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説明

実は、と今日の出来事を話し始める。

「今日、月野さんに会ったんです。あの日の手がかりを見つけたから一緒に来てほしいって」

私はほんの数時間前のことを思い出す。絡まれたあの公園のベンチについていたカメラ、月野さんの車に仕掛けられていた盗聴器。思い出すだけで恐怖に教われる。話さないといけないと自分に言い聞かせて乾いている口を開く。

「私たちが座っていたベンチにカメラがくっついていたんです」

「カメラ……隠しカメラですか?」

うなずくと雪川さんは考え込んだ。邪魔をしないようにしゃべらないでいた。少しして雪川さんは静かな声で話し始める。

「カメラが仕掛けられていたということは、姫華さんたちが公園に行くことを分かっていたんですね」

「おそらく」

それから再び考え込む。次は長かった。雪川さんは何かぼそぼそ言っている。独り言だと思うけど静かな部屋に響くから妙に気になった。

「あの、実は月野さんの車に盗聴器が仕掛けられていたみたいなんです」

そう言うと雪川さんは、ぱっと顔をあげる。驚いた顔をしている。私もいきなり顔をあげられたから驚いた。二人で驚いた顔をしているだろう。想像すると可笑しさが込み上げてくる。今は笑うべき場面じゃないのはわかっているから込み上げてくる笑いを必死に抑える。

「盗聴器ですか……それなら納得できますね。姫華さんは外出を控えた方がいいかもしれません」

「私も同感です。どちらが狙われているか分かりませんから」

何とか話終えた。それと同時にまた、震えが襲ってくる。

「怖いのですか?」

「はい、さっきも考えていくうちに怖くなってきて、その……涙が」

何だか今度は恥ずかしくなってきた。怖くて泣くって私もやっぱりまだ子供だと思う。周りに心配ばかりかけて……早く大人になりたい。皆に心配をかけなくてすむくらい、強い大人になりたい。

「私や皆さんがいるから大丈夫です。そろそろ帰ってきますね。夕食の準備をしましょう」

「はい、私は主菜を作りますね」

いつの間にかそんな時間になっていた。雪川さんに言われて、急いで夕食を作りにキッチンへ向かった。ちゃんと話ができてよかった。やっぱり大丈夫と言われると安心できる。彼らの大丈夫という言葉は私にとって魔法の言葉になっていた。

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