第十一話
投稿遅れました。すみません。
チュートリアルということで、レベルの低いものから慣れていく事になったのだが…現実はそう甘くなく、リアのスキルがあるにしろ二人共Lv1。スライム相手でも苦戦を強いられた。
「ん~、、さきに適性試験からやってみるかにゃ!」
しびれを切らしたリアは、予定の変更を提案した。
実際にリアも、適性試験を受けたことによりレベルが上がって戦いやすかったことも事実。
二人同時にかかってくるように指示を出した。まずは剣で、次に魔法、最後に体術だ。
「う~ん、カインは剣と魔法を使うといいにゃ。剣を主体にして、自分のすきを魔法でカバーするといいにゃ。」
リアのアドバイスを二人共真面目に聞いている。
今更だが、にゃが抜けないのはわざとというよりも舌がなじんでしまったからである。
「レインは魔法だけだにゃ。だけど他が劣っている分、魔法がずば抜けてるから範囲攻撃で逃げにくくしたり、相手の動きを読んで魔法を打つ場所をずらしてみるにゃ」
「わかった」
「わかりました。」
返事をした二人は逆方向に動き、少しでもリアの行動を抑える。
はたから見れば仲間打ちのように見えるが、適性試験という名の戦闘訓練である。
次々に攻撃を仕掛ける二人に対し、リアは体術のみで対抗した。もちろん手加減アリである。
二人が徐々にリアを追い詰める。しかし_
「遅いにゃ!」
もらったと思った直後、二人の頭に猫パンチが繰り出された。
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「……で………か……。」
「……にゃ。…は……だから……するにゃ。」
ぼんやりと聞こえる誰かの話し声に意識を引かれ、カインは目を覚ます。
視界に映るのはレインとリアの姿。
「!!起きましたか?」
「気が付いたにゃ?」
からだを起こしたカインにレインとリアは声を掛けた。
「ここでは死にゃにゃいとはいえ、ダウンはするから気を付けてほしいにゃ」
リアは「全く困ったやつだ」というものいいで、悪気は全くない。
それに対しレインがあきれたように指摘する。
「あなたが気絶させるほどの攻撃をするからでしょう。」
「にゃにゃ、にゃーはまじめに指導してただけにゃ!勝手にダウンするそっちが悪いのにゃ!」
申し訳なさがありながらごめんの三文字が言えなかったリアはつい反論してしまう。
そして反論してしまったことにより更に罪悪感がリアを襲った。だが二人がそれに気づくわけがない。
「すごいパワーワードだな。おい。」と、カインが純粋な感想を言う。
それに対してレインが「そうですね。」とあきれたように笑う。
二人は気にしていないのだが、リアは無意識のうちに引きずるのだった。
「そんなことより先に進まねえか?」
リアの気持ちを知ってか知らずか、カインは話題を変えた。
「おかげでなんかレベル4まで上がってるし、体の動かし方のコツもわかったからどうせならレベリング行こうぜ。」
「そうですね。まだスライムとゴブリンの倒し方しか教わっていませんし、賛成です。」
レインもそれに便乗する。
「仕方ないにゃぁ、じゃあ飛翔の連絡も兼ねて二階層への階段まで飛ぶとするかにゃ」
そう言ってリアは立ち上がる。
それに続いて二人が立ち上がったのを確認すると、
「カインは竜の翼を、レインは妖精の羽を使うように意識して飛ぶにゃ!」
と言って羽衣を使って飛び去って行った。
二人は慌てて言われた所に意識を集中させる。すると、今までなかったものが二人の背中に現れる。
それに感動しながら、急いでリアの後を追いかけた。
しばらく飛んで二階層への階段のところまでたどり着くと、突然急降下して地表に降り立った。カインもレインもそれに続く。
地面に立つとすぐ、背中の羽は消えてしまった。
「さて、一気にレベリングするとするかにゃ」
それから三人は、一気に二階層、三階層を突破してカインとレインのレベルも二つ上がり解散する事になった。
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次話は本日の18時を予定しています。




