第89話天才対天才
グルグルと剣を回すジェイクにコルテーチョは地面に剣を突き刺し剣に魔力を込めそして放つ
地面の中に光の斬撃が入り爆発し床や庭園にある土が大きく盛り上がり散乱した
ジェイクにとってそれは最大の目眩ましだった
飛び散る床のレンガを避ける事に集中が入りそれに加えて土が辺りを見えずらくする
ゴンッ!!!!!
目の前にきた瓦礫を剣で砕きベンチやテーブルが飛び込んで来ると軽々と躱す
そしてコルテーチョはジェイクの背後から光の斬撃を飛ばしジェイクはそれに気が付き剣を振ろうとすると途中で爆発させ眩しく発光しそれが更なる目眩ましとなった
「チッ!」
そしてジェイク横からニ撃の光の斬撃と共にコルテーチョは攻めジェイクはニ撃の斬撃を受け流しコルテーチョと対面した
「遅かったな!」
ガキンッ!!!!
コルテーチョはジェイクの首目掛けて剣を振るいギリギリでジェイクは剣で受け止めたがコルテーチョはミアにされた事を鮮明に思い出し勢いに乗って剣を滑らせそのままジェイクの背後を取った
バスッ!!!!
コルテーチョはジェイクの背中を斬り背中には大きく深い切り傷が残った
しかしコルテーチョは追撃を加える事はなく反撃を恐れて背後を取ったジェイクから距離を取った
「アンタ……魔術学院にいたか?なんか見覚えがあるんだがよォ」
「いたぜ?超優秀生だ………」
背中に深い傷を負ったジェイクは戦えそうになくコルテーチョは屈んで息を切らしているジェイクの首に剣を添えた
「誇りに思うぜェ、俺が魔術師になって10数年……これほど緊迫した戦いはなかった」
「そうか……?それよりも周りのみんなは何処に行ったんだろうな………?」
「なに?」
コルテーチョが辺りを見渡すが倒したはずのアストレア達がいない
コルテーチョが異変に気付き剣に魔力を込め光の斬撃を放つと同時に剣を振り一刻も早くジェイクを始末しようとした瞬間だった
ガキンッ!!!!!
ミアがその剣を受け止めコルテーチョの一振を阻止した
こいつ!急に現れやがった!!?
「お前!どうやった!?」
「透明魔術、私の魔女の力とあの黒い服着た女の子の闇魔術で産み出した魔法よ」
「発動の時間もやり方も、ただ単に改良しただけだけどね」
コルテーチョの上空にいるアストレアは鼻血を出し魔力切れを起こして気絶しているバーニスを抱えてそう言う
そして頭上にいるアストレアに光の斬撃を放ち落とそうとするがミアが許さず隙を与えず攻撃を加えた
するとコルテーチョはいとも容易くミアの攻撃を受け止め弾き跳ね返した
コルテーチョはジェイクとの戦いにおいて急成長を果たしジェイクより弱いミアはコルテーチョにとって敵でもなかった
「所詮お前はジェイクの下位互換に過ぎない」
コルテーチョが光の斬撃を放とうとした瞬間物凄いスピードの何かが衝突しコルテーチョは一気に壁まで吹き飛ばされた
「ミアは強いぞ、コルテーチョ」
イミシェルがコルテーチョに向かいそう言い後ろにいるミアに振り向いた
「作戦通りアストレアはミアとジェイクさんを、俺はこいつを倒す」
「ジェイクさん、いけますか?」
「怪我人に無茶させやがって………」
「す、すみません」
「冗談だっての、さっさと倒してエディ取っ捕まえっぞ………」
「鉄の掟、集結せよ……」
ジェイクは少量だがコルテーチョに自分自身の電気を与え身体中に通り巡っていた
そして魔法を唱えコルテーチョの身には初見では絶対不可避の鉄の攻撃が迫る
「なッ……!!!」
コルテーチョが強力な磁石としジェイクが生み出した鉄の塊がコルテーチョに向かって挟み撃ちで攻撃した
バンッ!!!!!!
2つの鉄の塊がコルテーチョを巻き込み衝突した瞬間火花が激しく散りコルテーチョが挟まっているその間にミア、アストレア、バーニス、ジェイクはエディに加勢する為下に降りる事になった
「て、テメェらァ……!!何処に行く気だ………!!?」
鉄の塊の隙間から光が溢れ返り数十秒にも満たず鉄の塊は爆散した
焦げ臭い煙から現れたのは鉄の攻撃で体を数ヶ所骨折し臓器が傷付き口から血を流して外傷も酷いコルテーチョがいた
そしてそこに休む暇も与えずイミシェルは宙を飛びコルテーチョの顔を殴り飛ばした
ズドンッ!!!!!!!
壁に激突したコルテーチョにイミシェルは腹に蹴りを入れ両手を合わせて金槌のように拳を振り下ろしコルテーチョを下の階層へ叩き落とした
アストレアやバーニス、ミアなど守る者がこの場にいないこの状況でイミシェルは100%の本気を出す事が可能になった
「本気でいくぞ!コルテーチョ!!」
イミシェルはわざとハンデを与えコルテーチョが立ち上がり目線を上げた瞬間攻撃を仕掛けた
コルテーチョは光の斬撃を放とうと剣を振り繰り出すが飛行して迫るイミシェルには一切当たらず右拳を振り下ろしコルテーチョを殴り怯ませる
そして引いていた左の拳を振り上げコルテーチョの顎に直撃しコルテーチョはグラッと視界が揺らぎ腰が重くなった
な、なんだ?これは……?
拳を振り上げ腹に隙が出来たのを見るとコルテーチョはすぐさま剣を振るう
が、しかし狙いが定まらずコルテーチョはまたもやふらついてしまった
これが脳震盪か!?
優しく人が温かい環境で育ったコルテーチョには強く殴られた経験がなく今現在初めて脳震盪を経験した
"負ける"
その想いが頭の中をよぎる
「オラッ!!!」
イミシェルはコルテーチョの横胸を殴り肋を強打したコルテーチョは呼吸が出来なくなり激しい痛みが同時に襲う
盾をォ!一時状況を判断しねェと!
コルテーチョは盾を構えてイミシェルの攻撃を防ぐ
だがイミシェルは攻撃を止めず何度も拳を振り盾を殴り続けた
コルテーチョがビビって盾を構えた今がチャンスだ!!!
イミシェルは息を吐いて腰を回し腕を捻って強烈なパンチを盾にお見舞いした
バカンッ!!!!
盾に亀裂が走り盾はぱっくりと割れイミシェルは強度が落ちた盾を掴み盾を下げた
コルテーチョはまだ剣を動かしてもおらず盾が欠けた衝撃が大きくて呆然としている中、イミシェルは頭を振りコルテーチョに頭突きを食らわせた
「ごふっ!!!」
イミシェルの額はコルテーチョの鼻に直撃し鼻は折れ鼻血が吹き出した
「あああああ!!!!!」
コルテーチョは焦りに焦り、光の斬撃を適当に滅多打ちし始めた
「はあっ……!はあっ……!はあっ……!」
土埃が舞い向こうの壁一面はぶっ壊され月の光りが激しく差し込みコルテーチョを照らした
土埃の中から出てきたのは血塗れだが特に目立った致命傷はないイミシェルが歩いてきた
ブシャッ!!!
コルテーチョの鼻から大量の血が吹き出し脳にダメージが加わる、この身になにか異変が起き始めた
人生初めての強敵、焦り、不安、その中でも一番手に入る程強烈な事実
"魔力切れ"寸前を起こし初めていた
こ、この俺が魔力切れ?
鼻を折ったからだ!
でもそうじゃないとしたら?
いや、そんなことはあり得ない……!
しかし、光魔法は魔力消費が激しい……!
この俺が負ける?
そんなわけが……ない!!!
イミシェルはコルテーチョの顔へ拳を振り顔面に拳をめり込ませた
「ごぶっ!!!!!」
歯が何本も口から吹き飛びコルテーチョは王城の壁を突き破り夜空へと吹き飛ばされた
そして星達が映る空を見上げて思う
"怖い"と
ガシッ
放置して落とせば勝手に死ぬというのにイミシェルはコルテーチョの首元の服を掴み上に上げコルテーチョを担いだ
「自分の手で殺してェのかァ……?」
「お前、悪いやつじゃないだろ」
イミシェルはトドメを選ばず助けを選ぶことにした




