表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
141/160

『不明』

   『不明』


 先日一人で関西某所の山中にある廃屋施設に出向いて動画や写真を撮ってたんですよ。

 熊の交尾期だし出没地域だったので死ぬ思いで行ったのですが……おそらく怪談マニアにとってはかなり有名な場所かと思います。

 そこでね、トイレの動画を撮ってたんです。

 特徴書くとバレそうなのでぼかしますけど、異様なトイレなんです。そこの動画を撮っている時天井裏から

『ドッドッドッ』

 って子どもが走り抜けていくような、明らかに二足歩行のナニかが軽快に走り去っていく物音がして、

 怖いという感覚が麻痺している僕でも流石に狼狽してその場を後にしたんです。


 動画を撮ってたので見返してみたんですけど、なんの物音も入っていなかったんですよね。

 足下の瓦礫を踏む音なんかよりもずっと大きくてビクッとしたのですが。


 それでなんやかんや探索終えまして、翌日の事なんですけど


『不明』と表示されるコールがあったんです。

 でも電話番号も何も表示されずただ『不明』とある。

 今までこんな事は無かったのですが、調べてみるとSkypeとか古い公衆電話からかけるとこう表示される事があるそうです。

 何だったんでしょう。今でも私のスマホに履歴が残っていますよ。


 ああ、書き損じましたが、天井裏から足音がした建物なんですが、二階なんてない平屋なんですよね。




 ファミレスでそんな事を私に語った友人Uは翌月から消息を絶ってしまった。

 今彼は何処で何をしているのか、

『不明』の通知があると言っていた……

 彼はいったい何に呼ばれてしまったのだろう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【実話怪談を収集しています。心霊、呪い、呪物、妖怪、宇宙人、神、伝承、因習、説明の付かない不思議な体験など、お心当たりある方は「X」のDMから「渦目のらりく」までお気軽にご連絡下さい】 *採用されたお話は物語としての体裁を整えてから投稿致します。怪談師としても活動しているので、YouTubeやイベントなどでもお話させて頂く事もあるかと思います。 どうにもならない呪物なども承ります。またその際は呪物に関するエピソードをお聞かせ下さい。 尚著作権等はこちらに帰属するものとして了承出来る方のみお問い合わせよろしくお願いします。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ