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旧1.文章力は特には求められてはいないが、無い方が大半を占めるのが現状

新人賞受賞において最も必要な要素は、次の流行作となるような斬新なアイデアです。

次に、大量のエロ同人誌が作られるほどの魅力的なヒロイン。

そして、誰もが気にする文章力は「小説の形」にできるぐらいの筆力でよいです。


けれど、その最低限度の文章力が無いのが現状で、それが一次選考で8割は落選すると言われる原因です。


どなたかが「なろう」で「台詞だけの小説は、やめましょう」と書かれていましたが、たぶん「なろう」で人気が出るように意識して書いた作品は、書籍化されません。

小説において重要な要素には、地の文もあるからです。


あなたの作品が「小説の形」になっているか、ちょっとチェックしてみますか?


1)人称の混在はないですか? 視点移動で読者は混乱しませんか?

一人称なのに三人称が混じった小説を書くのは基本的に良くはありません。

絶対にダメなわけではないのですが、そもそもそうする必要があってしたのか考えた方がいいです。

文章中で視点者が唐突に切り替わるなど、読者が混乱するような視点移動はダメです。

これをしてしまうと、他人に読んでもらう作品とは言えなくなります。


2)会話が不自然になってはいませんか?

作者が登場人物の性格・口調を把握しきれず会話が不自然になることも、素人小説にはあります。

これも読者からすると不親切な小説に見えます。


3)世界観に矛盾はないですか? こじつけの設定は無いですか?

例えば、学校で誰かが暴れているシーンを描いたとします。それを見て主人公は即座に「ゾンビ」と認識する。

これでは、読者は置いてけぼりですね。なんでゾンビと認識したんですかね?そういう設定説明は必要です。


4)世界観や設定を説明文で書いてはいませんか?

冒頭(特にプロフィール)で、小説の舞台設定を説明文で書いている方をよくみます。やめましょう。

そういう説明文が頭にある小説を読みたいと思いますか?本屋に行ってそんなラノベがあったら買わないですよね?

それに、舞台設定というのは冒頭に入れる必要は無いんです。登場人物に語らせることだって出来ます。

本屋に行ってプロはどんなふうに舞台説明しているのか確認するのも、勉強ですね。


5)描写が不足していませんか?

一人称と三人称では描写そのものの仕方に違いがあるので、ここでは三人称について伝えますね。

読者が読んで場面のイメージが湧かないのは描写不足です。たぶん、そういう方は、設定の説明と会話文ばかりの文章のはずです。

5W1Hを、登場人物の五感をとおして描写するという意識を持つことが大切です。(嗅覚・触覚は難しいでしょうが・・・)


6)情動を説明文で行ってはいませんか?

「○○は悲しかった」など文章で書いても、読者からしたら「あ、そう」で終わるんです。

悲しいとか、腹立たしいとか、可愛いとか、そういう情動は、読者と登場人物の心境が合致できるように描写で書くんです。

そして読者にも、登場人物が感じた悲しみが伝わったと思ってから、「○○は悲しかった」と書く。

これができないと、読者に感動してもらえる作品は書けません。


7)「そして」で文章を繋げていませんか? 「それ」などの指示語は使っていませんか?

私の今回の文章には指示語が多いです。説明文を書いているのですから、まぁ仕方がないのですが、小説では極力使いません。

指示語を使うのではなく、そのものの言葉を使うようにしましょう。そして使う場合も、極力同じ表現にはしません。


俺は自らズボンを引き下ろすと、続けてパンツも脱いだ。


「引き下ろす」と「脱ぐ」で表現を意識して変えています。こういうのは言葉を知らないと難しいです。

携帯電話で電話するシーンでも、毎回「携帯電話から~」とか書いていたら読者が飽きますので「送話口」とかに言葉を変えます。

チェックしてみると面白いですよ。同じ単語ばかり連続して使っていることがわかると思います。

(ポイントは、極力連続で使わないのであって、絶対にダメではありません。類義語がない場合もありますから)


8)「○○は言った」など言葉の二重表記はしていませんか?

「頭痛が痛い」も二重表記ですので、そういうのは当然ダメです。

そして、小説の中で「○○は言った」とか書いても読者は分かっているわけなので二重表記と呼んでもいいでしょう。

そもそも小説は、誰が発した言葉か分かるように描写しますから、そこでわざわざ「言った」を付ける必要は無いわけです。

もちろん、地の文に会話を入れる場合など、その言葉が必要な場合もありますよ。


しかし、普通書くのだったら……

「あたしね、マーくんのこと、すき、かなって……」

○○は蚊が鳴くような声で呟くと、目を閉じ頬を赤らめた。


というふうに描写とセットにするはずなんですね。それが出来ていないのであれば、描写の意識が薄いのかなって思いますね。


9)登場人物の描写が説明になっていませんか?

これまでの重複(5と6)になりますが……

登場人物の容姿や服装、性格や特技(技能)などの設定を説明文で書く方、多いと思います。

容姿や服装なら、別の登場人物の目をとおして描くことも出来るはずです。また、性格は説明文で書いても意味不明です。

仮にヒロインが明るい性格なら、そういう感じの口調、仕草、行動などを描写して伝えましょう。

主人公の強さが最強クラスなら、そういうのが伝わる戦闘シーンをいれて読者に伝えましょう。

地の文で設定を説明されても、読者は置いてけぼりですからね。



さて9つのポイントを書きました。どうだったでしょうか?

小説と言うのは、読者に読んでもらうものです。自分だけが分かっていても仕方がない事です。

これをクリアしないと一次選考の通過は難しいのですが、そのこれが出来ていない方が大半を占めるってことなんですね。

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