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第二の人生はゲーム世界で  作者: 一 咲也
転生先はオンラインゲーム
22/67

第十八話

7話のオーク、階層主のはずなのに書き忘れていたので付け足しました。

「ガルス!そっちに三体行ったにゃ!」

「大丈夫だ。任せろ!」


あれから十時間と少し。現在二人は二十階層まで来ていた。

呼び方は、さん付けをやめてほしいというガルスの希望から、呼び捨てにすることにした。

ダンジョン内は基本、洞窟のような作りになっており、稀に野原や森などの階層がある。

そして現在、リアとガルスはレッドウルフの群れに遭遇していた。


「ダメだにゃ、キリがにゃいのにゃ。」

「どうする嬢ちゃん。俺はまだいけるが…」


リアは、どうすれば有利に倒せるのかを考える。

もちろん、リアやガルスはレベルで言えば圧倒的に有利なのだが、いかんせん数で押されていた。

進もうにも果てしなくレッドウルフがうずめいているし、後ろからもわいてきていた。


(どこか、開けたところがあれば周囲魔法で数を減らせるのに…)


そんな考えを良しとしないのか、一本道の前からも後ろからも次々に迫ってきている。

リアは、進む先にいるレッドウルフの群れを少しでも多く狩ろうと、必死に体を動かした。

右手で殴って一体。左手で殴って一体。回し蹴りで一度に三体。

何匹倒しても増えてくばかり。

以前リアが訪れた時は、こんなにも大量発生していなかった。


(イレギュラー?)


そうとしか思えない。

と、


「すまねぇ嬢ちゃん!二体逃した」

「了解にゃ」


背後から聞こえた声に、すぐさま魔法で凍らせて対応する。


「あ…」


そこでリアは気付いた。

別に効率良く周囲を一度に魔法で消し去ろうとしなくとも、一直線に収束させて放てばよいのだ。と。


「すっぽり頭から抜けてたにゃ」


そう呟いて新たな(オリジナル)魔法を構築する。


「どうした?嬢ちゃん。」

「いや、試してみたいことがあってにゃ」


ガルスの問いに答えつつ、両腕に、両足に、魔力を集中させていく。

そして_、魔法の名を紡ぐ。


「【氷の彫刻(アイスオブジェ)】!!!」


その瞬間、前方にいたレッドウルフのほとんどが氷漬けとなり、そして砕けた。


「できた、にゃ、」

「おぉう嬢ちゃん、派手にやったねぇ」


ガルスが感嘆する。


[レベルが上がりました]

[新たなスキルを獲得しました]

[ステータスポイントを分配してください(残りポイント400)]


(ステータスポイント?)


今までになかったシステムだ。

内容が気になるところだが、今は目の前のレッドウルフが一度に減ったとはいえまだまだ奥にいることに変わりはないし、後ろにもいるのだからそれに集中すべきだろう。

リアはガルスと位置を交代すると、もう一度、先程と同じ魔法を発動した。

その二発で、近辺のレッドウルフはいなくなる。


「進むにゃ!」


二人は駆け出し、先へ先へと進んでいく。

そして下層への階段がある部屋へと辿り着いた。


「う…そ…」


リアの口から、思わず声が漏れだす。

それは、イレギュラーが更に二度もおきたから。


「なぁ、嬢ちゃん。ここ(二十階層)ってこんな奴いたか…?」


それもそのはず。その疑問は当たり前なのだろう。

本来、二十階層は階層主がいなかった。_いないはずだった。

ガルスとここに来たのは今回で四度目。過去三回、階層主(こんなもの)がいたことなどなかったのだ。


[赤狼の長(リーダーレッドウルフ)]:階層主

Lv45 HP5200

    MP800

スキル 赤狼の統率者


ステータスも馬鹿げている。

レッドウルフのレベルは24だ。その長が倍近いレベルだと、誰が想像しただろうか。

そもそも、リアが今まで対峙してきた中でも最高がレベル37。リアの到達した最高階層である三十六階層でも、こんなレベルなどいなかったはずだ。

それだけではない。もう一つのイレギュラー。


(スキルが、[主導者]が解除された!?)


リアのレベルは39。先程上がったので40にはなっているだろう。それでも、相手よりも弱い。リアのスキルが強制解除された今、到底太刀打ちできる相手ではないだろう。

小さな声で、相手を威嚇しないように、ガルスに問いかける。


「ガルス…今、レベルいくつにゃ?」

「…さっき上がって31だ。」


二人の間に沈黙が訪れる。

二人で行けば、まず間違いなくガルスはやられるだろう。流石にペナルティは二人とも避けたいのが本音だ。

リアは合図して、バレないように部屋を出た。


「ガルスは、ここで待機にゃ。みゃーが行く。」

「なっ、んなことしたら嬢ちゃんがやられちまうだろ!?」

「みゃーは40になったからレベル差は5だけにゃ。それに、依頼だってみゃーはダンジョン攻略しかしてないからランクが一週間下がるとくらいどうって事ないのにゃ。」


これに関しては嘘である。

リアはランクが上がってから、気分転換としてCランクの依頼をいくつか受けていた。

だがそれを悟られるわけにはいかない。


「ちょっと準備して、ささっと片付けるにゃ。その間、ガルスはレッドウルフがこの部屋に入らないように護っていて欲しいにゃ。」

「お…う…。わかった。気をつけろよ。」


もしもリアが負けたら_なんて言わない。それがフラグになるから。

言ってしまえば、思ってなくとも弱気になってしまう。それは経験上リアが一番よく知っていた。

言霊とは、時に薬。時に毒となるのだと。言霊は、リアにとって一番の麻酔だったから。


部屋に入る前にステータスを確認する。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

【リア】(ランク.C)

BP:116900

所属:なし

種族:猫人族

LV:40 (次のレベルアップまで 19500/40000)

 力:2800

 耐久:1200

 体力:2600

 敏捷:3800

 魔力:6600

 器用:3200

 幸運:2000

(SP:400)

スキル

 主導者…自分及び仲間のステータスが1.5倍になる。また、自身の経験値の増加量が1.5倍になる。

     だだし、ソロの場合は発動しない。

 魔剣召喚…自分の魔法属性の魔剣が召喚できる。ステータスに応じて性能も変化する。

 コール…運営と連絡できる。また、緊急事態と判断したときのみシステムに関与する権限を持つ

 無属性魔法…コマンドや念話、探知、マップなどの魔法が扱える。また、自分のステータスの割り振りを自由に変えることができる。

     無属性スキルを自由に扱うことが可能となる。

 氷の王女…氷魔法を無詠唱で操る。また、自由に変換、作り直すことが可能。

魔法属性

 氷属性、風属性

所持品

 冒険者の腕輪

 守護石のペンダント×2

 魔石

所持金:263,910Mメル

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


(そういえばステータスポイントを分配してくださいってあったな。)


おそらくステータスにポイントを割り振れるのだろう。

しかしなぜ、今回初めてこの機能が出たのだろうか。しかもステータスの欄に[幸運]が追加されている。


(…レベルが40になったから?)


そう結論付けたリアは少し悩んだ末、力と敏捷に200づつ割り振った。

長期戦を見込んで体力を上げるか迷ったが、相手が早かった場合を考えて敏捷を選んだ。最悪、体力が尽きれば魔法でカバーすればいいだろう。

そこまで考えて作戦を立て終えると、少し休んでから立ち上がった。


「ほんとうに嬢ちゃん一人でやるのかい?」


ガルスが心配そうに尋ねてくる。

それに対してリアは、ガルスの顔を見ずに無言で頷いた。

軽く腕や首、肩、足首を回して準備運動をする。


「じゃ、行ってくるにゃ。」


そう言うとリアは、いつになく真剣な表情でその部屋へ足を踏み入れた。

次回!リアの初めての冒険!


上手く状況描写書けるか分かりませんが頑張ります!


読んでくださりありがとうございます。

よろしければブックマーク、ポイント、誤字報告、感想などお願いします。励みにします!


あ、過去の投稿を読み直して文を多少変えて、少しでも読みやすくしていますが内容は変わらないのでご安心ください。

また次のお話でお会いしましょう!!(←なんだこいつ)

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