道場一の棒術の使い手であり、黒頭姉弟の姉。その美貌により毎日のように告白されるがそれをことごとく振り、またその強さから裏では「粉砕屋」と呼ばれている。ブラコン。非公式組織「筆ちゃんを見守る会」会長。

 黒頭筆―黒頭流体術というものを使う黒頭姉弟の弟。一見インテリに見える見た目と裏腹にゴリゴリの脳筋である。あまりの強さより、学校の裏番長でもある。姉の子供っぽさもあって時々とても過保護な一面を見せる。


 中に入った辛亥たちは鏡花を見ながら質問をした。

「そういえば、鏡花の親父さん大丈夫か?」と、越後。

「ええ、おかげさまで。越後君のお父様のおかげです。」と、鏡花は返す。

「それは僕が親父に言ったかいがあったねー」


佐藤越後―総合病院の院長の三男。目つきは糸のように細く、猫のような顔つきである。五人の中で一番のお調子者だが、成績は学内トップの実力の持ち主。しかし、問題ばかり起こすので、通信簿の成績は芳しくない。五人のブレーン的存在。

八雲鏡花―消防士の一人娘。その浮世離れした雰囲気から、学内の高嶺の花的存在である。しかし、本性は自由奔放。問題を起こしやすい。腐女子の傾向がみられる。


「それはよかったね!」

「ああ。鏡花のお父さんが倒れたと聞いて一時は焦ったが…」


その後、適当にお茶を飲みながら談笑していた彼らは、ふと外に何かがあるのに気付いた。

「なあ、辛亥。あれなんだ?」と筆が言う。

「ふむ、少し見てくるよ。」と辛亥は言った。


立ち上がった辛亥が落ちているものを拾ってみんなの前に持ってくると、それを見た一同は不思議がった。

「なんだこれ…本か?」と越後が言う。

「そうだね…とても古いみたいだけれど…」


 五人は本を開く。中には魔法陣が延々と描かれていた。何かのシンボルマークもある。砕かれる剣、盾と竜、稲妻と五芒星…そして、眼。本は神秘さというか、何かこの世界にあるものではないもののように感じられた。それこそ、


「異世界から流れてきたみたいな…」


 すると、その言葉にこたえるように本が光りだした。何か魔法陣らしきものが浮かび上がる。そして、皆が何かがおかしいと気づいたころにはもう遅かった。


『ついに見つけましたぞ。勇者さま。』


 その言葉と同時に辛亥らの下が光り始めた!


「な、なにこれ?」

「落ち着け!とにかく逃げた方がいい!」

「これって、なにかを召喚するみたいな…」


 危険を察知してどうにかして部屋から出ようとする一同だったが、その時にはすでに遅かった。部屋の内部が白く光り始める!


「ウワ―ッ―――」


 そして光が収まったとき彼らが立っていたのは言わずもがな。


 かの有名な「召喚の間」だった。




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