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デットオーバーよ!

二人は屋外へ向かうべく廊下を歩いていた


「魔法少女って、衣装とかあったり……えっと、ないならいいんですけど……」


「その瞬間(とき)が来たら、自動で魔法少女に変身するわ。言い換えて、その瞬間(とき)以外では使えない機能ね」


「そう……なんですね……」


機能って……もうちょっと夢のある言い方を


そう歩いていると、階段から夢波の担任である男教師が歩いてきた。片手には大量のプリントを抱えており、眼鏡を掛けていた


「先生……」


夢波は震えていた


「夢波!いないと思ったらこんな所でふらついて、それに誰だ?横の男は!」


私の人生を狂わせたうちの一人


「っ……その、この人は関係なくて……」


ハテ子はビニール袋からステッキを取り出した


「アタシは魔法少女よ!」


「そうです、この人は魔法少女です……」


場の空気が凍りついた


「魔法少女なの?」


「アナタの仲間の一人よ」


魔法少女……え、嘘でしょ


「ふざけているのか!学校に侵入者を入れ込むような馬鹿な女は、退学にさせてやる!それとも、いつもみたいに土下座で謝るか?しかし今回のはいつもと訳が違う。そうだ、今晩は先生の家に来い。分かってるだろ?そろそろ大人ってものを教えてやるよ!」


「そ、そんな……」


「夢波、奴と戦うわよ」


「先生相手だよ?勝てるわけがない……」


夢波の頭を軽く撫でた


「大丈夫よ、もう証拠の撮影は済んでいるわ。今のは完璧なセクハラよ、嫌な男子ね」


ハテ子はそのステッキをビニール袋にしまった


「撮影だと!卑怯な真似を!!」


「え、戦わないの?」


夢波は予想外の展開に意表をつかれていた


「アタシたち魔法少女が戦うのは、(もの)であって人間じゃないわ。魔法少女と言え、警察相手に勝てるわけないわよ」


なんか夢がない……


「でも、いつ撮影なんてしたの?」


「ステッキにはカメラ機能が搭載されているわ。その機能を使って、その瞬間(とき)かどうかを判断しているのよ」


「そういうのって普通、不思議な力が働いっ」


「お前ら!!」


その巨大な声が夢波の声を遮った。教師は大きな足音を立て歩いて近づいてきており、その拳を強く握っていた


「証拠映像を取られたら終わりよ。先に撮ったのはアタシたちだけど」


「え、何言ってるの?」


「お前らは終わりだ!もう声も出せないよう、骨を何本か折って喉を潰してやる!」


「どうする、無理だよ……先生は元陸上選手だし、逃げるなんてことは……」


夢波は迫りくる教師を見て、慌て震え、呼吸も少し荒くなっていた


「陸上相手なら簡単よ」


「……え?」


「メタネタガーディアン!」


ビニール袋からボトルを取り出し、蓋を開くと、中身の液体を廊下に撒いた。教師と二人の間は三メートルほど開いており、ハテ子がライターを手に取った瞬間から、二人の間には大きな壁が作られていた


「一瞬で火の海になるわ。近づいたら、アナタの人生が本当の意味でおしまいよ?」


「くそ!油か!!」


「ちょ、学校燃やすのはまずいって!」


ハテ子は夢波を片手に抱えると、夢波の頬が少し赤くなる


「え、ちょっと、恥ずかしぃ……」


「重いわね」


「へ、重い?」


ハテ子は窓を開いた


「デットオーバーよ!」


「魔法少女らしくないセリフ!」


「今は魔法少女じゃないわ」


さっきと言ってることが違う! 


ハテ子は窓枠に足を掛け、そのライターを液体へ投げると同時に窓から飛び降りた


「冗談だろ!」


教師がそのライターを見ていると、ライターの火は呆気なく消えた


「水……ふざけるなよ!!!!」


夢波は飛び降りる可能性を考えてはいたが、本当にするとは思っておらず、不意なことに全身に震えが走った


「嘘でしょ!!結局飛ぶの!!」


「大丈夫よ、三階だもの」


「アウトでしょ!」


無理……魔法少女には(ほうき)があるけど

私たちのは、完全にごっこだもん!!


地に着く瞬間に壁を蹴り、宙で一回転をすると綺麗に着地をした


助かっ……た


「ハテ子って、何者なの?」


ハテ子は夢波を下へ降ろすと、夢波は完全に腰が抜けており、その場に立てなくなっていた


「普通の魔法少女よ」


普通の魔法少女ではないよ!

でも……


「ハテ子……なんか、少しだけ楽しかったかも」


「魔法少女の素質ありね」

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