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魔術師殺しの転生者  作者: とまてるの
第二章十騎士殺し
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第92話本当の力

強者だけが知る私の力、そう聞いたジェイクは苛立ちを覚えたのか俺への攻撃を止めライアードの方へ体を向けた


「テメェなに言い出すと思ったらそんなしょうもねえ事言いやがって」


「私の力を見せるだ?お前の得意な魔法は氷、ってかほとんどの魔法不得意無く使えんだろ」


「ほとんどの魔法……実に面白い事を言うね」


「そうだろ、炎や氷、石だって、俺の鉄魔法も使えるんじゃねえのか?」


ジェイクが問うとライアードは治癒魔法である優しい光を手の平に浮かばせ俺とジェイクに見せた


「治癒魔法は他の魔法と比べて特別だ。なぜなら他の魔法は自然の力を思い描きそれを具現化するのに対して治癒魔法は人体を思い描き仮の肉体を具現化する」


「私の力はこの治癒魔法だ」


「は?」


「なに言ってんだか、俺の電撃でおかしくなっちまったか?だとしたら糖分はやらねえぞ」


ライアードのハッタリにしか思えない言葉に俺とジェイクは困惑を覚えるがライアードは至って真剣だった


「治癒魔法を工夫し氷のような肉体を構築する」


ライアードがそう言うと自分の右腕を刺々の氷の腕と変化させまた元の腕へと戻した


「魔法を放つ時は私の細胞や体液から取り出している。その時に失われる私の一部は治癒魔法で元通り」


「これが私の力だ」


そう言うとライアードは自分の脚を虫の脚のように変形させ一気にジェイクに向かって走り出し一瞬にして間合いを詰めた


「今からが本気だ」


炎魔法を使い腕を払って広範囲の炎の攻撃を繰り出した

それをジェイクは剣を振るって炎を消し飛ばしライアードに向けて剣を振るうがライアードが地面を踏み足から地面へ生み出した土魔法で木々を生やしジェイクを上空へと吹き飛ばした


「はあっ!!!!」


俺は大剣を振り下ろしライアードは攻撃を躱して風魔法を使って風で俺を吹き飛ばすとライアードは宙に毒魔法を生み出し毒々しい液体を数発俺に向けて放った

その液体を剣で受け止め体に付着しないように守り続けていると着地したジェイクが剣でライアードの背中を斬りつけた

だが服を切って背中が軽く傷ついただけでライアード本人にはダメージが一切無く折角のチャンスをジェイクは台無しにした


「そのオンボロ剣捨てろ!役に立ちやしねえ!」


「仕方ねえだろ!こいつ、硬てぇんだよ!」


ニヤニヤして誤魔化しているのかわからないジェイクが俺に向かって走り出しそれと同時に俺もジェイクに向かって走り出す

互いの剣がぶつかり合い剣が交える中、漁夫の利を狙うかのようにライアードが石、氷、炎、石魔法を使って分厚く高い石で俺達を大きく囲い氷で肉体を動きにくくさせ威力全振りの炎魔法を上から放つ

ジェイクは俺が剣を構え守りに入った所に剣に向かって思いっきり右腕の義手で殴り吹き飛ばし俺を石の外へと逃がすとジェイクは電撃を地面に放ちその衝撃で炎の攻撃から逃れた

そして今、石の囲いに入っているのはジェイクとライアードの2人のみになった


「貴様がこれ程鬱陶しい存在だったとはな!」


「テメェこそ、そろそろ魔力が限界なんじゃないか!?」


「何を言う?この私に限界などない!!」


石の囲いを上り言い合いながら剣や魔法で戦ってい合っている2人を見下ろしながら考える


奴の弱点はなんだ?体力も底知れない、魔力切れの様子すらない

一体、一体何処が弱点なんだ……?


今まで戦ってきた魔術師達との戦闘とライアードとの戦闘を重ね考え出す


コイツの治癒魔法は別解釈をして他の魔法を使っているように見せている

発動して元に戻したり別の魔法に変えたりを繰り返さなくちゃいけない……つまり、その対応力が追い付けないぐらいのスピード……いや、ゴリ押しをすれば勝てるんじゃねえのか?


そう考えた俺はジェイクがライアードを吹き飛ばして義手を構え始めた時にジェイクに向かって奇襲を仕掛けた

案の定、ジェイクは俺の攻撃を避け俺との間合いを置くとまた3人の誰かが動き出すのを待つことになった

その時にジェイクに向かって走り出し攻撃を繰り出し手を抜きながら話しかけた


「ジェイク、ライアードの弱点がわかった」


「は?こんな時に……なに喋りかけてんだよ」


「とりあえず聞け、ライアードの弱点はゴリ押しだ」


ジェイクは俺の剣を受け流し少しの隙が出来れば攻撃を仕掛ける


「協力しよう、ライアードを殺しさえすれば俺とお前、真剣勝負ができるだろ?」


「………確かにそうだな」


「まずそもそも最初から協力すればよかったんだ」


「実験2とか言ってたから長引きそうだと思ったんだよ、だからこうして割り込んで漁夫の利がしやすい環境を生み出したんだ」


そうするとジェイクは俺に攻撃したと見せかけて近づいてきていた俺の背後にいたライアードに突きをお見舞いした

剣はライアードの心臓を突き刺しライアードはジェイクに向けて腕に纏った炎を飛ばして当然避けるジェイクはライアードとの距離を取った


「2対1……という事でいいのかい?」


「ああ」


ジェイクがそう返すと走り出しライアードは鉄魔法で指全体を鋭い刃物に変えると治癒魔法で両手を変形させ指は数十メートルの10本で隙のない刃の鞭と化した

音速を軽く越えている斬撃をジェイクは受け止め続けながら走って攻めライアードは一歩ずつ後退し始め両手が塞がっているライアードの横から俺は剣を振り下ろした


「そう簡単に斬らせるとでも?」


ライアードは頭上に毒魔法を作り出し全方位に向けて爆散させた


毒魔法をこんな頻繁に使ってくるようになったってことは当てれないから弱体化させて当てれるようにしたいって事だろ?

全部見え見えなんだよ!!


振り下ろしていた大剣を地面に突き刺し大剣を盾のようにして毒を防いだ

そして大剣を地面から抜き背中に背負ってそこから屈みライアードが振るった片手の攻撃を先読みした


「なに!?」


「うおっ!!すげっ!」


5本の刃の鞭を躱し屈んだまま体を回転させ剣を引き抜きその回転の力で大剣を薙ぎ払ってライアードの体を真っ二つに切り裂いた


「どうせ治すんだろ!?」


ライアードが離れた上半身と下半身を治癒魔法で繋げる前にジェイクは電撃を放ち木っ端微塵にしたかに思えた

ライアードは断面から露出した肉や血管を防いで血を塞いだ後、両手を盾のように変形させ電撃を防ぎ治癒魔法で下半身と繋がった


「は………?」


まだ完全に油断していなかった

だが電撃を放ち煙が立った時、ほんの少し、ほんの少しだけ油断してしまっていた

それが仇となり俺はライアードが走り出し迫り来る拳の突きを避ける事が出来ず鳩尾を貫かれ俺は血反吐を吐いて地面に倒れていた

痛みや苦痛を感じる間もなくこれまでの疲労もあり一瞬で意識が飛んでしまっていた


「エディ、君だけは無傷で済ましたかった」


そうして休む暇なくジェイクとの戦闘が始まった


「エディは戦いにつれてこれなかったみてえだな!!」


ジェイクが剣を振るいライアードは前のダメージを見て対した事ではないと余裕を見せ避けずに立っていた


バズッ!!!!!


ライアードの胸から脚までバックリと傷が開きジェイクの顔や体に返り血が水が入ったバケツを被ったみたいに血だらけになり呆気にとられたライアードは治癒魔法が遅れニ撃目を喰らい腹が横に裂け僅かな肉と皮で繋ぎ止めていた


「テメェゴリ押しが苦手なんだろ!?」


ライアードは前方へ雷魔法を使いジェイクを感電させ動きを止めると炎魔法でジェイクを焼き払った


「焦っちまって威力が落ちてんぜ?」


炎の中から出てきたジェイクは口に少量貯まった血を吐き出しライアードに向けて剣を構えた

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