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お誘い

玲音さんの誕生日からはや一週間が過ぎた。この世界に来てから時間の流れが早い。しかも充実した楽しい毎日を過ごしている。そんな変わらない毎日を送っている私にひとつの誘いが来る。

「え、月野さんが?」

「はい、話がしたいと言ってきたのですがどうしますか?」

特にすることも用事もない私は月野さんの誘いを受けることにする。ここに迎えに来るみたいなので、間に合うように準備をする。ちょうど準備が終わったところで玄関の呼び鈴が鳴った。急いで玄関に向かう。ドアを開けると月野さんが立っていた。勢い良くドアを開けたものだから危うく月野さんにぶつかるところだった。

「すみません。大丈夫ですか?」

「姫華さんは元気ですね。では行きましょう」

私は月野さんに言われて歩き始める。少し歩くと車があった。この家の敷地は広いから初め来たときは驚いた。今では当たり前になっているから"慣れ"は怖いなと思う。

「どうぞ、乗ってください」

そう言って車のドアを開ける。私の世界ではこんなことがまずないので、紳士的だな、と感心する。エスコートされるまま、車に乗る。それを確認してドアを閉める。月野さんも車に乗り、運転する。

「あの、どこへ行くんですか?」

「それは、着いてからのお楽しみです」

月野さんは優しく笑いながら言う。彼に言われた通り楽しみにすることにする。それにしても月野さんは楽しそうに運転してる。何だろう、皆と居るときと違って落ち着かない。慣れていないからなのか、それとも何か他の理由なのかは分からない。

「あまり、緊張しないで下さい。友達と思ってもらえればいいです」

「そんな、友達だなんて。私と月野さんじゃ色々違いすぎます」

すると、月野さんは悲しそうな顔をした。焦る。そんなに悲しい顔をされると……

「分かりました。私は月野さんと友達です!」

そう言ったとたん、彼は満面の笑みを浮かべる。まさか……はめられたと今になって気づく。私はどうしてこんなにも単純なのだろうかと自分に問う。おそらくからかわれるのも単純なところが原因だろうと思う。

家を出て、二十分くらいして車が止まった。

「着きました」

そう言って月野さんは急いで外に出て、ドアを開けてくれた。

「ありがとうございます。何かすみません」

「女性に対してのマナーですから当然です」

そう言ってくれるがどうも慣れない。育ちが育ちだから仕方のないことなのだろうけど。車から降りて、月野さんに案内されたのは

「!?」

高級感がかなり漂っているレストランのようなところだった。警備員がいるし、ドアマンまで……やっぱり住む世界が違う。

「どうぞ、座って下さい」

「ありがとうございます」

お店の雰囲気に圧倒される。恥ずかしいので辺りを見回さないように気を付ける。気を抜けば、田舎から都会にいきなり来たみたいな人になりそうだったから。一之瀬さんに教わったことを思いだし、できるだけ堂々とするように心がける。そんな私を見て、月野さんは笑っていた。


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