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ひらがなだけでかいてみた!しりーず

こいをしてはいけないひと

作者: 葉月 都

ひらがなだけでかいてみた!シリーズ第2弾!!

ということで出してみました


次はハッピーエンド物を書きたい(泣)


きみは


けっしてすきになってはいけないひと


かくめいてきなできごとでも


きせきのようなできごとでもないかぎり


けっしてすきになっては


ならないんだ




ぼくがへやにはいると


きみはいつもわらってでむかえる


「はやくはやく」って


おはなばたけのまんかいのはなみたいにわらう


ほんと


きみってやっかいなんだよね




おさがりのぱーか


すっかりきこなしちゃってさ


いちおーそれぼくのだったものなんだけど


「これあったかいんだよねぇ」


ってふにゃりとわらう



あーあ


なんでこんなにやっかいなんだろ


こんなみすてりーは


せかいのはてのはてのはてのはてのとしょかんにも


あったらすごすぎるんじゃないか




あさもやのなか


いつものあさのらんにんぐ


ぼくのにっかになっていて


きりのかかったみちなきみちを


すすんださきのひかりをみるのがすきなんだ



きみは


いつもねぼけながら


ぼくとともにおきてくる


ほんとうは


もっとねむりたいはずなのに


ねむたいめをこすりこすりおきてくる




だから


やめて


そんなむぼうびな


かっこうをしてあらわれないで




ぼくはいちおういってみた


「ぼくもいちおうおとこだよ」って


だけどきみはわらって


「なんのこと」ってとぼけてきた


あまりのだつりょくかん



もちろんわかってた


ぼくは「そういうたいしょう」としてみられてないって


というより


「そうだんあいて」


だから




あるひ


きみはぼくに


はなしがあるといってきた


きたいとふあんでぐちゃぐちゃで



ねぇ


ちょっとだけ


きたいしてもいいかな




きみのへやにはいると


きみはどあをしめべっとにこしかけた


ぼくもむかいにすわると


きみがはなしはじめた






どうして


どうして


そんなはなしをしてくるの


「がっこうですきなひとができた」なんて


きみのはなしをきいていると


そいつはきみのくらすめいとで


すこししずかだけど


かっこいいからすごくもててるんだって


でも


おさななじみのおんなのこがすきみたいで



「わたしおさえたほうがいいのかな」


はなしていてかなしくなってきたみたい


ふちにはなみだがたまってる


ぼくは


ゆびでなみだをふいてわらっていった


「いっそさらけだしちゃえよ」って


ほんとはいやだった


ほんとはそんなやつといっしょにいるところなんてみたくない


ほんとは


ほんとは



そいつがおさななじみといっしょになっちゃえばいいのに



っておもったじぶんがいた


きみは「おさえたほうがいいのかな」っていったけど


それはぼくのほうだから


こんなくろいかんじょう


ふたをして「しまったほうが」いい


おさえこんだほうがいいんだ




ひっしになったつくりわらいも


なにもかもむりやりで


「だいじょうぶだよ」


ってこえをかける


きみは


めじりのなみだをふいて


ぼくのつくりわらいのなんばいもなんぜんばいもあかるいえがおをつくる




「ありがと」




「ん」


だけののみじかいことば


それだけで


ぼくはせいいっぱいだった


さいごにぼくは


きみのあたまをしずかになでて


きみのたいおんかんじて


どあをあけてでていった






つぎのひのおひる


ぼくはひとのにぎわうえきにいた


さようなら


すきだったひと


さようなら


いとしいいもうと


さようなら





ありがとう






きのうのかんしょくは


まだてにのこってる


ぼくはぎゅっとこぶしをにぎりしめて


このまちをあとにした





そのひのゆうがた


そのこはかれのことをしった


かのじょは


あふれでてくるなみだを


せいぎょすることができなかった


ただただ


なみだがかれるまで


ないていた


おきてがみにはひとことだけかいてあった






「ありがとう」









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