聖剣伝説
ある小さな村に、岩に刺さった黄金の剣がありました。
その剣には、ある言い伝えがあり剣を抜いたものには王になる資質があるというのです。
その言い伝えを裏付けるかのように、どんな屈強な男でもその剣を抜くことができませんでした。
ある日、その言い伝えを聞きつけた大魔術師マーリンとその弟子の少女がやってきました。
「のう、この剣ワシに抜けると思うかの?」
「仮に抜けたとしても、師匠には王としての責務を果たせれるかどうか怪しいです」
「ちがいない。じゃあおぬしやってみろ」
「わかりました」
そう言って少女は、岩に登り剣の柄を握り思いっきり引っ張った。
しかしやはり抜けそうにない
「ほほほほ、おぬしもやっぱりだめじゃったか」
「いえ、まだです」
少女は岩から降りると、持ってきていた荷物からドリルと爆薬を取り出すと岩に穴を穿ちそこへ爆薬を詰め込んだ。
「ちょ、なにをしておる!?」
「えいっ」
マーリンの静止も振り切って少女は岩を爆破した。
跡に残されたのは、刺さっていた周りの部分だけ残った黄金の剣だけだった。
「師匠、抜けました」
「えーー」
こうして、ここに新たにアーサーという名の王とカリバーンとういう銘の剣のような鈍器が誕生した。
その数年後、戦いに敗れ鈍器が折れたアーサー王は、新たな得物をもらうために湖の乙女のもとへ訪れた。
その時、湖の乙女はこういったという。
「よくこんなもので戦っていたわね」