change the world スケルトンと甲冑の童
ご無沙汰してます。
数年前に初投稿し、挫折してしまったモチモチの木デス。
本当は書き留めを作ってから投稿しようかと思っていたのですが、時間が掛かりそうなのと投稿したい誘惑に負けてしまいました。
相変わらず読みづらい文章かもしれませんが、今の自分の精一杯で作りましたので読んで頂けると幸いです。
病院に行くなんて何年ぶりだろうか、最後に行った思い出といえば、左下の奥歯が虫歯になって抜いた時だったと彼は思う。
「思ったより早かったな」
オートナンバー手術、国が推奨するナノマシンによる感染症への予防策。
体内にナノマシンを打ち込むことにより、その人物の身元や健康状態などが病院に行かずとも逸早く調べる事ができ、原形を留めていなかったり腐食が激しい死体があったとしても、少量の細胞で身元を特定する事ができるという科学の力。
彼はスマホのアプリを開き、試しに自身の健康状態を確認し、異常が無い事を確認する。
普段よほどな事が無い限り病院に行く事が無い彼が、何故病院に来たかと言うと、それはゲームの為だ。
フルダイブ型MMORPG『little garden』
舞台は剣と魔法の世界、五感精度が高くプレイヤー好みのスタイルでプレイできる自由型。
だが五感精度を良くする為にオートナンバー手術をしないと遊べない仕組みになっている。
体内のナノマシンとリンクしてと説明書に書いていたが、ちゃんと読んでいない彼は理解していない。
彼が自宅に着いた頃、空は酷く荒れていた。
大型の積乱雲が暴れているのだ。
彼の自宅は木造2階建の建物で1階は駄菓子屋になっており2階が生活居住区になっている。
近所の小学生の下校時間に合わせて店を開け、それ以外の時間は趣味の漫画を描いて過ごしている。
彼は少年の頃、プロの漫画家を目指していたが壁にぶつかり挫折した。作風が古臭いのだ。
それでも彼が漫画を描き続けるのは、純粋に漫画が好きだから。
主に自作したホームページに作品をアップし、夏と冬には同人イベントに出店する。
初めは誰の目にも止まらなかったが、自分のオリジナルキャラクターのコスプレをして販売に参加したところ徐々に読者も増え、今ではそこそこのファンが出来ている。
読者曰く、作者の見た目と作品のギャップも凄いが毎回熱い展開に胸が踊るそうだ。
彼は自室に戻り、ヘッドギアを装着し『little garden』を起動する。
オートナンバー手術により体内に埋め込んだナノマシンとヘッドギアをリンクする。
リンクが完了し、彼は布団に横になる。
「キャラクターメイクとチュートリアルに2時間半って、そんなゲームあるのか??」
そう……『little garden』のチュートリアルは長い。
NPCが非常にリアルに再現されている。
そんな世界で操作方法や生き方等を説明するNPCは存在しない。
だからゲーム開始前に操作方法等の基礎知識を説明する必要があるのだ。
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彼がヘッドギアを装着しおよそ2時間が経過した。
「大体の事は理解したかな……キャラクターはそのままの自分の見た目にしたからスムーズに済んだし、それじゃあ始めますか」
彼の意識がゲームの世界に転送される。
青と黒の渦が彼を包んでいる。
その時、彼の自宅に雷が落ちた。
「!?」
落雷により家中の電子機器の電源が落ち、彼の身体に電流が走る、そして目の前が真っ暗になり彼の人生は終わった。
1話目をまだ投稿しただけの分際で申し訳ないですが、感想・応援など頂けましたら嬉しいです。
よろしくお願いします!!