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魔術師殺しの転生者  作者: とまてるの
第一章旅立ち編
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第9話魔法

色々あってそれから数時間後

アフライトはまたシチューを作り夕飯終えメイデンは気まずいからと俺の部屋で食事を済ませ、俺が部屋に戻った頃には部屋はシチュー臭くてたまったもんじゃないと換気しようと窓を開けた


「寒っ」


……

アフライトになんて言おう

ここを出てバケストラ王国に向かうとか言い出したら流石に止める気がするな

でもアフライトは俺が行く道に何も言わないって言ったしそこは安心していいのだろうか

そうして夜空を眺めていると上にフラフラと揺れている足が見えた


「うわっ!!」


幽霊だ!!!俺が殺した奴が出た!!

俺がそう声を上げるとフラフラしている足がピンと伸びてそこにいる人物が降りて来た


「いきなり大声を出して驚かさないで!」


そこにいたのはメイデンだった


「ごめんなさい」


「……少し話しましょう、窓から上がって来てくれないかしら」


「まあ、いいですよ」


メイデンは天井を登り俺は机に足を乗せて窓から上半身を出すと服を掴まれて上に引っ張られた

机に土なんか付いてたらあとでアフライトに怒られそうだな


「それでなんです?」


俺はアフライトの家の天井にいるメイデンの隣に座ってその話とやらを聞く


「えっとね……言いにくいけど、私のことどう思ってる?」


「そりゃ怖いですよ。俺はあなたの仲間を殺してしまったし、いつ殺されるかビクビクしてます」


「そんなことしないから安心して」


「え、殺したことに何も思ってないんですか?」


「アイツらとは金関係、仲間だとか何一つ思っちゃいない」


「それでもなんだか申し訳ないですね」


「大丈夫って言ってるでしょ?」


「そ、そうですよね」


「それと君にもう一つ聞きたいことがある」


「はい」


メイデンは金髪の髪をいじりだした


「あのアフライトとか言う老人、信頼できるの?」


「ミアを見たら分かりますよ」


「あの女の子はあの老人を信頼しているもんね、まあ悪い奴ではないのは分かるけど」


「俺からも一つ聞いていいですか?」


「ええ」


「メイデンさん、一体なにがあったんですか?こう話していると悪い人じゃないですよね」


「ッ………!!!!」


「嫌ならいいですけど、きっと吐いた方が楽だと思いますよ。俺だってそうですし」


「………」


「わ、私は、ここから北に位置する魔法学院に通っていたんだ」


「そこで私はある人と会った」


「いつもヘラヘラとしていて馬鹿なのか余裕を保っているのか分からない男だ」


「そいつとは成り行きで……その」


「夜を共に過ごしたんだ」


「それからは地獄の日々さ」


「その男は人気者だったから、強引にさせられたとか弱みを握られているとか」


「イジメもドンドンエスカレートしていって私は一人の女性生徒の顔を酷く火傷を負わしてしまった」


彼女が髪で片目を隠している理由がやっと分かった

横からチラチラ見えるが眼帯をしている

それに加えて火傷傷と切り傷

俺も前世イジメにあっていたから分かる、彼女ほど辛くはなかったがあの気持ちはわかる

本当に辛かっただろう


「わ、私は、学院を退学とな、な、なって……」


「もう大丈夫です。俺も強引に聞き出してすみません」


「ずっと辛かったんだ、誰も味方はいなくて、その男は何も言わない……」


「だから盗賊になって悪いことをして、私には表舞台は似合わないって……」


「私にはそれがお似合いなんだって……」


メイデンの目からは涙が出ていた


「今日初めて会った相手にこんなこと話すとは思わなかったわ……」


「メイデンさん折角才能あるのに無駄にしちゃダメですよ」


「今からでも立ち直りましょう」


「そうね……」


メイデンは笑いながら涙を拭き取り夜空を見上げる


「私の悪い癖は直らないかもしれないけどそれも時間が解決してくれると思う?」


「きっとね」


「ほんと初めて会ってすぐで、しかも殺そうとしていた相手の家に泊まってるだなんて、信じられないわ」


「そうですね、それで明日はどうするんです?」


「今の所アンタ達はいい人そうだし、私はここでしばらくいようと思う」


「どうして?」


「心の入れ替えとか、今町に行ったらまた悪いことしそうで……それに怪我もあるしね」


「それに君を気に入ったし」


メイデンはにっこりと俺に笑顔を向ける

顔も美人な雰囲気も相まって惚れてしまいそう

また恥ずかしくなってきた……

これがまさに大人の余裕みたいな感じなんだろうか


「お、俺を?」


「君が一番私に親しくしてくれるし、年齢の割にはしっかりしてるからね」


「なんか照れますね、ありがとうございます」


「そうだ、アンタが出来ればでいいんだけど明日何かしない?」


「明日は……」


「何かあるの?」


「俺の話も聞いてくれます?相談したくて」


「いいわよ」


そうして俺はあの暗殺者がいるバケストラ王国の事や俺が魔術師に復讐したい理由を話した


「まだ小さいのに辛かったでしょう」


「それで俺はこの事をアフライトに話したいんですけど、なかなか勇気が出なくて……」


「あのおじさんはそんなことあまり気にしていなさそうだけどね?」


「やっぱりそうですか?少し前に気にするなみたいなことを言われたんですけどそれでも不安で」


「絶対大丈夫よ、私が保証するわ」


「話を聞いてくれてありがとうございます」


「いいわよ別に、てか君はあの女の子の騎士みたいな感じだし、あの女の子から離れていいの?」


「それはアフライトがいるから任せようかと」


「そっか」


「ってことね」


「そうです」


「うーん、バケストラ王国まで私が一緒に行ってあげようか?」


「え!?」


思ってもない返答に俺は思わず大声が出てしまった


「自分で言うのもあれだけど私は強いしアンタも多分安心出来るでしょ?」


「ま、まあ、居てくれたら嬉しいです、けど怪我は?出来れば俺、早く出たいんですけど」


「早くってどれくらい?」


「あ、明日とか……明日ならアフライトに言える気がするので」


「そういえばメイデンさん怪我してるんでしたっけ」


「その事はちょっと大袈裟に言っただけよ、傷はもう平気だし」


「あとさん付けはやめて?」


「は、はい」


「じゃあ決まり、私はそろそろお風呂に入ろっかな、それと話しに付き合ってくれてありがとう」


「俺もです」


「……一緒にお風呂入る?それとも寝てあげようか」


「そ、それは遠慮しておきます」


「冗談よ、可愛いわね」


そうしてメイデンは俺の頭を指で優しく突いて天井から降り俺の部屋の窓からアフライトの家に入って行った

あの女の人も心を入れ替えたみたいだし元々悪い人じゃなさそうだ

俺もさっさと下に降りて風呂に入ったら寝よ

そして俺は天井から地面へ降りた


「あ、足が……!」


俺は部屋に繋がる窓へ飛び上がり部屋の中に入って机の上を土足で踏みながら床に降りた


「おーいエディ、ちょっと話がある」


すると部屋の扉の向こうからアフライトの声が聞こえてきた

話ってなんだろ

もしかしてメイデンの奴、アフライトに言ったのか?そうだとしたら心の準備が出来てないから緊張するな

いいや、流石にしないか

俺は少し緊張しながら部屋の扉を開ける


「どうしたんですか?」


「なんだ?女臭いな、お前なにしてた」


「な、何もしてないですよ……それでどうしたんです?」


「魔術師を殺したいんだろ。俺が知ってる範囲で色々教えてやる」


「そういうの本で学べないんですか?」


「上級階級の弱点や歴史を下級階級に教えないだろ、普通」


「教科書に書かれてある魔術師の歴史は過大評価されてるし、内容は崇拝するように教育されているからな、本じゃ何も学べないさ」


「それならありがたいです!ぜひ、教えてください!」


そうしてアフライトは部屋の中に入り扉を閉める


「剣を持て」


「はい」


俺はベットに立て掛けてある大剣を掴んだ

やっと魔術師について知れるな!ってかアフライトは何者なんだ

そういやアフライトは普通にメイデンを相手にしてたよな、今までに戦ったことあるみたいだろうし知ってて当たり前か

まあ一様聞いておこう


「教えてくれるって言ってましたけど、魔術師を相手にしたことあるんですか?」


「ああ、何百回もな」


そうしてアフライトは剣を構えている俺の周りをグルグル歩きながら説明が始まった


「人類の6割は魔術師であり無詠唱を使える者は1割にも満たない」


「無詠唱って、魔法の詠唱無しで魔法を使えちゃう感じですよね」


「ああ」


「そして魔術師には五大魔力というものがある」


「炎、水、氷、風、土、これが主な五大魔力だ、それからも派生がある」


「派生?炎が火炎へ、水が……津波?へと強くなるみたいな?」


「そんな感じだ、派生がないのは水と氷、風は嵐へと力を強め土は派生を作り岩や草などになる」


「魔力があると判断されるのは生まれて5年が経ち本能で使えるようになる時に分かる」


「その時に炎を使えばその子は炎魔法の素質が強い、水だと水魔法の素質が強い。最初に炎が使えたからって他の魔法が使えないわけでもないんだ」


「色んな魔法を扱う魔術師みたいのもいるってことですか?」


「そうだ、過去にもそんな似たような奴はいたな、油を生成する魔法書を悪用して炎魔法と共に人々を焼き殺す犯罪者がいた」


「あっ、その魔法書についても教えてください!」


「ほぼ全部の魔法書は日常生活で役に立つもの、あとは学院で使われる魔法書は魔法の技術を更に高める方法が記載されてある魔法書、俺が言った油を生成する魔法書は悪用されたせいで禁書となった」


「値段は高いが買い足す必要がないからな、便利だったな、他にも身体能力を上げる魔法やくだらない魔法もある」


「そしてエディがお望みの弱点だ」


「待ってました!」


「魔術師の弱点は大体が近距離戦だ、メイデンみたいな近距離もいける奴も稀にいるから見極める必要がある」


「以上だ」


「え?アフライト様直々の技とか……」


「攻撃は言葉で説明しても分からんだろう、俺は魔術師じゃないしそういうのはメイデンとかに相手にしてもらえ」


なんの為に剣を握ったんだよ…!!!


「剣を握る必要はなかったな、物騒だからベットに置いとけ」


「……はーい」


俺は剣を鞘にしまい元の位置に立てかけた


「俺の魔法教室は終わりだ。風呂に入って寝ろ」


「はーい」


そうして俺は風呂へと向かった

メイデンが入っていると忘れてその後怒られてしまった

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