魔王様の誤算
主人公Aは魔王様にお礼を言いパーティーの元へと戻っていった
職業が使い方を教えてくれるので、詳しい能力説明まで我々がする必要はなかった
「魔王様、勇者の方は何かしなくてもいいのですか?」
念の為に尋ねる
「元は幼なじみだというではないか。ならば問題はあるまい。人は特別な力を持つと性格が歪む。勇者という職業が彼に驕りを産んだのたろう。しかし、自分より特別な存在がいたならば、自分だけが特別な訳ではないと思い、それに並ぶように努力するのではないか?幸いにも勇者が驕る前の段階だったからな、後は上手く運ぶだろう。」
これこそ私の主君である魔王様
力だけではなく、思慮深くもあられる
たまにでるおかしな発言以外は完璧なお方である
「では、私どもは物語を観察するだけですね。」
「うむ。この世界の魔王も出番があることに今頃泣いて喜んでいることだろうな。」
そう言い魔王様は高らかに笑う
さて、魔王様のおっしゃった通り物語は、何の問題もなく進んだ
主人公Aはパーティーから認められ、勇者負けてられないと努力をし、他のメンバーも精進した
始めは勇者パーティーと、世間から言われていたが、数多のクエスト、魔物、魔族との戦闘を破竹の勢いでこなしていくとパーティー全員が英雄と称えられた。
いよいよ、魔族の元凶を断つため魔王の城へと英雄のパーティーが攻め込む
魔王様が望んだ魔王と主人公、勇者の戦闘が切って開かれた
『ここまでよく来た、英雄どもよ。だがお前たちの物語もここまでだ!死ぬがよい!』
魔王様以外にもこのセリフを言うとは思いませんでした。魔王間で流行っているのでしょうか?
そして、魔王との戦いが始まったのですが
魔王、瞬殺でしたね
ページ数1ページもかからりませんでした
それもそのはず、主人公1人でも倒せる予定だったのにちゃんとした仲間がちゃんと成長したのですから当然と言えば当然ですね
まさに 友情、努力、勝利
なろう系からざまぁを抜くとジャ〇プ系になるんですね
私は1つ学ぶことができました
物語はエンディングを迎え
主人公は、恋人と結婚し
勇者は、王女と結婚し
他のメンバーもそれぞれ夢を叶えて
めでたくハッピーエンドでございました
久しぶりに見た、みんな仲良くハッピーエンドに心がほっこりしてしまいました
社会荒波に揉まれ続けたせいか、心に歪みがありましたね
さて、私の隣で魔王様が不服そうです
「魔王というラスボスでありながら、あっさりやられすぎではないか?せっかく俺が動いたというのに。どういうことだ!魔王の風上にもおけん!」
魔王様が動かなければ、5話分くらいはあったことは、優秀な側近の私は口に出しません。
「ええい、次だ次!行くぞハデス!」
「かしこまりました。」
転移魔法で次の世界へと旅立つ
魔王様の物語の介入はもう少し続くようです
よろしければお付き合いいただけら幸いにございます
初めまして、作者の水町です。
ネット小説、初投稿作品になります。かなり自由気ままに書いてあるので、ご不快になったらすみません。また何かご指摘があればお願いします。
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