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ブレイク  作者: 湯城木肌
2/48

1.1


 代表にふさわしい宣誓が行われ、彼は席に戻った。私もあれくらいは出来るはずだ。ただあの場に立つ権利さえあればの話であるが。


 戻る際に彼の顔を見た周囲の同級生達が「あの人かっこいいよね」や「イケメンで頭良いって俺勝ち目ねぇじゃん」などと囁きあった。異性の顔の美醜に関してはあまり考えたことはなかったが、整ってはいると思う。しかし評価すべきは髪型も服装も乱れておらず、制服に着られているというような印象も受けないところだろう。


 それから閉会の辞で式が閉められ、新入生は各クラスの担任教師を先頭に退場する。在学生の拍手に見送られながら、体育館を後にした。



 コンクリートの階段を降り、横に並んだ四つの校舎、その右から二番目に位置する三号棟へ向かう。左から一、二、三号棟となっており、一番右は理科棟となっているらしい。三号棟の最上階、つまり三階に私のクラス一年二組の教室があると担任教師が歩きながら説明をいれた。若い者には良いが歳をとった先生には階段はつらいぞーとも付け加える。


 教室に到着し、新入生の名前と番号が書かれたシールが右上に貼ってある机に座るよう指示される。入学式の時の並びでクラス内での自分の位置は把握していたのですんなり自分の席を見つけ、着席した。


 全員が着席すると担任教師は軽く自己紹介をして、祝辞を述べる。それから諸連絡やプリントが配られ、「解散」との一言で閉められた。


 担任教師はのんびりとした動きで教室を出ていく。面倒くさがりではあるが面倒見のよさそうな人だな、と恰幅のいい後姿を見ながら思った。


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