表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

9/14

ちょっと!痛いでしょ……

「彼女を殺したら物語が終わっちゃうわ!」


そう言いハテ子が教室へ入ってきた。夢波はかなり息が荒く、口から血が漏れていた。ハテ子がいることに驚いた様子であり、何か察した様子の礼都はすぐに夢波から離れた


「アタシの大切な子を唆すなんて、悪い男子もいるものね。それに、何よ?この修羅場は……?」


「ハテ子、ごめん。私、殺そうとしちゃって……どうしても、萌歌を殺さないとダメな気がして……誰が為に……」


夢波は俯き、目を逸らしていた


「蝶々は完全に去ったわ」


「っ……?」


「法律はね、したら罰があるって忠告文よ。ほんとに殺したいのなら、罰を覚悟で殺せばいいわ」


殺せば……いい


「萌歌は死なれたら困るのだけれどね。それより夢波、アナタ魔法少女に着替えなさい」


「ちょ、みんなの前で!魔法少女って、もっと正体隠したり……」


夢波は女子更衣室で魔法少女に着替えた


「それで、物はどこに現れるの?」


場の視線は冷たかった。礼都は言う


「夢波、魔法少女に怒られるぞ?」


「いや、これは私がデザインしたんじゃなくて……」


少し場が止まると、ハテ子は窓の外に目を向ける


「物じゃないわ。今回はね……」


「物じゃない……?」


雨のような音が響き出した。目に映るのは、紫色のドロっとした雨


「面白いくなってきた。物語が動く」


礼都はそう言い窓辺に立つ。夢波と彩夏は自分の目を疑いつつも、窓辺から離れる


「ちなみにアレは猛毒よ。触れたら皮膚が死ぬわ」


「そうなの?!」


「なんで……知ってるんですか?」


彩夏の問いに答える


「蝶がどう成長しようと、生まれ故郷は変わらない。バタフライエフェクトってやつよ」


「バタフライ……難しい……ですね」


礼都はそれに覚えがあった。雨は酷くなっていく。礼都が外を静観していると、窓縁に手が掛かった。下から登ってくるような


「敵か」


礼都は力強く窓を閉じた


「ちょっと!痛いでしょ……」


『アレは猛毒よ。触れたら皮膚が死ぬわ』


あの手、皮膚が死んでない……


「あの手、皮膚が!」


「正解よ。自分の魔法で死ぬようなアホな子じゃないわ」


「魔法?」


その手は窓を破壊した。そして、教室へと登り切る。礼都は後ろへ飛び、距離を取った


「毒でじわじわ死なせて死なせて……」


その立ち姿は、赤い髪をミディアムまで伸ばした女であり、黒い服、タイツに黒いスカート、上は厚着をしていた


「敵は魔法少女よ」


「ええ!敵が魔法少女!?物じゃなくて?」


「魔法少女?なにそれ。私は魔法使いだよ」


「ど……どっち?」


「魔法少女よ」


なんか相手の人納得してない……


「外に鞄落ちてたよ……悪い悪いいじめっ子は、だーれ?ほら、毒で毒々しちゃうから」


「彼女は、野崎妃揺(のさきひゆら)よ。妃揺は酷くいじめられてね、自殺しかけたのよ。そういった意味では、夢波に似ているわね」


「えっと……つ、辛かったよね……?」


「どこで知った!!!」


毒で作られたツタ四つがハテ子に向けられる。妃揺の上着の下から出てきている


「必殺魔法!メタネタガーディアン!」


ハテ子は鉄の盾を持ち、何度と続くツタの猛攻を全て防いでいる


「私に任せて!」


夢波は魔法を溜めている


「それはダメよ。人間に使ったら死ぬわ」


「そうなの?!でも相手魔法少女だよ?」


「魔法少女は耐性があるけどね、それは火力の桁が違うのよ。物にしか使ってはダメよ」


そんな……


「なら、なんで私が着替えたの?」


「後で必要になるからよ」


礼都は倒れた萌歌を抱え、廊下に向かう


「彩夏、お前もこっちだ」


「は、はい」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ