ファーストコンタクト
初投稿です!
鐘が鳴り響く。
ある筈のない場所、天高くに見える巨大な鐘が世界に音をひびき渡らせる。
ある者は驚愕し、ある者は絶望し、ある者は祈り始める。
誰もが動きを止めその鐘に意識を向ける中、鐘からより一層強い音が鳴る。
その直後、鐘に変化が起きた。
鐘が真っ二つに割れ、その隙間から何かが落ちてくる。
人間の住む国の傍にひとつ。
魔物が住む国の傍にひとつ。
轟音と土煙を上げながら着地する。
人間の国の傍に落ちたそれは、ボソボソと言葉をもらした。
「あんま痛くなかったのは良かったんだけど…ここどこよ」
それは世界に絶望を感じさせる闇を纏った幼き人であった。
土煙が晴れると周りにいた人間も何が落ちて来たのかを理解し、騎士たちを呼びに走る。
「あ、あのー。すいません。あのー」
1人よく理解できていない彼は戸惑いながらも周りで様子を伺っている人間に声をかけるが、誰も声を発する様子は見受けられなかった。
「いや、まじでどうしたら…」
未だ混乱から抜け出せないなか、遠くから馬のかける音が地響きとなって聞こえてきた。
幾許も経たずに騎乗した沢山の騎士たちが姿を現す。騎士たちは周りに何事か声をかけ、野次馬達を遠ざけつつゆっくりと彼に近づいてくる。
「あ、あの」
そして、気づいた時には彼の意識は消えていた。
読んでくださりありがとうございます!
これからコツコツ投稿を進めて行ければと思っていますので、興味を持っていただけましたら応援よろしくお願いします!!!!