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ロールプレイングゲーム:甲斐①―1

 子供の頃、ロールプレイングゲームをしながら考えた。本当は、この現実世界もテレビゲームの中にあるんじゃないかって。例えば、ロールプレイングゲームの勇者たちにも一日があって、フィールドで戦闘をしてると、昼が来て夜が来て、街に帰って宿泊すれば、朝が来る。ゲームによっては食事が必要だったり、結婚して子供が生まれたりもする。もちろん、現実世界で魔法は使えないけれども、それは物理法則がそうなってるからであって、誰もがルールに従って役割を演じているのは、ゲームも現実も変わりないではないか。


 大きくなって、テレビゲームがよりリアルになるにつれて、ますますそう考えるようになった。昨今のゲーム機で描かれるオープンワールドの世界は、もはや現実と殆ど見分けがつかない。最新の物理エンジンは、木々の葉一枚一枚まで細かく描き出し、そのそよ風に揺れる様は、現実の世界で人々が忘れてしまった風景そのものである。水たまりが反射した世界には飛び立つ鳥と青い空が映し出されており、街を行き交い物を売る人々、町の外に広がる畑を耕すNPCたちは、その動作一つとっても人間と殆ど区別がつかない。鏡に映ったアバターは、まあ、自分ではないのだけども。


 第三者俯瞰視点という、自分の後頭部が見えてしまう視界はいただけないが、ファーストパーソンシューティングのような一人称視点を使えば、ゲームの世界はダイレクトに迫ってくるし、その上ヘッドマウントディスプレイを着用すれば、本当にゲームの世界に入り込んだような気分になってくる。ここまでくると見た目だけなら、あっちの世界とこっちの世界、一体何が違うというのだろうか。そう思わないか……?


 子供の頃、弟と二人で、真っ暗にした部屋の片隅でゲームをしながら考えていた。父が帰ってきて、ゲームしてるのを見つかったら殴られるから、寝る前にこっそり進めるのが、当時の二人の日課だった。毎日ほんの少ししか進まないストーリーの何がそんなに面白かったのか、交代でレベル上げをしながら、二人は一つのゲームを共同で進めた。


 テレビ画面に釘付けになりながら、ふとコントローラーを握ってる弟の横顔を盗み見れば、彼はぽかんと口を半開きにして涎を垂らし、夢中になってモニターを見つめていた。その時だけは、弟は現実を忘れて、魔王を倒す勇者になるのだ。


 そうこうしていると、そのうち外から父の足音が聞こえてきて、二人は慌ててコントローラーを投げ捨て、メモリーカードを引っこ抜いて、布団を頭まで被って息をひそめた。やがて建て付けの悪い玄関の扉がガシャンと大きな音を立て、地響きのような足音を響かせて父が家の中に入ってくる。彼は食卓に置かれた料理を無言で流し込むと、まるでこの世の何もかもが気に食わないと言わんばかりの、でっかい舌打ちをしてから、二人の眠る部屋へ入ってきては、ドスンとテレビの前に陣取った。


 カチッとゲーム機の電源を入れる乾いた音が鳴り響いて、続いてチチチとディスクを読み込む音がする。それから一拍か二拍を置いてから、二人は布団の隙間から目を覗かせた。すると真っ暗な部屋のど真ん中に父が座っていて、コントローラーをチャカチャカ鳴らして、ビール片手にゲームをしている姿が見えた。彼はヘッドフォンで世界と隔絶されているから、もう音を立てても気づかれないだろう。物欲しそうな顔で、二人はそっと布団から起き上がった。


 ダルマみたいにまん丸い背中越しには、さっきまで二人がやっていたゲーム画面が見えた。でもそこに映し出されていた光景は、どれもこれもまったく馴染みないものばかりだった。見たことのない街に、見たことのない魔法の数々。主人公たちの叩き出すダメージ値は信じられないくらい高くって、彼が連れている仲間も、自分たちの知らない者が大半だった。父は鼻歌交じりにコントローラーを操り、意気揚々と世界を駆けている。この時だけ、父は現実を忘れて勇者となるのだ。


 父子が同じゲームをしていても、二つの世界は決して交わらない。現実とさして変わりない。

 

***********************


「……ちゃん……きて……にいちゃん……起きてよ、お兄ちゃん。起きてってば、もう!! お兄ちゃん!!」

「ふが……?」


 後頭部にガツンと衝撃が来て火花が散った。目を開けた途端、世界がグルンと回って天井が左後方へと流れていった。腰を強かに打ち付けて一瞬息が止まる。何が起きた? 何が起きた? 視界にはパイプベッドの足とホコリまみれのフローリングが映っており、カビ臭い匂いが鼻を突いた。どうやら、寝ていたベッドから転げ落ちたらしい。


 頭を擦りさすり上体を起こすと、窓から差し込む光に目が眩んだ。光線を腕で遮りながら見回せば、狭い室内にはちゃぶ台が一つと、季節外れのストーブと、タコ足配線でごちゃついた携帯充電器の束が転がっており、壁にかかったボロいスーツは一目で持ち主に必要とされていないことがわかった。


 なんと形容しようか? どこにでもある、ありふれた貧乏長屋の一室である。ただし問題は、自分にこの部屋の記憶がないことだった。


 はて、ここはどこだろうか……? 記憶が無いのは部屋についてだけではなく、昨晩は何をしていて、何時頃に寝たのかも覚えてなかった。辛うじて自分のことはわかる。甲斐太郎。芸人みたいだが本名だ。記憶違いでなければ、都内のパチンコ店で働きながら、病気の母の世話をしている孝行息子だ。誰がなんと言おうと孝行息子だ。


 そんなことを考えつつ、スーツの隣に置かれた姿見に何気なく目をやったら……甲斐は自分の目を疑った。


 何故ならそこに映った自分の姿が、生まれてこの方、十数年間見慣れたものとはまるで違うものだったのだ。


 強面の厳つい顔に引き締まった体躯、上半身裸の胸にはムダ毛がワシワシ生えていて、腕毛もすね毛もビッシリだった。筋肉はムキムキで二の腕が丸太みたいに太く、首と顎の境目が曖昧である。記憶違いでなかったら、確か自分はもっと小柄で、ムダ毛処理とは無縁な体だったはずだ。なのに、なんだこのギャランドゥは? もちろん、この顔にも見覚えはない。


「なにこれ? なにこれ?」


 目をパチクリしながら、自分のほっぺたをぴしゃぴしゃ叩いていると、突然、尻に敷いていたタオルケットを引っ張られ、バランスを崩した。


「もう、お兄ちゃん、寝ぼけてるの!? もうとっくにお昼すぎだよ、いつまでもダラダラしてないで、いい加減仕事に行きなよ!」


 でんぐり返って、声の主を仰ぎ見る。するとそこには、両手を腰に当てながらプンスカしている少女が見え、彼はまたしても自分の目を疑った。


 これまた自分の記憶が確かなら、甲斐には弟はいるが妹がいたことはない。言うまでもなく、そこにいる少女に会ったこともない。だからまじまじと見つめてしまったというのも、もちろんある。


 だがそれ以上に、そこにいる少女の顔が問題だった。なんというか、彼女は怖いくらい美人なのだ。


 まるで人形みたいに作り物めいた顔の造形。赤い瞳に金色の髪。少し癖のある髪の毛は、光に透けると赤と青の混じった不思議な光沢をしており、サラサラとシルクみたいに腰まで伸びていて、そこでクルンと巻いている。目鼻立ちはくっきりしており、大きな瞳の上には整った眉毛がキリリと乗っかっていて、唇は薄く、小ぶりな鼻孔がうさぎみたいにひくひくと動いていた。


 肌は病的に白いが血色は良く、青い血管が透き通った腕に浮き出て見えた。手足はスラリと長細くて、信じられない位置に腰があった。多分、着ている服のせいじゃなく、本当に足が長いのだろう。それでいて、出るところは出ているというのが、フンワリ纏った服のラインに強調されていた。


 甲斐は別段、女好きというわけではない。それどころか、女性に見惚れるなんてことは、金輪際、生まれてこの方一度もなかった。なのに、どうしてここまで目が離せないのだろうか。それくらい、目の前の少女は目を引いた。


「ちょ、ちょっとお兄ちゃん……そんなに見られたら恥ずかしいよ」


 彼がいつまでも目を離せずに見つめていると、少女は少し頬を赤らめて恥ずかしそうに品を作った。その声にハッと我に返った甲斐は、なんだか自分も急に恥ずかしくなり、慌てて目を逸らし早口に答えた。


「ご、ごめん。っていうか、何? 君、だれ? なんなの、これ? ドッキリ? ところで、どこなんだよ、ここ? 僕は一体どうしてこんなところに……?」

「ぼ、僕? いつもは俺って言うくせに……どうしちゃったの? 今日のお兄ちゃん、ちょっと変だよ?」

「いや、変って言われても……あ! そういや、さっき」


 甲斐は慌てて鏡を覗き込んだ。そういえばさっき、そこに見知らぬ男が映っていたのだ。果たして彼が再び鏡を見ると、やはりそこには見覚えのない男が映し出されていた。


 鏡の中の男は、甲斐が右手を上げれば左手を上げ、右を向けば左を向いた。間違いない。なんでかは分からないが、甲斐は別人の体に入り込んでしまっているようだった。でも、そんなことがあり得るのか? 彼は頭を抱えた。


「なにがなにやら……」

「お兄ちゃん?」


 そんな甲斐のことを、少女は怪訝そうに見下ろしている。彼は自分のほっぺたをつねりながら鏡越しに少女を見上げて、


「僕は一体……あー……君、そもそも、君は誰なんだ? 名前は?」

「はあ!? 妹の、りあむだよ! もう! なんの冗談!? なんなの、本当に!」

「りあむ!? りあむって……僕も大概人のことは言えないが、ひどいDQNネームを付けられたものだな」

「わーっ!! いきなり人の名前をディスるなんて……ヒドイよっ!」


 彼女はゲシゲシと甲斐の頭を叩いている。彼は彼女の攻撃にもなっていない攻撃をブロックしながら、


「ごめん! ごめんって……! 謝る! 謝るから! でも、まいったな……りあむ、ここは一体どこなんだ? どうして僕はこんなことになってるの?」

「はあ?」


 彼女はいよいよ不審そうに甲斐のことをヤブ睨んでいる。美人にそんな顔をされると軽くショックだったが、そんなことも言ってられないので、彼は挙動不審になりながらも続けて、


「ちょっとまってよ! 本気でわけがわからないんだ。目が覚めたら知らない場所に居て、いきなり妹が出来てるわ、自分が自分じゃなくなってるわ。ここはどこ? 君は誰? 何が起きてるか知ってるなら、教えてくれないか?」


 半分涙目になってそう言うも、妹はまるで信用してない様子で、やれやれと首を振って、


「あのさあ、お兄ちゃん。仕事に行きたくないからって、子供でもしないような駄々こねて……今どきそんなの流行らないよ?」

「いや、流行る流行らないとかじゃなくて、本気で言ってるんだけど」

「あーあー、本気本気。私にもわかるよ? 仕事に行きたくないって気持ち。わかるけど、我慢しなよ、もう大人なんだから」

「いや、そうじゃなくて」

「もう、しつこいなあ! と・に・か・く!」


 彼女はこれ以上付き合ってられないと言わんばかりに大声で彼を遮ると、


「お兄ちゃんがいつまでも起きないせいで、私まで朝から何の準備も出来なかったんだよ? このままじゃ日が暮れちゃうよ。着替えたいから、いい加減、部屋から出ていってくれないかな!?」

「なんだって? そんな急に出てけって言われても……」

「出てってくれなきゃ着替えられないじゃん。それともまさか、妹の着替えを覗くつもり? 高いよ?」

「いや、もちろんそんなつもりは……」

「だったら早く出ていって!」

「でも……」

「もう! いつまでそこに居るつもりは!? 本当にお金取るよ!?」


 お金払ったら見てもいいのか……一瞬そう言いかけたが、いくらなんでも見知らぬ妹の生着替えを鑑賞するわけにもいかず、甲斐はグイグイ背中を押されるままに、玄関から外に追い出された。


 薄っぺらい合成樹脂のドアがバタンと閉じて、カチャッとシリンダー錠を下ろす音が響いた。振り返ってドアを叩こうとした手が力なく下りる。多分、何を言ったところで聞いちゃくれないだろう。ほとぼりが冷めるまで待つしかない。彼はため息を吐いた。


「困ったな……」


 とは言え、状況がさっぱり分からない。


 分かってることといえば、目覚めたら知らない場所に居て、自分が自分じゃなくなっていて、後は居ないはずの妹がいることくらいだった。その妹は、兄がフザケてると思ってるらしく、話を聞いてくれそうもない。なんだこれ、軽く詰んでないか?


 ……とにかく、彼女の着替えが終わるまで……いや、機嫌が直るまで、今はどこかで時間を潰してくるしかないだろう。そう思い、改めて辺りを見回してみる。


 そこはどこにでもありそうな安アパートの廊下だった。二階建てのプレハブ住宅で、一フロアに六部屋が窮屈そうに並んでいる。二階に登る鉄階段は真っ赤に錆びついていて、今にも落ちてしまいそうで不安になった。すぐ側には幹線道路でもあるのか、ひっきりなしに車が流れる音が聞こえてきて、家の目の前にはコンビニの看板が見え、道行く人はどこか忙しなく通り過ぎていく。思ったより、市街地に近いのだろうか。


 何しろ寝起きに追い出されたものだから、自分は今タンクトップに短パンという、とても外を出歩くような格好ではなかった。妹は仕事に行け行け言っていたが、こんなんでどうしろというのだろうか……そもそも、自分は何の仕事をやってるんだ? ともあれ家の前でぼんやり突っ立っていても仕方がないと、彼はギシギシと音を立てる鉄階段をおっかなびっくり下りて地上階へ降りたった。


 アパートの前には黒人の子供が数人屯していて、半裸の男が出てきたのをチラリと見るや、すぐに興味をなくしたように自分たちの世界に戻っていった。道路の落書きはどこの国の言葉か判別不能で、ここはロサンゼルスか? と疑いたくなったが、周りの看板が全部日本語なので、多分日本なのだろう。と言ってもどの辺なんだろうと思いつつ、コンビニのドアを押し開けて中に入る。


 そこは甲斐にも馴染みのある全国チェーン店だったが、自動ドアでもなく、客が入ってきてもチャイムが鳴らない店舗は初めてだった。と言うか、店員がいらっしゃいとすら言わないのも稀であった。店員は多分、客が入ってきたことに気づいているのだろうが、こちらを一顧だにせず、レジで漫画雑誌を読み耽っている。地域マネージャーがすっ飛んできそうな態度だったが、ここまで酷けりゃカスハラ避けには最適解なのかも知れない。そう思いながら、ショーウィンドウに面した雑誌コーナーへ足を運ぶ。


 並んでいる漫画雑誌の種類から、今日は多分木曜日と当て推量し、その手がかりとなった雑誌を手に取った。別に購読しているものでもなかったが、他に読むものもないという消極的な理由だった。正直、甲斐としては、こんなものを読んでいるよりも、早く妹と話をしたくて仕方がなかったのだが……


 それにしても……めちゃめちゃ可愛かったな……


 甲斐は手にした雑誌には目もくれずに、コンビニの窓越しに見える安アパートを仰ぎ見た。


 さっきまで自分が居た部屋のドアがここからも見えた。あの中で、今現在、あの妹が着替えているのかと思うと、なんだか無性にムラムラした。月並みな言葉しか思い浮かばないが、甲斐は生まれてこの方あれほどの美人にお目にかかったことはない。もし彼女が妹だと言いはるのであれば、兄になるのも吝かではないくらいだ。


 と言うか……甲斐は、今度はコンビニのウィンドウに目をやった。


 今は昼間だから殆ど反射しなかったが、そこに薄っすらと自分の姿が映って見えた。いや、自分のというのは正確ではない。正確には、今、自分が一人称として視界を共有している人物の姿が、そこに映っていた。多分、彼女がお兄ちゃんと言ったのは、この人物のことだろう。何故かは知らぬが、自分は今、見知らぬ人の体の中に入ってしまっているのだ。


 どうして、こんなことになってしまっているのだろうか? 記憶を辿ろうにも、自分が昨日何をしていたのかも、よく思い出せない。思い出せないくらいなのだから、多分、いつも通り何もない一日を過ごしていたのだろう。朝起きて、家事をして、母の面倒を見て……聞きたくもない小言を言われ……彼女の強迫観念に中てられ……パチンコ屋の耳が壊れそうな大音響にずっと頭をガンガン殴られ続けて……父の顔を見ると胃がキリキリ痛みだす……弟は今日も帰らない……早く帰ってきて欲しいのに……


 甲斐はブルブルと首を振った。考え出すと気が滅入ってきそうだった。自分の一日に、記憶するに足る記憶なんてものは、元々無いのだ。


 昨日のことなんて、忘れてしまったほうがマシなのだから、だからきっと、思い出せないのだろう。そんなことより、今はこの体の持ち主のことを考えねばならない。出来ればまたあの妹に会って、今度は彼女が信じてくれるまで、きちんと話をしたいものだが……彼は自分の考えを強引に修正した。


 と、そんな時だった。


 ブーーーン……っと、どこか遠くから、けたたましいエンジン音が聞こえてきた。


 まるでF1のサーキットにでも迷い込んだかのような、やけに甲高いエンジン音である。直ぐ側に幹線道路があるようだが、珍走団が集会でもしているのかと、音のする方へ目をやれば、なにやら人々の様子が怯えているとというか、ざわついて見えた。何かあったのだろうか?


 おっかなびっくり様子を窺ってると、ブーーーーーーーン!!!! ……っと、いよいよエンジン音が近づいてきて、甲斐はその音がどこから聞こえてくるのか、目視で確認出来るようになった。というか、気づかないほうが無理なのだ。


 コンビニの斜め前方には三叉路の交差点があって、ちょうどこのコンビニに真っ直ぐ向かってくる道の遥か彼方から、何かドデカイ装甲車みたいな車がぐんぐんと一直線に向かってくるのが見えた。


 狭い道だから制限速度もあるだろうに、それは問答無用で他の車を押しのけ、時に踏み潰すようにしてこちらへと向かってきているのだ。


 なんだこりゃあ!? そのあまりの光景に目を剥いていると、それはいよいよ加速度を増して、目の前の交差点へと差し掛かった。そして、まさかそのまま突っ込んできやしないだろうな? と思っていると、そのまさか、そいつはまるで躊躇もなしにコンビニのドアへ突進してきて……


 ズドドドドーーーーーン!!! っと盛大な音を立て、商品棚を全部なぎ倒し、ダイナミック入店をしてきたのである。


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