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【それでも私は】気まずい朝【愛を謳いたい】

 「それでも私は愛を謳いたい」は、「39スレ目 安価で大学決めたら異世界の魔法学校に行くことになった。続30」までのネタバレを含みます。


 39スレ目を読んでから、読むことをお勧めします。


 以下、緩衝材代わりに短編を挟んでおります。


―――――――――――――――――


 朝起きたら、見慣れない天井でした。あぁ、そうです。魔法学校に入学したのでした。それで、見慣れない女性がいて、どうやら同じ特殊クラスのようで、隣国の皇子とはただならぬ関係のようで、これからどうやら前途多難になりそうなのでした。昨夜は昼食も夕食もたべ損ねたくらいですからね。

 偶然同室になった問題の女性の声がしました。面倒だったので、彼女がどこかへ行ってから起きようと思い、ぼーっとした頭でまた目を瞑りました。何やら着替えるらしく、壁を向いてだのなんだのいってるので、寝返りのように見えるように壁をむきました。それに応える知らない男性の声が聞こえてきました。

 完全に目が覚めました。

 どういうことですか。

 空耳だと思いたかったのに、確かに男女の声が交互に聞こえます。女性は確かに、あの不思議なエロイーズという者の声ですが、男性の声の正体は分かりません。

 分かりようもありません。

 誰ですか?

 昨日から、僕、何回「誰ですか」って思ったでしょうか。

 落書きや魔法式の覚書の上から、何度も白に塗りなおされた壁を凝視します。

 耳だけに意識を集中しますが、二人の会話は魔法語に近いものになってしまっていて、内容も分かりません。

 いや。

 誰ですか?

 というか、魔法語って会話に使えるんですね?

 冷静になって考えましょう。魔法学校の入学生、その居室に勝手に入ってきて会話をしている、これはどういう状況でしょうか。

 耳から入ってくる声は、内容は分からなくても、その声色は分かります。男の方はどこか距離を計りかねているような、それでいて距離をなるべく縮めようとしているような、そう、無理に馴れ馴れしいというか、そういう感じがあります。

 それに応えるエロイーズはどこか言葉少なで、かといって返事をしないわけではなく、なにか感情を押し込めているようです。

 分かりました。

 これは入学してきた女学生ををいいようにやり込めようという魂胆の闖入者に違いありません。

 案の定、どこか張り詰めたような駆け引きをふくんだ会話は続き、ついに二人は部屋を出て行きました。慌ててベッドから身を起こして確認したところ、男は彼女の肩を抱いていました。ますます、確信が強まりました。

 とはいえ、とはいえですよ。僕の思い違いかもしれないし、他の可能性もあるはずです。

 ともかく、一日目からそんな騒ぎを起こしてもいいものか悶々と悩みます。一応、勇者という立場があるらしいですからね、僕には。

 何をおいてもまず、服を身につけることにしました。めんどくさい爺どもに言いつけられてますからね、王子たるもの寝間着でうろつくようなことがあってもいけないと。

 その間に、思いつく限りの状況を思い浮かべ、一つ一つ否定して行きます。

 結局、隣の部屋に駆け込むことにしました。

「エロイーズさんが男に連れて行かれました! 多分、たぶらかしにきたのだと思います!」

「エロイーズさんが男に連れて行かれました! 多分、たぶらかしにきたのだと思います!」

 クラウディウス様のその声で私たちの睨み合いは一旦終わりました。

 私たちは陽が空に顔を出す頃に起きました。互いを警戒するあまり、考えが一致してしまったのです。相手よりも早く起きて、食堂に行く。そして、朝食を食べたのち、どこかで時間を潰す。そうすれば、これ以上気まずい時間を過ごさずに済みます。ともかく、前日二食抜いてしまったことも大きな原因でした。空腹のあまりに早くに起きてしまったのです。

 無言のまま、視線だけが合いました。そして、お互いの思考が一致してしまったことを知ったのです。

 致し方ありません。私は、身体を見られることを避けるため、後から着替えたいと思いました。その思いを無言で示すため、ベッドに腰掛けました。腰掛けてから後悔しました。これは、ここでは、鑑賞の位置です。相手のベッドが眼前にあるのですから、アルフレード様が着替え始めれば、おそらくそのお姿を……私の思考が形を保ったのはそこまででした。頬が上気するのを感じながら、備え付けられている机に向かいます。ここに座れば、部屋の多くの空間に背を向けることになりますから、大丈夫です。

 問題ないはずです。

 えぇ。

 振り返りませんでした。

 なんとか。

 意思の力で。

 アルフレード様が部屋を出る扉の音を確認した頃には、私の顔は真っ赤でした。見られずに済んで良かったと思います。音だけのはずなのに、どうしてこうも想像逞しくなってしまうのでしょうか。これ以上想像してしまわないように、私は手早く衣服を身につけました。

 食堂に行くと、アルフレード様がご自分の食事のトレーを持って棒立ちになっていました。また目が合います。やけっぱちになった彼が顎をしゃくった先には、人でいっぱいの食堂と、意図的にそこだけ開けているとしか思えないような、無人の二席がありました。どうやら、彼は私より一足先に食堂へ来たはいいものの、ここの他に席を見つけることができなくて立ち止まってしまったようなのです。すぐに私も食堂に来ます。ですから、当然、そこしか開いていなければ、彼の隣に座るでしょう。私から一刻も早く離れたい彼の望みは叶わないわけです。

 がしゃん、と乱暴に彼はそこへ座りました。かと思うと、すごい勢いでご飯をかき込んでいきます。私がくるよりも先に食べ終わってしまおうという魂胆のようです。可愛いという感想を表情の裏に押し込めて、私も食事をもらいに行きました。同じメニューにしようかと思ったのですが、流石に理性がそれを止めました。そして、一応あたりを見渡すふりだけして、他に席を立つ人が目についたにもかかわらず、彼の隣に座りました。

 私も、味わいつつ早く食べることには定評があるのです。

 ですが、私たちの早食いは無駄な努力でした。満杯だった人が一気に外へ出る方向へ転じて、新入生である私たちは食後のトレーを返す位置さえわからず、身動きが取れなくなってしまったのです。

 お互いしか知らないなか、それでも顔を見合わせるわけにもいかず、言葉を交わすこともなく、アルフレード様と私の間に沈黙が落ちました。

「アホか。早朝に集中しやがって」

「まぁまぁ、上級生も新入生に気を使ったんだろうさ」

「そして、新入生はともかく加減がわからないからなるだけ早く来た、と。最悪な混み具合の出来上がり、と」

「まぁな。練習、するか?」

「これじゃぁ、新入生の情報収集どころじゃない。ったく……お? あれは聖女様じゃないか?」

「うーん、違うんじゃね? ていうか、ゲラシウスまたなんか掲示してるよ。なんだろうな」

「お? 実況募集かね? しかし、競技会にはまだ早いしな」

「なんだろうな? まぁ、いつもの規則の掲示かもな」

「あぁ、私闘禁止とかのつまらんあれか。お前だけがいうな、というやつ」

「いやーあれは、あれよ。暗殺未遂だからさ……」

 そんな会話がもれ聞こえてきて、私は思わずそちらへむきました。すらりと背の高い褐色の肌の男と、さらにそれより背が高い筋肉質な男が、壁の方を指さしながら喋っていました。このごった返した人の中、机に座して慌てるでもなく喋っているようです。料理を載せたトレイの代わりに、勉強中なのか紙の山を前にしています。

 どうやら、彼らは本当に人違いをしたらしく、私ではない人を聖女と思ったようでした。なんとなく誰と間違えたのか気になりましたが、とは言って彼らに聞きに行くわけにもいきませんから、視線を戻します。

 新入生は新しい場所に多少興奮し、それ以外の学生にも浮ついた雰囲気が感染しています。歓談の声が周囲を満たすさなか、私たち二人の間には沈黙しかありませんでした。静かな重圧には馴れているつもりだった私ですけれど、決してそんなことはなかったようです。

 二人で一緒に食事し、そのあとの時間を過ごす。これは世にいうデートとまでいえなくともそれを模倣したものくらいとはいえるのではないでしょうか。そんなことが頭をよぎりました。あのお方にそんな取り留めないことを聞くわけにもいけませんから、私はいつも通りそっとその感情に蓋をします。

 一通り人が捌けるまで、私たちはお互いになんとなく監視の状態にありました。互いに視線をやることはありません。そして、そのまま、お互いを見張るような緊張を保って、私たちの部屋まで戻ってきてしまったのです。

 扉を閉めて、私たちはようやくそれに気づきました。

 元は一足先に朝食を食べた後、どこかで時間を潰していようという、そういう方策だったはずです。しかし、ピッタリとその思惑が一致してしまった結果、朝食を一緒に食べ、そして足止めされてお互いを見張りつつそのまま帰ってきてしまったのです。そう、なぜか振り出しに戻ってしまったのでした。

 ともかく、自分のベッドに腰かけて、かといって見つめあったり睨み合ったりするのでもなく、お互いの姿を視線の隅に入れて斜め下の方向へ俯いたまま、その状態で膠着してしまいました。

 どのくらい、経ったでしょう。

 それは、時間にすれば短かったはずです。

 それが、クラウディウス様の一言で、解放されました。

 私たちはかなり大袈裟に立ち上がったことだと思います。

「それは一大事ですね。今すぐ、先生に報告を」

「え!? なんで!? どういうこと!?」

 慌ててるアルフレード様を見るべく私は反射的に振り返ってしまい、お互いの目があって、昨夜からの気まずさを思い出しました。私の方が先に、なるべくそっと視線を逸らしました。クラウディウス様に不審を気取られることのないように、そのまま彼のいる廊下まで出て行きます。

「どういうことですか、詳しくお話を……」

「えっと、それじゃ、俺が先生呼んでくるね!?」

 私の脇を足早に駆け抜けるアルフレード様に、エロイーズさんが一大事に巻き込まれているから以外の理由を見つけて、心が軋みをあげました。

 いえ、それでいいのです。私から、離れている方が。やがて人々にとって悲劇を引き起こす私から離れている方が、彼にとっていいのです。

 そう。

 関わらないでいようと、それが一番だと、そう思っていたはずなのですから。

「何騒いでんの?」

 声のした方へ私たちが振り返ると、水色のローブをきた彼女が立っていました。中途半端に引き上げられたその唇は、戸惑いを呆れで誤魔化そうとしているような、微妙に笑顔ならない絶妙な角度でした。ほんの少し斜めを向いた身体、そして、私たちの騒ぎを馬鹿らしいと示すように前に出された右手。

 私たちは呆気に取られて、お互いの顔を見合わせました。アルフレード様は、逃走の出鼻を挫かれ、これまた気まずそうに口を尖らせてあらぬ方向を睨んでいました。

「私が騒がせてしまったみたいだな」

 苦笑を浮かべた色黒の男が言いました。いつの間にか、彼は彼女の後ろにいました。ひょこりと急にその場に出現したように私には思えました。クラウディウス様が驚いて身構えたところみると、どうやら私の感覚は間違っていないようです。

 その男は、黒い、いえ、光の当たってるところは赤黒いという、妙に胸をざわつかせる髪色をしていました。そして、その長髪は余計な曲線を描くことなく、露出させた肩へ落ちていました。夜の木々のような深い緑の質素な服に身を包んでいます。

 苦笑いの合間に、瞳が揺れ、謝罪の意が私たちに伝わってきました。

 どことなくその得体のしれなさに胸がざわつくものの、物腰の柔らかい人に見えました。

 水色の彼女は、その男の声に少し振り返ります。その顔は無表情でしたが、その中に、私は甘えるような色を見てしまいました。

 そして、その男の正体を知ったのです。

「上級悪魔……」

 驚愕の声が、私の口から漏れました。

 人に召喚されるとすぐに、その人の心を奪う悪魔。

 姿形も召喚者の意のままに変える、純に従うかのような悪魔。

 人にあるまじき力を持っていながら、それでも人と交わろうとする悪魔。

 そして、あのお方の敵。

 その悪魔に違いありませんでした。

 私と、彼の目が合いました。

 その目に、憐憫。彼の、血を煮詰めたような暗く赤い目が、瞬きをしました。その後には、やるせない何かだけが残りました。どうしようもなく死んでいく私の命運が見透かされているような居心地の悪さを感じます。つっと手のひらを伝った液体の感触で我に帰りました。いつのまにやら、私の爪がその掌を裂いていました。見せかけだけは赤いその血が誰の目にも触れないように、より拳を固く握りしめます。

 時間が止まったように、感じました。先程のアルフレード様といた時の、あの沈黙の時間よりも。

 その悪魔が私から視線をはなして、ようやく私は解放され、本来の時に戻りました。

「悪魔、ですか、それなら、光魔法で」

 クラウディウス様が私の「上級悪魔」という言葉に応じて、両手で構えを作り、その悪魔に向けます。

 クラウディウス様が上級悪魔の召喚の件を知らないことへの猜疑心が湧きます。それよりも、彼を止めようとして、しかし、私はやめました。この悪魔の力量が知りたかったのです。あのお方がどうしてあそこまで敵視するのか、その秘密が知りたかったのです。

「相変わらず力加減のできない勇者だなー……」

 その悪魔の呟きは、どうやら私にしか届かなかったようです。

 悪魔は、召喚者に魔法語で何やら丁寧に頼み、召喚者に威嚇され、さらに丁寧に頼み込みました。ここまでのその様子に、私は別段、悪魔に警戒するべきところを見つけられずにおりました。得体の知れなさはありますが、昨日のリア様の方が思わせぶりで、思い出しても動悸がします。それは、この悪魔の恐ろしさを私が全く感じ取れないことから来るのかも知れません。ですが……。どうして、あのお方がこの人を毛嫌いしているのか。あのお方が狂気を滲ませてまで嫌う理由が全く分からない。それが、急なこの邂逅の感想でした。

 勇者であるクラウディウス様とぶつかり合えば、私でも何か感じ取れることがあるかもしれません。人間ではないとはいえ、私は聖獣や悪魔ほどのステータスを備えている訳ではありませんし、魔物どころか大半の人間より弱いでしょうから。ただ、治癒術に長けているだけの者なのですから。

 しかし、私の願いは叶わないようでした。この悪魔の一端に触れ、あのお方と敵意や狂気を少しでも共有するという願いは。

 もし、人々に害をなすほどの何かをそこに見出せば。

 あるいは、私は、本当にあのお方の手足としてこの悪魔を排除しようと思えたかもしれないのです。

 たとえ、あのお方の執念が成就するその一歩、人を駆逐する殲滅戦の狼煙として消えゆくまでの仮初の敵意だとしても。

「じゃーん」

 といって、確か、エロイーズという彼女は文書を取り出しました。私たちは、それを見ようと一歩前へ踏み出しました。少し顔を近づけてみるに、上級悪魔の召喚許可書のようでした。

「許可おりたんだ……。よくおりたね」

 アルフレード様が半ば呆れながら呟きます。悪魔は「イエーイ」といって、彼にハイタッチを求めますが、アルフレード様はその存在が見えてないかのように無視しました。当の悪魔はくるりと向きを変え、召喚者とパチンと手を合わせます。

 呆気に取られているクラウディウス様を横目に私は思います。この局面でどう行動するのが正しいのか、はかりかねました。ともかく、この段階であのお方に報告しても、激昂は私の行動の足枷にしかなりませんから、先延ばしにすることしにます。

「上級悪魔の召喚許可書、ですか」

 見たままを言葉にすると、彼女が私を馬鹿にしたような、それでいて、どこか媚びるような、目を向けてきました。

「それ以外の何ものでも無いじゃん?」

「ねー」

 相槌を打った悪魔は、召喚者の見えない位置に身を引くと、さっと私に謝罪するかのように軽く会釈しました。どうやら、エロイーズさんに合わせながらも、私たちに何か配慮しようとしているようでした。その思惑が掴めずに私は困惑します。

「上級悪魔の召喚については、伺っていましたが、まさか許可がおりるとは」

 どうやら、ややこしいことになってきたようです。

 入学早々、上級悪魔の召喚を行ったのは、その実力を誇示したいからだけではないようです。召喚を維持する、その理由を魔法学校含む魔法同盟が認めたのですから。

 そうなると、あのお方と私の立場はますますややこしくなりそうです。ともかく、ともかく何においても私はあのお方との繋がりをこの悪魔にバレないようにしなければなりません。聖教会の聖女としては、農作業に利用されるような下級悪魔はともかく、上級召喚についてはあまり知らないというのが妥当でしょう。ですから、この悪魔についても、火魔法が得意だとか、所だけではなく時も超えてしまうとか、そういうことは知らないふりをしなければなりません。「上級悪魔の召喚に成功した入学生がいる」と聖教会を通じて知っていただけである、というふりを。

 クラウディウス様が舌打ちをしました。

 不思議に思って、彼を伺うと、あらぬ方を睨んでいます。どうやら、上級悪魔の召喚についてさえ、情報を得ていなかったようです。この段になって、ようやくクラウディウス様の無知の振る舞いに会得がいきました。なにぶん、二年ほど魔法学校への入学を伸ばしていますから、王国が慎重になって彼へ情報統制を行なったのでしょう。その事情も理解できなくはありませんでした。

「で、みんな朝ご飯は?」

 沈黙を破ったのは、エロイーズさんでした。アルフレード様はクラウディウス様に関わるつもりはなく、無言を決め込んでいますし、クラウディウス様も王国での彼の取り巻きや指南役に怒りを迸らせていますし、私は私で考え込んでしまいました。

「僕は食べたけど?」

「私もですわ」

 デート、という言葉が頭にまたよぎりますが、それを押し殺します。

「あんなものを見せられて食べている暇なんてありませんよ」

 クラウディウス様はさらりと嫌味を言います。エロイーズさんの後ろで、上級悪魔が片手を掲げて謝る仕草をしていました。

「エー、チョッパヤデ、行けば多分間に合うよ?」

「え、時間が……?」

 クラウディウス様がなんとか反応しましたが、彼女の言葉は私たちには分からず、返す言葉を失います。さっと悪魔の顔色を伺ってその意味を探ろうとしますが、その悪魔も首を傾げていました。意味の通らなかった前半は無視するとして、さっさとしないと間に合わないということでしょうか。

 いつの間にそんなに時間が経っていたのでしょうか。アルフレード様のご尊顔を拝見しているうちに、思いの外時間が過ぎていたようです。体感だけ長かったと思ったあの時間は、実の所、だいたい現実の時間と同じだったようです。

「急いで行ってきます、皆さんはお先にどうぞ!」

 慌ててクラウディウス様は階段のある方へ足早に向かわれました。

 廊下に取り残された、三人と一柱は、しばらくそのまま立ち尽くしていました。

「言われなくてもそうするし」

 喋ってもいいのだと動いてもいいのだと思い出したように、アルフレード様が呟きました。

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