告白3
返事は急がなくていい、そう言われたものの、正直、答えは一向に出そうにない。あの事が解決したばかりだと言うのに、悩みの種が消えたと思えば、次の悩みが出てきた。そう簡単にはこの悩みは解決しそうにない。何せ、自分で解決するしか方法がないから。
「はぁ……」
今日何度目かのため息をつく。本当に数えきれないくらいのため息を。その時だった。力強くドアをノックする音が聞こえた。落ち着くために深呼吸して、ドアを開ける。とそこには、一之瀬さんが立っていた。
「一之瀬さん? えっと、どうしましたか?」
「……」
問っても、黙りこんでいる。あと、顔が少し赤い気がする。
「顔が赤いですよ。もしかして、熱ですか!?」
私はあわてて、彼の額に手をあてる。私と比べると、やっぱり少し熱い気がする。すると、
「いや、大丈夫だ。熱はないから」
そう言って、私の手を額から引き離す。なんだか、さっきよりも赤い?
「姫華!」
「!?」
いきなり肩を掴まれてかなり驚いた。すごく手に力が入っていて、掴まれている肩が少しだけ痛む。でも、話すようには言えない。何かを話そうとしている。私は彼が話すまで、じっと待つ。そして、少ししてから一之瀬さんが口を開いた。
「姫華……好きだ!」
「え……」
「あの事が解決してからずっと、伝えようと思っていた。俺はお前のことが好きだ」
一瞬では何を言われたのか理解できなかった。他の五人にも言われた台詞。一日のうちに、家族と思っていた人すべてから好きだと言われた。もう、どうしていいか分からない。
「返事は今すぐにじゃなくていい。考えていてくれ」
そう言って、一之瀬さんは私の部屋を出ていった。私は一人、ポツンと立ち尽くしていた。今の私には他のことを考える余裕などなく、脳が限界を感じたのか、気がつけば朝を迎えていた。いつの間にか眠ってしまったみたいだ。でも、次の日になっても脳は疲れきっていた。
これから先、どうしようか、考えようとする。でも、考えれば考えるほど、昨日の出来事が鮮明に思い出されるばかりだった。
「姫華さん、今いいですか」
この声は雪川さんだ。どう返事をしようか悩む。すると、
「皆さんから話があるので、居間に来てもらえませんか? 私は居間で皆さんと待っていますので、準備が終わり次第、来てください」
皆と聞いて少しほっとする。けど、同時に不安が高まる。皆が待っているので、準備をして部屋を出る。居間に行くと、皆がソファに座っていた。
「おはようございます」
挨拶をしながら、ただならぬ雰囲気を感じる。でも、重たいとかそういうんじゃなくて、嫌な予感がする。話を聞くのが怖くなる。今さら逃げることもできずに、私は腹をくくった。




