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私って物語に必要ですか  作者: 那花しろ
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誕生会

私の12歳の誕生会が来てしまった。



2人掛かりで念入りに仕度をしてくれている

「お美しいです」「本日は一段とお綺麗です」


褒めてくれる言葉も右から左へと聞き流してしまう、出来れば動き易い仕度にしてもらえると尚いいのだが。



扉がノックされ兄達が入ってきた。

「メレディ12歳おめでとう、とても綺麗だ」

「いつも可愛らしいが今日は一段と美しいよ」


お兄さま達には敵いませんよ、2人の姿を見て、その眩さに目を細めてしまった、眼福ってこの事かしら、父母共に美人で2人の兄も美丈夫だ、そこら辺の貴族令嬢から使用人、町の人さえ噂してるってメイド達に聞いたことがある、きっとアボット様も美形一家の娘と聞いて期待していたら私程度だから、ローデリアに目移りしたのだろう

家族や家の者たちに可愛いと育てられて11年ここに来て自分がわかってきました、アボット様とローデリア様に気づかされました


あーあ、せっかく私が主役になれる日だというのに、殺されるかと思うと憂鬱になってくる


あ~あ

ため息しか、出てこないよ、もう。

「終わりました、お嬢様」

アーニャがうっとりとした顔で私を見てました。


(・・・・)

アーニャが頑張って綺麗に作ってくれたのだから、堂々とした態度で敵と対峙しましょう。


生き抜く為に1年間努力してきました。



殺されそうになったら、先ず逃げる!逃げる!逃げ延びた後は準備してある。


家族から離れるのは寂しいが、死んでしまうよりはましだ、生きていたらきっと、また会える。


「そろそろ行こうか」

ハイゼル兄さまにエスコートされ、庭に出るとアボット様が待っていた。

「ごきげんようメレディ嬢」

「こんなにも美しい婚約者がいるなんて、私は幸せです」


アーニャも含めて4人で何だコイツ、突然気持ち悪いんだよ的な目で見てしまい慌てて挨拶を返した。


「ご、ごきげんようアボット様」

真っ赤な薔薇の花束を渡して「おめでとう」って、

おめでたくない!私の好みを全く無視した花束、貰って直ぐにアーニャ渡した。



この馬鹿らしい仮婚約も今日で終り。


私を排除するつもりだから浮かれてるのね、負けるもんですか。


刺殺でも撲殺でも絞殺でも何でもこいっ!!



私は彼がこの誕生会で仕掛けてくると思い前もって家族に婚約の事で話をしていた。






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