表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/128

シャルウィーダンス?

楽団のような人たちは曲を演奏し始める。ダンスだ、すぐに気づいた。どうしよう、急に緊張が襲ってきた……

「姫華さん、良ければ踊っていただけますか?」

「月野さん、はい」

私は月野さんにダンスの申し込みをされる。幸い知っている人だったため少しは緊張がほぐれる。月野さんは手を差し出し、私は彼の手をとる。そしてダンスが始まった。

「お上手ですね」

「そんなことは……月野さんのリードが上手いだけですよ」

「いいえ、姫華さんがお上手なのでリードしやすいだけですよ」

私と月野さんは互いに謙遜しあっていた。やっぱり彼はいい人だと思う。そう思っていると一曲目が終わった。その事にほっとする。なんとか踊りきれた。足を踏みつけることもなかったし。すると、すぐに二曲目が流れ始める。

「お嬢さん、踊っていただけますか?」

「私ですか? ぜひ」

誰と踊ろうか考えていると、切れ目で長身の男の人に声をかけられる。嬉しい、誘ってくれて。私は曲が進むごとにいつの間にかダンスを楽しんでいた。結局、二曲目以降もたくさんの人が私を誘ってくれた。七曲ずっと踊っていたのに少しも疲れていない。自分でも不思議だと思う。ゆったりとした踊りでも七曲通しで踊ったらさすがに疲れると思うのに。でも、楽しかったから良かった。そしてあっという間にパーティーはお開きになった。

「姫華、ダンス、うまくいったな」

「一之瀬さん」

そう言えば初めて名前呼ばれたかもしれない。なんか嬉しい……

「一之瀬さんのおかげです」

「うん、姫華さん楽しそうだったね」

「佐々木さん、はい、楽しかったです」

心からそう思えるパーティーだった。そう言えば皆はどうしていたんだろう。ダンス始まってから見かけていないような……まあ、いっか。それだけ楽しかったってことなのかな。

「帰りましょう」

雪川さんの合図で車に向かった。車は最年長の佐々木さんが運転してくれた。最年長といってもまだ二十七歳らしい。てことは皆はもっと若いらしい。最年少はシンさんで十七歳、私とほとんど変わらなかった。なんだか不思議な気持ちになった。

あとになって疲れがきた私は、家についてからすぐに眠った。今日は本当に楽しかった。また、パーティーに行ってみたいとそう思った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ