魔王様と初めての主人公
亡霊に名前がつきました!!
転移が終わり、目的の町の近くの森にやってきた。
「転移は便利だが、毎度、このようにこそこそしないといけないのは面倒だ」
魔王様が嘆息なされる
しかし、この世界で転移魔法は存在しない
この世界以外でも、こんなにぽんぽん転移魔法を使うのは稀だろう
目立つことはできるだけ避けるべき
私が必死に説得して、どうにか御理解いただけた
ふと森の方から、主人公の気配がする
魔王様は運が良い
もしくはご都合主義なのだろう
「魔王様」
そう言うと
魔王様は頷き
「とりあえず、主人公を観察する」
魔王様と私は気配を断ち主人公の様子を遠くから眺める
主人公、長いからAとしよう
Aは木に向かって何度も剣を振り回している
たぶん、鍛錬しているのでしょうが、あれで能力上がったら、苦労しない
しかし、この世は全て、ステータス、スキル、職業で決まると言っても過言ではないでしょう
さて、Aの職業は不遇系職かはたまたユニーク職業か以外に汎用職業なんてことも
私はAを鑑定で見る
名前 A
Lv 1
STR 10
DEX 7
...
...
...
...
職業「なろう系」
スキル なし
私は動揺を隠し同じようにステータスを鑑定している魔王様に尋ねる
「魔王様、これは」
「ふむ。チート系だろうな。俺TUEEEEがしたいがためと思われがちかもしれんが、物語のマンネリ化、ぐたぐた化を防ぐ手段としても確立されいる。」
「なるほど。」
ツッコまない
「さらに、分かりやすさを強調したことで1周回って斬新な感じが出て来ているな。どうせ、この世にはなろう系能力かジャ〇プ系能力がほとんどだしな。」
「流石、魔王様、見事な慧眼でございます。」
まだツッコまない
「ただ単に作者がめんどくさかっただけかもしれんがな。」
いや、それだろ!
失敬、言葉遣いが悪口なりました
ですが、開き直るのもいいかとしれませんね
私も扱う亡霊のことをなろう民と呼ぶことに致しましょう