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〜再臨〜

第二話です!


 俺の名前は宵闇雨音。ごく普通の男子高校生だ。


「雨音、肉まん食わね?肉まん」


 そして今、隣でコロッケを食べながら肉まんも食べようと言っているのが、幼馴染の光田悠大だ。


「コロッケ食べ終えてから考えなさいな。まだ後二つあるでしょ」


「コロッケは俺用で、肉まんは雨音と分けるようなの」


「いやコロッケも分けろや」


「いやでーす」


 なんて、わちゃわちゃしながら学校から帰るのが俺たちの日常だ。

 いつも通り、このまま家に着くまで遊びながら帰ると思っていたところに、突如激しく光る物体が空から降り注ぎ街を覆った。

 俺たちの終わりが始まった。


    ×××××××××××××××××××××××××××××××××


「起きよ」


 ふと声がした。

 朦朧としながらもなんとか状態を起こす。


「誰が顔をあげていいと言った!」


 突如怒鳴られたかと思うと、頭を杖で強く殴られまた倒れる。ここで今、自分の手足が縛られ身動きが取れない状態であることに気づいた。


「何が」


 言い切る前にまた頭を強く殴られる。


「王の御前であるぞ!忌まわしき雑種が」


 先ほどから怒鳴り、殴ってくる男の方を目線で追う。禿げた50歳ほどの男で、白を基調としながらも地位が高いことが見受けられる煌びやかな刺繍の施されたローブに身を包んでいる。

 

「面をあげよ」


 言われるがままに顔を上げると壇上に玉座があり、王らしき人物が玉座に座っている。その隣には王女と思われる16歳ほどの美しい女性が立っていた。

 

「なぜ其方がここにいるのだ」


 王が真っ直ぐこちらを見ながら問うてくる。先ほど顔を上げるように言ったのもどうやらハゲローブではなくこの王だったようだ。

 ただこちらも何を問われているのか意味がわからず口籠る。


「これは王家に代々伝わる話であるが、、」


 そう言い王は語り始める。

 

 大鐘が顕現し、その音が世界を包むとき、古の神が再誕する。その神は聖龍である龍神であり、光を統べこの世界を再び正常に戻し、照らし出す。そうして悪しきものを排除し世界を作り直す。のだそうだ。


「であるのにここへ落ちてきたのは邪な空気を撒き散らす雑種であった。これはなぜだ。龍神様はどこへいかれたのだ!答えよ雑種が!!」


 そう説明を受け、怒鳴りつけられながらも、ようやく頭にかかったモヤのようなものが晴れ始めた俺は周りを見渡す。

 玉座の後ろに後光を纏った大きな龍が球体に巻きついたエンブレムが刺繍された布が下げられている。きっとこれが今王が語っていた伝説の龍神だ。この国ではこの龍神が崇められ、国のシンボルとなっているのだろう。


「もう一度だけ問うぞ。龍神様はどこにいらっしゃるのだ!!」


確かに俺は龍神様なんかじゃ無さそうだ。ここがどこだかも分からないし、状況も正直よく理解は出来ていない。だがしかし、何故だか確信はあった。龍神様は確かに俺と一緒にここに落ちたという確信が。そして俺は龍神様とはきってもきれない縁があるということが。


「彼は確かにこの世界に再臨したぞ。俺と一緒にな」




「俺は、「キャー!!」」

  

 俺が喋ろうとしたタイミングで壁際で控えていたメイドが悲鳴をあげる。窓の外に濃く深い緑の龍と、それに乗った神々しいオーラを放つ一人の少年がいた。姿形は全然ちがう。だがずっと一緒にいた俺にはわかった。


「雄大・・・」


 窓を突き破り中に入ってくる少年。彼も俺を一眼見ると気づいたようで、はにかんで手を挙げた。


「よっ!」





 


読んでくださりありがとうございます。

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これからこの世界のことやどうして転生したのかが明らかになっていきますので、お楽しみに!!!!


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