新1.小説を応募し受賞するということ
小説家になりたい方への執筆講座(上級編)の修正バージョンになります。
新人賞に応募し受賞するということは、プロの小説家になるということです。
それを本気でわかっておられる方は少ないと思うのですが、どう思われます?
趣味で小説を書くぶんには、自分の好きな作品を書けますね。当然です。
しかし一度デビューしたなら、次の作品は、担当編集者さんとの話し合いの中で、執筆する作品を決めることになります。
小説家というのは、請負業と考えるのがわかりやすいと思います。
小説家というのは、小説をただ完成させることが仕事じゃないんですね。完成させてもお金は貰えません。
完成された作品を出版社が見て「使いたい」と思って、はじめて印税が入るわけです。
だから、自分の好きな作品を書くんじゃなくて、依頼されたものを書くというイメージが近いってことになります。
もちろん、これが逆に売れる小説家になると立場逆転です。小説家の意見の方が通ります。
ところで皆さんは、「これは小説家であり続ける場合でしょ?」とお思いでしょうか?
新人賞を取って書籍化されるのであれば、少なくとも自分が好きな作品のまま書籍化されると考えませんか?
私は「自分の考えた作品を世の中に出せる」と思って応募するのでしたら、少し違うと言いたいですね。
あなたの作品が「改稿の必要のない素晴らしいでき」なら、そのまま世に出るでしょう。
しかし、ネットで調べる限りでは、「男主人公ですが女にして下さい」「このサブヒロインをメインにして、メインはサブにして下さい」
こんな指示もあるようです。
これによって作品の面白さが損なわれるとか、独特の魅力が失われるとか、作者本人は色々と思うでしょうけれど、書籍化したいなら従うしかありません。
これは売れるためのアイデアなのですから。
そう考えると、「書きたい作品を書きたい」ではやっていけないことが分かると思います。
だから、小説家って夢みたいな場所じゃないんですね。仕事なんです。そんな仕事をしたい方が応募するんだと思いますよ。
以下は、私が先輩から教えて頂いた考えです。
>小説なんか誰でも書けます。重要なのは作品じゃないです。書く作業です。
>仕事なんですよ。ただの仕事。請負仕事。
>良いとか悪いとか、そういう次元じゃないと思うのですね。良くてあたりまえ。
>ヒットは打つ。デッドボールにしてでも塁に出る。でも、それが二塁打か三塁打か、
>あわよくばホームランかは、出来てみないとわからない。
抜粋ですけれど、この方の気持ちは伝わると思います。
応募されるのであれば、皆様には、受賞した後の事も考えて頂きたいと思うのです。
「応募」とは、「小説を書籍化してくれる権利を得ること」と勘違いしては、後で覚悟を求められるでしょう。
そんな小説家でも目指したいと思われるのでしたら、少しお付き合いして頂ければ、
現在私が今持っている技術をお伝えしたいと思います。
「一人称はどんな文章の小説で~」とかの初歩講座は他の方の作品を当たってください。
私自身の執筆の合間に書いていますので更新は遅いと思いますが、参考になるだけのことは書きたいと思います。
それでは、宜しくお願い致します。
ラノベ作家でもないお前が大口叩くなと仰りたい方、多数と思います。
確かに私は今回、ラノベ作家を目指す者です。だから、ここに書くことが全て正しいわけではないでしょう。
しかし、フランス書院文庫で最終選考に残り、現在『溺鎖【僕だけの美姉妹】』が発刊している状態ではあります。
そんな私が意識している技術について、メモのような形になるでしょうが、
お伝えしたいと思った所存なのです。
そういう事で、ラノベ作家を目指している方々、一緒にベストセラーになりえる作品を世に出しましょう!