表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
銀のピアノ姫、恋を知る  作者: 卯月よい
1/20

プロローグ~第3王女付き宮廷音楽師へ~

シアが第3王女付き宮廷音楽師になった時のお話です。

後半に主な登場人物紹介をしてますが、飛ばしても構いません。


 ここはイリーセス王国。

 土地は豊かで人々の性格も大らか、周囲の国との関係も良好な平和な国…だと言われている。平和な国とはいえ、争いや陰謀がないわけではないのだ。まぁ、それは今のところいいので置いておこう。


 イリーセス王国の王城の一室。

 そこに美しい金の髪を持つ16歳くらいの少女が座っている。その美しい髪に負け劣らずの美しい金の瞳が不安げに揺れる。彼女はリーシラ・フォル・イリーセス。このイリーセス王国第3王女である。内気だが心優しい王女様だと皆口を揃えて言う。

 王女の前にはピアノが置かれており、そのピアノの椅子にこれまた美しい銀の髪をもつ少女が座っている。歳は王女と同じくらいだろうか。彼女は自身のサファイアのような瞳を静かに閉じる。そしてそっと鍵盤に白くて長い指を置いた。


 -くる。この部屋にいる誰もがそう思った。彼女の白い指が鍵盤を押す。そこから、美しく心に響くような演奏が始まったのだった。


 まるで時がとまり、彼女の弾く音楽の世界に入ったかのよう。 


 どれくらい時間が経ったのだろうか。彼女の演奏が終わった。ある者は涙を流し、ある者は感嘆のため息を吐く。彼女は椅子から立ち上がり、王女の前に行ってお辞儀をする。この部屋にいる者全てが名残惜しそうに彼女を見つめる。それほどに素晴らしい演奏だった。


 深々とお辞儀をした彼女は王女の目をしっかりと見る。サファイアの瞳と金の瞳が交わる。不意に王女がこう言った。


「銀のピアノ姫、素晴らしい演奏でした。貴女を私付きの宮廷音楽師とします」


 と。


「お名前は?」


 王女が尋ねる。


「シア・フォルトンです。不束者ではありますが、今後ともよろしくお願いします」


 ここから、彼女改めシアの第3王女付き宮廷音楽師としての物語が幕を開けた。



___________________


・主な人物紹介


シア・フォルトン(17)

 この物語の主人公。ほとんどがシア視点になります。

 フォルトン子爵家の二女。

 第3王女付き宮廷音楽師。

 銀髪碧眼。

 ピアノが得意。

 「銀のピアノ姫」との異名がある。


リーシラ・フォル・イリーセス(17)

 イリーセス王国第3王女。

 金髪金眼。

 心優しい性格。


ミニア(17)

 平民。

 宮廷音楽師。

 シアと同期で親友。

 歌が得意。


サンラウス・フォル・イリーセス(21)

 イリーセス王国第1王子にして王太子。

 金髪金眼。

 統治者としての手腕は一流。


ソーウェル・マビウッド(19)

 マビウッド公爵家の長男。

 王太子の一番の側近。

 黒髪紫眼。

 優しく頭が良い。


 とりあえずこのくらいにしておきます。まだまだたくさんの人が登場する見込みです。


次話からシア視点で物語が始まります。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ