手鞠の歌

金糸　銀糸　絹の糸

体の上でくるくると

まわってまわって輪になって

くるくる、くるくる吸い取って

きれいな手鞠の玉になる

手鞠くるくる　くるくる手鞠

手鞠の中には暗い闇

光を飲み込み

痛みで狂わせ

全てをとどめて

息吹を消し去る

固めてまとめて閉じ込めて

遠いお空へ還しましょう

手鞠くるくる　くるくる手鞠

手鞠の中には黒い靄(もや)

悲しみ馴染んで

憎しみ燃やす　

怒りに狂って

絶望溢(あふ)れ

糸で綴って刺し込んで

誰もなんにも悪くない

琴の音　鈴の音　波の色

金糸・銀糸に虹の色

ハープにチェンバロ　爪弾いて

朱金　青金　日の光

音にあわせて昇ってく

手鞠くるくる　くるくる手鞠

登って上(のぼ)って空の上

星の祈りに解(ほど)けて消えた

全ての闇も解(ほど)けて消えた

糸と一緒に解(ほど)けて消えた

光も一緒に解(ほど)けて消えた

真っ黒靄(もや)も解(ほど)けて消えた

解(ほど)けて消えて

降り注ぐ

あなたの上に降り注ぐ

生命(いのち)の元の　真白の粒子

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2021年1月1日／『くるくる』『ころころ』を『くるくる』に統一しました。