誕生日パーティー
「玲音さん、楽しいですか?」
「ええ、すごく楽しいわ」
玲音さんはすごくニコニコしていて楽しんでいる様子だった。誕生日を大勢でお祝いするっていいな。それにしても
「いつもこんなに盛り上がるんですか?」
「そうねぇ、盛り上がりの種類が色々かしら」
色々?と首をかしげると玲音さんは説明してくれた。去年はこんな感じじゃなく、ムードがある誕生日パーティーだったしその前は出し物をしたらしい。いずれもサプライズで驚かされたと言っていた。
「すごく楽しそうですね。私はそんな風に祝われたことないので羨ましいです」
言いながら気持ちが下がっていく。一人っ子だから親にしか祝われたことがない。学校の友達はいなかったから。
「なにいってるの。姫ちゃんはもう私たちの家族なんだから同じように祝われるわよ。だから悲しそうな顔はしないで」
玲音さんに言われて自分の顔をパンパンとたたく。そして笑顔を作ると、玲音さんは嬉しそうな顔をした。
「そうそう、姫ちゃんは笑ってなくちゃ」
「はい!」
気持ちを入れ換えてパーティーを楽しむ。回りを見ていると、玲音さんと同じ位皆、楽しんでいる。私もそれに負けないくらい楽しもうと決めた。
「おい、姫華」
城之崎さんに手招きされそこへ行く。すると、お花を渡された。
「これ、玲音さんの」
「お前が渡せ。その方が玲音も喜ぶだろうから」
そう言われて玲音さんの元へ向かう。
「玲音さん、これ」
「まあ、きれいなお花!」
「お誕生日おめでとうございます」
そう言うと玲音さんは目を見開く。
「これを私に?」
「はい、皆さんから玲音さんへのプレゼントです」
すると、玲音さんは満面の笑みを浮かべて花を受けとる。すごく喜んでくれている。それを見て、私も嬉しくなる。いつの間にか皆がこちらを見ていた。
「皆、ありがとう。すごく嬉しいわ」
「うん。玲音、これからもよろしく」
「ええ!」
佐々木さんの言葉に玲音さんはさらに笑顔になる。こうやって見ると皆の絆は固いものだとわかる。こういうイベントの度に絆が深まっているのだろうかと羨ましくなる。家族と言われてもうまく輪にまざれない。いつか彼らと強固な絆が創れるだろうか。その日が楽しみでしょうがない。
パーティーがお開きになったのはなんと十時を過ぎていた。皆が部屋に戻っていくなか、私は玲音さんを呼び止める。
「どうしたの?」
「あの、これ受け取ってください!」
私は玲音さんに小さな箱包みを差し出した。




