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短編:僕の世界

作者: 色彩

大きなサイトにUPするのは始めてのことでなにぶん拙いですがご一読下されば嬉しいです。

静かな部屋、まだ背の届かない窓、そこから見えるお空の色、茶色の扉、それから、僕のお母さん。これが僕の世界の全て。


この空間の外にもっと大きな世界があることを僕は知ってる。

だけど知らない。僕には必要ない。


僕がいなくなったらお母さんは一人になっちゃう。

そうしたら、お母さんを守ってあげられない。


前は男の人がいた。けど今はいない。


顔はもう覚えていないけれど、お母さんはその人を僕のお父さんだっていってた。

お父さんが出ていった日は窓の外が灰色で、雨の音がしていた。


あの日みたいな雨が降るとお母さんはお父さんを思い出してずっ泣いている。


行かないで、捨てないで、一人にしないで、側にいて。


僕を抱き締めながら、苦しそうな顔で何度も呟く。

お母さんが苦しそうにしてるのは嫌だ。


一人じゃないよ、僕がいるよ、ここにいる、側にいるのに。


そう言いたい、でも言わない。言っちゃいけない。

僕はお父さんの代わりはできないから。


今、お母さんが側にいてほしくて、声をかけてほしいのは、お父さんだから。


僕じゃ、ダメなんだ。

お母さんが必要としてるのは、側にずっといてほしいのは、僕じゃないから。


僕じゃ、ない。


読んでくださり有り難うごさいました。

お読みくださった方々が少しでも楽しんで頂けたならと思います。…この内容では楽しんで、ではないかもしれませんが。

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