表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私って物語に必要ですか  作者: 那花しろ
1/21

始まりは階段落ち

『えっ?何それ12歳で痴情のもつれって…』


久々に帰った実家で大学生の妹がやっていたゲームを覗き見て映っている文章に引いた。


『あっ久しぶり、コレ?ちょっぴり大人の乙女ゲーム』


悪役令嬢の従姉妹の婚約者が悪役令嬢と結婚したくて邪魔な婚約者を殺しちゃうって、どんな乙女ゲームよ


「う~ん」


「…じょうさま、お嬢様」近くで声が聞こえる


(お嬢様って何?)

パチッと目を開けると目の前に可愛らしい少女がいた


「ああっ気が付きましたか…」

口元を手で覆い涙目の少女が心配そうに見ている。


「私どうして…」

今のは夢?頭がズキッと痛んだ、身体中ズキズキする、痛みに目をぎゅっと瞑る


『悪役令嬢ローデリアって、超美人でどんな男も虜にしちゃうのよ、ヒロインをローデリア越えのステータスに育てて攻略対象者を落として行くゲームなの、目指せコンプリート』


また、夢でみた内容が頭に浮かんでくる


「………」



そうだ!思い出した。

私は米森美桜、会社員で一人暮らし、出張のためにスーツケースを実家に取りに行った帰りにトラックが突っ込んで来てたんだ、

…私はその時に死んだんだろう、たぶん


体を動かして起き上がろうとすると、全身から悲鳴があがった。

「いったぁぁぁ!」


「お嬢様、無理に動かないで下さい」


「アーニャ、手を貸してくれないかしら、少しお水を飲みたいの」


優しく体を支えて、水をゆっくりと飲ませてくれる。


私の側にいるこの少女は、アーニャだ、私が6歳の時から専属メイドになった、今まで生きてきた記憶もちゃんとある、今の私はメレディ・バルモティ 11歳 バルモティ侯爵家の長女、兄が2人の末っ子長女です


「低いとはいえ階段から落ちたのですから無理はせず休んでください」


階段から落ちて前の記憶を思い出したのかしら、でも何で思い出した内容が妹がやっていたゲームの話なの?

訳がわからないが、とりあえず体が痛いので、そのまま休む事にした。

本日のお茶会は私の婚約者候補との顔合わせ、お見合いって事なんだけれども

(あれっ、お見合い相手の顔って?お名前って?)

(まぁいっか、お名前はあとで教えてもらえば)


ゆっくり目を閉じた


その席で私は赤い髪に赤い瞳のとても美しく華のある美少女に目を奪われ階段から足を踏外し落ちたのだった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ