異世界 輪廻転生
ファンタジー 地味に2作目
とある異世界の話
魔法大国 ムーランと 剣術大国 シーラン この2つの国は世界の覇権をその手に治めるべく、
争いが百年余りに渡って続いていた。
この二つの大国、元は一つの国で、争いの無い世界であった。
しかしながら、王位継承の争いから魔術を得意としたムーラン一族と、剣術を得意としたシーラン一族は国を二つに割き、
双方が国を興し、次第に勢力を広げ、争い合う日々が続いていった。
この二つの国の国境に跨る、一つの小さなアイリーと呼ばれる村に、一つの奇跡が誕生する。
その少年は生まれながらに剣術と魔術の双方を使いこなす、奇跡の魔法剣士であった。
その少年の名は ギャフォードといった。
村を出たギャフォードは剣術の国シーラン入る。 凄まじい剣術の腕前は他の追随を許さず、若くして騎士の称号を得る。
剣術を極めたギャフォードは魔術の国に入る そこで天武の才によって新しい魔術の研究及び開発の功績が認められハイウィザードの称号を得る
心優しいギャフォードはその才能を存分に発揮し、どちらの国のためにも尽くす事となる。
魔術の国には剣術との闘い方や生活の知恵を
剣術の国には魔術との戦い方と獣を従える術を、そしてどちらの国にも認められる事で争いを無くす事を夢見ていた。
中には優れた才能を持ち、ギャフォードの教えを理解し、修得する事で魔法剣士となるものが現れた。
その頃、逆賊の疑いが掛けられたアイリーの村、村人は虐殺される。そこでギャフォードは母親から己の出生の秘密を知る
剣術の国を抜けた父と魔術の国を抜けた母の子供であった事。
二人は謀反の罪に問われ、虐殺されてしまった事。
自分の存在は隠され、村人に育てられていた事。
怒りに震えるギャフォードは村を出る。双方の国との関係を断ち、自ら国を興す事を決意する。
魔法剣士ギャフォードは暗黒魔法剣士として生まれ変わり、
暗黒魔法と血に染まっていくギャフォード。
アイリーの村の地底に自らの居城を築き上げ、力を増大させていく。
双方の国を壊滅状態に追い込むまでその力は強大となり、二つの国はお互いに力を合わせる事を決意する。
虚しくも、ギャフォード対シーラン・ムーラン連合の戦いは30年余り続き、
シーラン・ムーラン連合は新たな才能を生み出す。
生まれながらにして剣術と魔術を使いこなす第2のギャフォードを聖戦士と名付けた。
かつてのギャフォードの弟子たちに教えを受けた聖戦士たち4名はギャフォード討伐に立ち上がる。
数々の魔力によって操られた獣、不死の騎士らを退け、ギャフォードと対峙した聖戦士4名は息を飲む。
魔力によって増大した体はこの世のものとは思えない程大きくなり、幾多の血を浴びた体は赤く黒く、そして憎悪に満ちていた。
4人の聖戦士を目の当たりしたギャフォードは己と同じ才能をすぐに悟る。
そしてこう話し始めた
「我が身は生まれ持っての魔術の身である、よって魔術の国ムーランのために役立つであろう。
そして我が身は生まれ持っての剣術の身でもある、よって剣術の国シーランのためにも役立つであろう
双方のために身を尽くした者なれど、双方の国によって遣わされし者達にこの首を跳ねられるのであれば、
それもまた一興。
されどお前たちはどうする? 争いが再び国を分ける日が来るのであれば、
どちらに身を捧げるのだ? 魔術か、剣術か? それを選べぬのが人なのだ!
それならば、お前たちは光の聖戦士となり国を治めよ、私は闇となり光を支えよう」
と。
こうして世界は聖戦士率いる魔法剣士達が秩序を守り、治めていく事となった。
その力が及ばない場合には漆黒の闇が覆いかぶさって、事態を治めていた。
やがて光はその力を増大させ、平和な世界が訪れた。
アイリーの村には大きな慰霊碑が立てられ、聖地ギャフォードと名付けられた。
世界に悲しみや憎しみが満ちる時、そこにまた新たな奇跡が生まれると言われている。
ファンタジーは妄想こそすれど、あまり書いていないので、
かつて書こうと思っていた長編ファンタジーを簡略化して短編化しました。
こういうRPGゲームなんかでやった事あるような気がしてきた。
ファンタジーはダークな方が面白いと、すぐ重たい雰囲気にしてしまいます。
だから続けられない。