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『特急列車』『流れ星』
『特急列車』
ぶ厚い車窓を隔てて
あちらとこちらでは 時間も空間もねじ曲がっていて
遠くでうごく車 カラフルな家々
ミニチュアを眺めているよう。
ずっと遠くまでを見渡す私のあたまに
世界平和へのみちすじの一つや二つでも。
『流れ星』
わたしが流れ星と添い遂げるこの夜は
皆さんにとっては、平凡で、たいそう退屈な夜だと思いますが
どうか、流れ星に照らされるわたしを
いや、わたしの隣で身を削りながら光る流れ星だけでも
こころに焼き付けていただきたいと
そう思うのです。
わたしの最後のわがまま。
ありがとうございました。