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第二の人生はゲーム世界で  作者: 一 咲也
転生先はオンラインゲーム
35/67

第二十九話

本日二話目の投稿です。

「カイン…?」


恐る恐るリアが声を掛けると、どうかしたかと言わんばかりに三人の方へ振り向いた。


「カインって今レベルいくつだにゃ…?」

「ん?今丁度20だな。」

「普通に返すにゃ…。えと、ビックワスプはレベル30のはずだにゃ。確かにみゃーのスキルで同レベルまで力が上げられていたとしても、圧倒できにゃいとおもわれ…」


そこまで言って、リアは口をつぐんだ。リアは今回のレベリング中、常にスキルを発動させていた。ここまで何事もなく来れたのだってそのスキルあってこそだ。

確かに途中から、三人とも動きが格段に上がっていたが、それでも、圧倒できる程の力はなかったはずだ。

リアが困惑している理由に見当がついたのか、カインは右手で拳をつくり左手をポンと叩いた。


「あぁ。さっき丁度レベル20に上がったんだが、そん時に飛翔スキルが進化してな?えーっと、[竜王の資格]発動時、全ステータスを二倍に引き上げる。って書いてある」

「それって、今のカインはステータス三倍って事かにゃ?」

「いや、スキル使用時、他者からのステータス干渉を受け付けない。ってあるから二倍だと思う。」


スキルには意思発動と自動発動の二種類があり、カインの言った竜王の資格やリアの主導者、氷の王女が意思発動にあたり、気配探知などが自動発動にあたる。

カインの言った『他者からのステータス干渉を受け付けない』という言葉にリアは安堵していた。

なぜなら、三倍になってしまえばカインのステータスはリアとほぼ同等になってしまうからである。今までの努力を一瞬で埋められては堪らないのだ。


「という事は、ステータスはレベル40位って事かにゃ?」

「そうなる。」


平然と言うカインに対し、リアは深いため息をついた。

これで話は終わり。次の戦闘に移行しようと思ったリアに、カインに続いて爆弾を飛ばしたのはレインだった。


「ちなみに私もスキルが進化しましたよ。」

「!?」


リアは、まだあるのかと嫌そうにレインを見つめる。


「カインも明かしたし、リアも教えてくださったので言うべきかなと。安心してください。私のは[賢者]で、常時発動。魔力と威力が二倍になるだけです。私は飛翔スキルではなく、[魔法使い]が変化しましたね。元のスキル効果はそのままです。」

「…。ちなみにステータス干渉は…?」

「受けますよ。」

「…………。」


けろっと言うレインに、リアは頭を抱えてしゃがみこんだ。

そしてもうないよなと祈るような眼でガルスを見つめる。

もう充分だ。満腹だ。それがリアの気持ちだが、二度あることは三度あるという。あるかもしれない。

それでも、三度目の正直をガルスにかけたのだ。


「あー…。この流れだと俺も言うべきだよな…?」


確実に何かあるという口ぶりに、今度こそ完全に肩を落とすのだった。


「俺は[騎士道]だな、器用と攻撃力が少し上昇する。ステータス干渉は受けるのと、鍛練を積むことで経験値が入るらしい。それと、騎士を相手にする場合魔力以外の全ステータスが上がるみたいだ。」


四人のスキルは四人とも、全プレイヤーをあざ笑うかのような内容となっていた。


「もしかしたら、みゃーたちだけじゃなくてみんなぶっ壊れスキルを持っているのかもしれにゃいにゃ。」


リアはただ祈るようにそう呟いたのだった。


~~~


その後は一度にビックワスプを解放し四人で壊滅させ、階層主であるクイーンビックワスプも難無く倒して更に攻略の足を進めた。

たどり着いたのは三十七階層。リアも初めて足を踏み入れる場所だ。


「ここってまだマップ未実装でしたよね…?」


確かめるように尋ねるレインに、リアは頷くことで肯定した。

今回の予定としては三十八階層までの攻略が目標である。


「なにが起こるかはみゃーでもわからにゃいし、出てくるモンスターの種類や弱点だって分からにゃい未知の領域にゃ。不安ならみゃーだけが行ってくるから待ってるのにゃ。」


これは脅しや鼓舞ではなく提案だ。リアの現在のステータスはスキルアリでは66レベルと同等、スキルがなくとも先程44に上がったのでこの階層なら余裕である。


「いや、俺はついていくかな。今のステータスならこの階層でも戦えると思うし、リアだけに負担もかけられねぇ。言っただろ?俺らはお守りしてもらいてぇわけじゃねえって。」


ドヤ顔でいうカインに、ガウスとレインも共感して頷く。

それがどうしようもなく嬉しくて、リアはごまかすようににゃははと笑った。


「それじゃ、先に三枚地図を書く必要があるにゃ。」


そう言ってアイテムボックスから紙とペン、真っ直ぐな板を取り出し、確認したマップを書いて三人に手渡した。


「まだ下り階段の位置はわからにゃいから許してほしいにゃ。」

「いや、地図があるだけで充分だろ?」

「というか、マップからしてすぐに見つかるでしょう。それに設計が雑なように思えるのですが」


今回は洞窟。造りは中心に四角い大きな空間があり、四つの辺から一つずつ別の空間への道が伸びていた。空間は全部で五つ。リア達はそのうちの一つにいた。


「ま、移動距離が短いのはラッキーだったのにゃ」


そう言って、リア達は探索を始めるのだった。

ちなみに、赤狼と戦った時はスキルが解除されてます。

説明がなかったので違和感があったと思いますが、この説明はしばらく後に出る予定です。

一応編集でスキルが解除された描写は入れておきます。すみませんでした!


次話は14時頃に投稿予定です。

もしかしたら四話目いけるかも…。


読んでくださりありがとうございます。

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