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プロローグ
「あなたのことが好きです! 付き合ってください!!」
そんなポップな告白を、願わくば、細雪の降る夜の公園でする予定だった。
「えっと……その……」
琥珀色の瞳と、ブロンドの髪の彼女は、その長い毛足を赤い爪の先に絡ませて、照れながら、口の端を歪ませて笑いながら、
「うん。いいよ。友達からなら」
とか、答えるはずだった。
しかし、理想と現実は全然違う。
現実に僕が貰った答えは、
「お前の大切なものを一つ奪いとらない代わりに、天使と悪魔のゲームに参加してもらう」
という、理不尽極まりないものだった。